化学科の世界へようこそ!

| 塩水も化学科に言わせれば”塩化ナトリウム水溶液”である! しかもそれがNa+とCl-に電離しているなんて考えてしまうのが化学科のいいと ころであり悪いところでもあったりする。 |
フラスコや試験管などの実験器具をどのようにして洗うか?これは以外と難しいテーマです。 単に水で洗えばいいような気がしますが、溶液の精密な濃度を保ちたい場合に試験管やフラスコを水で洗うと、 そこについた水が残っていたら、溶液に水が混じってしまい濃度が変化してしまいます。 これを防ぐために、水の代わりに同じ溶液の一部を使って試験管やフラスコを洗うのです。これを「共洗(ともあらい)」といいます。
水道水では、中に入っているカルキ(塩素)やその他の不純物が、実験結果に 影響してしまいます。そこで、「イオン交換水」という何も混ざっていないきれ いな水で試験管やビーカーを洗います。
「バッファー」というと、コンピューター用語を想像される方が多いが、化学用語としては、緩衝溶液の意味である。緩衝溶液には、PH(酸性・アルカリ性)の変化を防ぐ独特の性質があり、特に有機化学系の実験には欠かせない。PH(酸性・アルカリ性)の変化が実験結果に影響してしまうからである。ちなみに人間の血液も緩衝溶液らしい。人間の体はうまくできているもんである。
実験器具(フラスコ、ビーカー等)に付いた汚れや水を拭き取るために使う ティシューペーパーのようなものです。細かな汚れを吸着し、ティシューペーパー のように繊維くずを出さないので、実験結果に影響する物質をすべて取り除くこと ができます。
食器に付いた水を拭き取るためには、ふきんを使いますが、実験器具(フラスコ、 ビーカー等)に付いた水はキムタオルで拭き取ります。 タオルという名前ですが紙の一種です。(使い捨て)
ビュレットなどの実験器具のつまみの回りをよくし、空気がもれないように塗 る、ロウのようなもの。しばしば、塗りすぎて実験器具の穴を塞いでしまう奴が いる。
ものすごく精密な、化学専用のはかりです。 0.0001gまで測定でき、これが無 いと分析化学の実験はおぼつきません。これだけ精密だと、ちょっとしたことで 数字がずれてしまい、風や近くを歩いている人の振動の影響を考えなければなら なくなります。
Nuclear Magnetic Resonance の略。原子核に強い磁気を当てることによって 、原子核の回転(スピン)が変化するので、そのときに出る弱い光を捕らえて分 子の構造を推測するという方法である。現在の有機化学をする上では欠かせない 装置。
毎年行われるアレ… ではありません!
化学実験ではもちろん有毒な気体(塩素・硫化水素など)も扱います。
そのときは有毒な気体が周囲に広がる(拡散する)ことがないように、
ドラフトと呼ばれる通風装置のなかで気体を扱います。
酸性やアルカリ性の違いを見分けるために、学校の実験でリトマス試験紙を使ったことのある方も多いであろう。あるいはBTB液なども使った方もおられるだろう。
しかし、実際の実験にはこれらはあまり使われることはない。なぜかって?
PH(酸性・アルカリ性)が数字でデジタルに表示される「PHメーター」(ピーエイチめーたー)なるものがあるからだ。
こちらのほうがはるかに使い勝手がいいのである。
同様の理由で、石灰水・塩化コバルトなどもあまり使われない。
ただしフェノールフタレイン液は、中和点を把握するためにしばしば使われる。
磁石の入った小さなプラスチック片をフラスコの中に入れ、下から磁力をかけることによって、
プラスチック片を回転させ、それによってフラスコの中の試料をかき混ぜる装置。
攪拌(かきまぜる)操作を自動化できるため、時間のかかる化学反応させるときに用いられる。
恒温槽にフラスコをつけたまま数日間(!)反応させ続けなければいけないというのも、よくある話である。(特に有機化学では)
溶媒へ溶ける速さの違いから物質を分離する測定装置。正式にはガスクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィーという。
前者は溶媒に気体を、後者は液体を使うのが特徴である。微量成分の検出・分離によく用いられる。
欠点は溶媒に溶けない物質は使えないことであるが、溶媒の種類を変えたり、
溶媒に薬品を加えて溶かすことによって対処できる。
氷は冷たいものだと思うかもしれないが、実は氷には何種類かの状態があり(分子の配列が違う)、私たちが普段見ているのは、その内の"氷I"という状態のものなのである。低温にしたときだけでなく、温度が高くても高圧にした場合には水は個体になる。そのときに"氷I"以外の状態の氷(高圧の氷)になるのである。
しかしこれはかなりの高圧なので、実験装置の中でしか再現できないのが残念なところである。
同じように卵に高圧をかけると、ゆで卵のような高圧卵ができあがる。このとき黄身と白身(タンパク質)は固まるのだが、熱による反応が起きないので、匂いは生卵と同じというなんとも不思議な状態になるらしい。
簡単に言ってしまえば、遅い反応が足をひっぱるということですね。
朝急いで走っているときに、前を女子高生が横一列に並んで歩いていたら、そ
れが”律速段階”になるということですね。
高校までの化学では”反応したらこうなる”ということを教えていましたが、 はたして本当に反応するのでしょうか…?その答えを与えてくれる指標がギブス 関数で、これがマイナスになるときは実際に反応が進むことを示しています。
原子が一定の場所の中にどのように分布しているか? これを調べることができるのが、シュレディンガー方程式です。
アインシュタインが考えた相対性理論をもとにしたアインシュタイン力学が確立されるまで、 化学・物理界で用いられていた物理法則の体系。ニュートンの考えをもとにしているので、 こう呼ばれます。ニュートン力学では光の速度に近い場合や、超低温の場合などに自然現象を うまく表せなくなるのです。 しかしながら、常温・常圧での化学・物理的性質は、ニュートン力学で表しても問題無いので、 今でも広く用いられています。(高校で習う物理も、光や原子構造など一部を除いてニュートン 力学をもととしている)
パソコン自作派にはすっかり有名になったこの言葉、二種の金属を合わせて、そこに電圧をかけると、片方が熱くなり、もう片方が冷たくなる効果のことを言う。
CPUの冷却の他、一部の冷蔵庫などにも使われている。
実はこの効果、これだけではなくて、逆に電圧を測ることにより周囲の温度を知ることもできる。これは熱電対といい、こちらの応用範囲も広く、各種センサー・温度計などに使用されている。
実際の化学実験では、反応を起こさせるだけではなく、反応した物質を取り出す必要がある。
ところが、反応を起こすことより、反応した物質を取り出す方が難しいことも多々ある。
そして、反応した物質はすべてを取り出すことができるわけではない。
反応した物質を取り出せる割合を「収率」という。化学実験としては収率が大きい方がいいが、
50%以下の場合が多い。収率を上げるために、今まで様々な化学者が努力と工夫を繰り返してきた。
これは、化学研究棟の表に出してあったゴミ袋に書いてあったものです。燃や してしまうと有毒ガスが出てしまう物で、一般家庭にはない(他学科にもない? )ものですね。
大学の夏休みの間に、神戸市道場(いつもここかは不明)の山の中で、 化学者同士で専ら化学について語り合う合宿らしい。私は行かず、主に 院生の方が行くのだが、化学での知り合いがたくさんできるらしい。
化学の知識を深めるため、週に一回集生徒同士まって英語の論文を読み、 翻訳するのが輪読会。英語の論文について理解したことを日本語の論文に まとめ、発表しあうのが雑誌会である。いずれも出席、参加姿勢の評価が あるためにきちんと受けなければならない。
各人の研究の進み具合を月一回レポートにして報告すること。 教授が研究の進捗状況を把握したり、生徒が研究をさぼって後になって困 るというようなことを未然に防ぐこともできる。
化学界において我校の教授では多分最もよく知られている教授である。錯体化学・ 溶液化学の分野で活躍され、「ドナーとアクセプター」等いろいろな著書がある。 学会や研究、著書の作業の方が忙しいためか、あまり錯体化学研究室に行く間が ないとの噂である。
International Union of Pure and Applied Chemistry の略で、日本語になおすと、
国際純正応用化学連合となります。すべての化学物質(主に分子)を区別すること
ができる共通の命名規則を考える化学者の国際会議です。
少し考えればわかるでしょうが、どんなに複雑な分子であってもそれを
区別できるような命名規則を考えることは、実はとても大変な作業なのです!
もちろん今でも、最新の命名法を求めて会議が開かれています。
名前の例
| 分子 | C2H5OH | CH3-O-CH3 |
|---|---|---|
| 慣用名 | ethyl alcohol エチルアルコール |
dimetyl ether ジメチルエーテル |
| IUPAC命名法 | ethanol エタノール |
methoxy metane メトキシメタン |
世界の化学者が共通に利用できる情報体系を作るために整備された、 化学の一大データベースです。様々な分子にコードナンバーが割り当て られてあり、番号を指定するだけで、好きな情報にアクセスできます (もちろん英語)。
ケミカル・アブストラクツ・サービス(CAS)のホームページへ
日本における化学学会の中心的存在です。毎年日本化学会の学会が行われ、 日本中の化学者(我が校の教授を含む)が集まって研究成果を報告します。 2,3年前には我校で開催したこともあります。
化学者には有名な、かの雑誌「化学」の出版社である。その他様々な化学 書籍も出版している。東京化学同人とは別の会社である。オウム事件の時、 「化学」のサリン特集が一般人にも売れまくったが、多分一般人が読んで もわからない内容であろう。買った人はその後この本をどうされたことやら…
私が所属していた研究室である(現在は卒業)。高圧での分子の性質を、 NMR装置などを 使って分析するのが主な研究テーマである。隣の溶液物性化学研究室とは研究室 同士つながっていて、同じ研究室のようであり、研究報告・コンパ等も共同 で行う。しかし、室内の実験装置の雰囲気は両方で全く違う。
分子物性化学研究室のホームページへ