その8:あふれる情報
クランジ競馬場のスタンドは3S$の1階席(屋外)と7S$の2階席(エアコン完備)に分かれている。私は北緯2度という南国の暑さに負けて2階席を選択した。バーコード付きの入場券をゲートにある機械に通して入場する。なお、この入場券は2階席エリアに出入りする際に毎回必要となるのでなくさないように。パドックへ行く際や、喫煙者の方なら煙草を吸いに行くのにも必要となる。2階席はエアコン完備だけあって前面はガラス張り、ちょうど阪神競馬場の2階自由席に似た感じ。冷房もちゃんと効いている。そして、このガラス張りになっているがために2階席は禁煙。シンガポールの法律により、公共の建物の屋内は原則禁煙となっている。なお2階スタンド内には喫煙所はない。1階席は屋外なので喫煙可。
コースは左回りでほぼ平坦、日本と同じように芝コースの内側にダートコースがある。直線は芝の内回りおよびダートで400mほど、外回りなら500mほどと比較的長めだが、コーナーがかなり小回り。おかげで向正面がかなり近くに見える。香港の沙田競馬場も似たような形態(左右の回りは逆だけど)だが、沙田よりもさらにコーナーはきついのではないかと思う。コーナーがきついので捲りを打つのはかなり困難と思われ、先行して粘り込むか直線で鋭い斬れを使える馬に有利な馬場だろう。この日はダートのみ使用の日だったので芝コースのレースは見ていないが、芝コンディションはかなり良好のようだ。芝状態も良いし、ナイター競馬ならさぞや美しいだろうと思わせるクランジ競馬場。ただ残念ながらこの日は昼間の開催だった。
馬券は単勝、複勝、連複、3連単、4連単があり、単複用、連複、3連単、4連単用の2種類のマークシートがある。ただし日本のように赤ペンは使えない。裏に注意書きがあり、そこにはしっかりと「Not Use Red」と書かれていた。黒のボールペンか鉛筆を用意しよう。単複は5S$、連複、3連単、4連単は2S$から購入できる。売上の過半数を占めるのが単勝。それに続いて複勝と連複が同じくらいの売上か。単勝の売上が多いからなのか、単複専用の窓口がある。また、締め切り直前にオッズが激変することがある。というのも、最後の5分で売上額が倍になるくらい直前に購入する人が多いから。オッズを見極める場合は慎重に。
さて、早速馬券を買い出した私。プログラムを見ると、シンガポールの競馬はサイゴンと比べればもう「情報の洪水」と言っていいくらいの情報量がある。ここ数戦のレース内容、道中の位置取り、上がりタイムなどもしっかり書かれている。展開派の私にとってはありがたい。これだけ情報があればもう勝ったも同然だ。・・・数分後、勝ったも同然の競馬でなぜ外す、と自問自答している私がそこにいた。ま、まだ残り4レースもあるし、とりあえず場内を散歩してみよう。賭場の食い物に関してはちょっとうるさい私はフードコートに向かった。シンガポールらしく小奇麗なフードコート。マクドナルドもあるよ。ちなみに食事は2〜3S$もあれば食べられる。安い。基本的に食べ物は場内に何個所かあるこのフードコードでしか売っていないようだ。あとは飲み物を売るスタンドが場内にいくつかある。
勝ったも同然の競馬のはずなので、再び馬券購入。ここシンガポールの競馬は香港と同じく原則としてハンデ戦なので、ハンデ差も慎重に検討しながら3頭をボックスで購入。すると、直線に入って安目の2頭が抜け出した。とりあえず安めでも取っておかなくては。「そのまま〜!!」クランジ競馬場に響き渡る日本語。その時、大外から一頭の馬が伸びて来た。「んんんっ!?」
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