初日:福岡競艇
「海の風は冷たいのぉ・・・」

朝10時前、私を乗せた列車は博多駅に到着した。いよいよ今回の九州旅打ち紀行の第一歩を記す。まず最初にしたのは九州スポーツ、通称九スポの購入だ。この九スポ、九州の方はご存知かとは思うが、関東の「東スポ」、関西の「大スポ」と兄弟紙にあたる新聞である。ただし、朝刊紙。この新聞は公営競技情報が充実しているので、九州での旅打ちには欠かせないものである。一面の強烈な見出しや真ん中のスケベ記事などはやはり東スポと一緒である。それにしても、朝からあの強烈な見出しや、「街頭淫タビュー」を読んでいる九州の人、すごい。

今回の旅の安全とバクチの勝利を祈願すべく、福岡から最初に向かったのは大宰府天満宮。ここにあるたいこ橋をカップルで渡ると別れが来るという話を聞いていたので、私の中に棲みついているバクチ下手のウイルスとの別れを祈って、一歩一歩踏みしめながら渡った。そして、お参りをして、御神籤を引く。小吉だった。「御神籤通りならまあそんなに大負けはしないってことかな」などと都合のいいように解釈する。そういえば、「待ち人は来たらず」なんて書いてあった。今思えば、来なかった待ち人、多かったな。
大宰府といえば、梅ヶ枝餅。要はあんこの入った餅を焼いたようなものなのだが、これがおいしい。1個105円(税込み)なので、ぜひ食べよう。お茶によく合う。甘いものが苦手でない人にはお勧めだ。お茶は無料で出してくれるよ。

この後、「九スポ」でチェックしておいた福岡競艇に向かう。旅の初日だし、あまり遠くに行くのも疲れそうだったので、近いところに行くことにしたのだ。
福岡競艇であるが、おそらく日本一便利な場所にあるバクチ場ではなかろうか。福岡の、というか九州の中心地である天神から歩いて10分。便利すぎて、駅に着いても人が多すぎてどれが競艇客だか分からないくらいだ。言ってみれば、新宿や梅田の駅から徒歩10分にバクチ場があるようなものだから。でも、天神から海のほうへひたすら歩いていけばすぐ分かると思う。

実はこの日が私の競艇初体験。競馬、競輪はよく行くのだが、競艇とオートは行ったことがなかったのだ。最低限の予備知識だけは仕入れてあったので、いざ競艇へ。まずは専門紙を買って・・・と思ったのだが、私が入場したのが正門ではなかったせいか、専門紙が売っていないのだ。「中に入れば売っているのか?」と思いながら入場。しかし、中に入って謎はある程度解けた。誰も専門紙を使っていないのだ。客が手にしているのは出走表と九スポ。スポーツ紙も当然いくつかあるのだが、全体の7割くらいが九スポだった。どうやら、出走表と九スポで打つのがここのスタイルのようだ。私も「郷に入らば郷に従え」で、出走表と九スポで打つことにした。やっぱり「郷に入らばGoing my way」じゃいかんよね。
とりあえず舟券を買ってみる。選手個人の得意戦法や技術などは全く分からないので、展示タイム(レース前に舟を走らせたときのタイム)と過去の成績、九スポの進入予想あたりを参考にして買う。競艇は一般的にはインから進入できる舟が有利と聞いていたので、インに展示タイムが良い舟が入りそうなときは黙って本命にして、そうでないときはまあ適当に買っていた。が、それにしても当らん。裏は食ったけど。ビギナーズラックというのはないのか?御神籤の小吉は何だったんだ?と思いながらも買い続ける。何しろ、買わなきゃ当らないのだ。
せっかく福岡まで来たので、何かおいしいものはないかと場内を散歩。しかし、福岡競艇、食べ物は貧弱。たいした物はない。ごく普通の食堂やうどん屋、ラーメン屋程度しかない。私の好きな串物とかがないんだ。串シュウマイはあったが、どう見ても揚げてから3時間以上は経ってそうだったので、食べなかった。仕方なくラーメン屋へ入る。博多といえばやっぱりラーメン屋になるのかな。しかし中に入ると、ほとんどの客はちゃんぽんを食べている。私の中の「博多感」とはちょっと違うぞ。しかしここも「郷に入らば郷に従え」でちゃんぽんを注文。あまりおいしくなかった。福岡競艇関係者の皆様におかれましては、場内の食べ物の改善に乗り出したほうがよろしいかと思われます。

「3号艇がイン取って逃げるたい」「ばってん5号艇のモーターが良かばい」などと九州弁が飛び交う場内。ああ、これが旅打ちだね。私は完全に異邦人なのね。そんな中、このひの福岡競艇では宮島で行われていた新鋭王座決定戦(G1)の場外発売も行われていたので、そちらもちょっと打ってみる。出走表に目をやると、濱野谷憲吾の名前が。中央競馬ファンの方ならご存知のJRA騎手である濱野谷憲尚の実の弟である。ここで会ったのも何かの縁(いや、会ってはいないが)、濱野谷の頭で一点買い。実際、濱野谷の頭から売れている。実は競艇の濱野谷、兄とは違って既にG1も勝っている実力者なのだ。さて、コース取り決まってスタート!1マーク、クルッと回って・・・よし、取った!見事に濱野谷が抜け出したのだ。二等を走っているのも私が買った相手の中嶋。わははっ。取った取った。しかし・・・二周1マーク、濱野谷が中嶋にまさかの逆転を許す。「コラー、濱野谷!おまえ、なにやっとるんじゃぁ!!」怒りの声が出るが、再逆転はない。そのまま決まって、見事な裏目。全く、兄弟揃って俺に迷惑かけんでくれよ。

そうこうしているうちに、ノーホーラのまま最終レース。初日からノーホーラじゃあまずいだろう。ここで今日一日を振り返ると、比較的堅めのレースが多かった。最終はどうなのか?最終くらい荒れるのか?それとも流れ通り堅く収まるのか?・・・考えた末の結論は、「今日は堅い一日だな」。で、堅めのところを買って迎えたレース。1マークの攻防の結果は・・・ばっちり。取りましたよ。5.3倍。堅いねぇ。初日だからと冒険しなかったのが良かったかな。しかし払い戻して気がついた。「いかん、今日の負け分の半分しか取り戻していない」はぁ。とりあえず、一度は払い戻しに並べたことで良しとしようか。

そんな回収率だったので、安いビジネスホテルを探して、早々にチェックインして、290円のラーメンを食べてとっとと寝た。さて、明日はどこへ行こうかなぁ、と考えつつ・・・。

初日 成績
初日回収率通算回収率
48.6%48.6%

ホテル情報
ホテル名ホテル ぞん・たあく
一泊料金5800円
交通福岡市営地下鉄
中洲川端駅徒歩8分
お勧め度★★★(最高は★5つ)
コメント壁はコンクリートの打ちっぱなし
ちょっとオシャレなビジネスホテル

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