言葉のバケツ


私の中にあふれる思いを
汲み上げては外へ流す
バケツの容量は大きくないし
底には穴が空いているから
どうにもうまくいかない

もっと自分らしい言葉で
この思いを表したいのに

すぐに出てくるのは
ありふれて価値の下がった
そんな言葉の数々

時間をかけて出てくるのは
考え悩んで選んだわりには
納得のいかない表現

これを聞いたあの人に
正確に思いが伝わるだろうか
これを読んだ誰かしらは
本意をわかってくれるだろうか

伝わらなかったらどうしよう
誤解されたらどうしよう
臆病な心は怯えるけれど

思いの海で溺れないよう
言葉を汲み出すしかない私は
とりあえず
小さなバケツの底の穴を
どうしようかと考えている



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