


ステンドグラスは、教会堂の建築様式の変遷と共に発展しました。初期教会堂の基本 タイプは、バシリカ方式で東西に軸線をもつラテン十字形の建築でした。窓にはアラバ スター(雪花石膏)がはめ込まれましたが、ここからさし込む光で大理石の円柱やモザ イク壁画が光り輝いていました。
続くロマネスク様式(10c〜12c前半)の教会堂は、神の国再現をめざして地上界を象 徴する矩形の身廊の上に天上界を象徴する石造の半円の穹窿(きゅうりゅう=丸みを つけた天井)が配置されました。この半円の穹窿では、石組による重い天井の重圧力 が全部壁面にかかるため、分厚い壁面が必要で、大きな開口部(窓)をとることができ ず、内部は光の乏しい薄暗いものとなりました。
次にゴシック様式(12c後半〜15c末)では、交差穹窿や助骨穹窿、飛梁(とびはり= 建物外部の強化柱)などの開発で、尖頭アーチによる建築が可能となりヨーロッパに現 存する40メートル前後の高い天井構造の教会堂が実現しました。この結果、高くて広い開口部が確保され、そこにステンドグラスがはめ込まれましたが、各所に当時のステ ンドグラスが遺されています。完全な形で遺っている最古のステンドグラスは、11世紀 末期に製作されたものでドイツのアウグスブルク大聖堂にあります。ゴシック建築により、天上界を象徴する高さと、新約聖書のヨハネの黙示録にある「透明なガラスのよう な純金」で出来た天上の都の光輝を表現することができたとされます。ステンドグラス のモチーフは聖書の教えです。
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