| 環境破壊にならないの? |
この仙台市地下鉄東西線は環境問題とも重大な関わりが有ります。東西線に関わる環境問題は、大きく分けると二つ有ります。一つは工事のもたらす環境問題、もう一つは東西線開通後の環境問題です。 |
| 1) 青葉山の環境破壊
東西線は仙台都心部は地下を通り西公園を過ぎた所で一旦地上に出ます。西公園の広瀬川に面した河岸段丘の断面から顔を出し、広瀬川を架橋で渡り、旧仙台商業高等学校跡地の所から再び地下に入ります。ここから又地下を通って青葉山を登るのですが、青葉山の旧ゴルフ場跡地から先は再び地上に顔を出します。竜口渓谷です。この渓谷を架橋で渡り八木山動物公園の下に又地下で入ります。
竜口渓谷に架橋工事が為される際には、工事用の道路と敷地が切り開かれ、そこに工事用の重機材等が搬入されることになります。当然工事車輌も頻繁に出入りします。その場所はオオタカの営巣地と重なります。 仙台市はオオタカの営巣地と重なることは認識しており其の為人工の営巣地を別途用意しオオタカがそちらに移ってくれることを期待している様です。(河北新報記事) しかし、お役人が考えた通りにオオタカが営巣を移ってくれる保証は有りません。(役人の浅知恵!) 工事が始まれば、オオタカが決定的な影響を受けるのは必至でしょう。 前述の通りオオタカは生態系の頂点に立つ動物です。これが影響を受ければ、青葉山の生態系の均衡が崩されることになります。
|
| 2) 広瀬川の環境破壊 広瀬川部分も架橋により地上を走ることになっています。リニアモータ式地下鉄は、線路上に設置されたリアクションプレートと言う特殊な板と、電車の台車側に設置された磁石との間に作用する力により推進力を得る仕組みですので、このリアクションプレートの保全が重要になります。従いまして、線路上に飛来物や着雪や着氷が有ったのでは、電車の安全安定運行が維持できません。強風や深雪など天気が荒れたような場合は西公園駅での折り返し運転となる見込みです。 それを回避するには東西線広瀬川橋梁をすっぽり覆うチューブ状の物が必要になります。これを施工したら、広瀬川の景観は決定的な打撃を受けるのは必至です。それは既存の仙台西道路の仲の瀬橋の圧迫感を想起すれば御理解頂けましょう。 仙台市は今の所、この覆いを取り付けることは言い出していません。このまま露天の架橋となれば、リニアモータ地下鉄特有の騒音が広瀬川の川筋を通して上流にも下流にも響き渡ることになります。リニアモータ式地下鉄は他の従来型の電車に比べ車輪とレールの磨耗が速く、そのため転動音=列車が走るときレール伝いに響いてくる音で「カンカンシャーシャー」言う音=が従来型の電車よりも大きいことが指摘されています。この「カンカンシャーシャー」言う音が広瀬川の川筋に響き渡ることになります。すぐ近所には仙台第二高等学校があり、リニアモータ地下鉄が走る限りその影響の直撃を受け続けることでしょう。工事による影響ではなくこちらは開業後未来永劫続く影響なのです。
|
| 3) 青葉通ケヤキ並木への影響 青葉通のケヤキ並木は、先の大戦により失われた杜の都を復興させようと当時の市長が植樹し、また市議も献木し、戦災復興への心意気から整備されたものであり、杜の都仙台の戦後復興の象徴たる並木です。青葉通ケヤキ並木は植樹によるものであり厳密には自然環境とは言えないものかも知れません。 青葉通のケヤキ並木のような街路樹は盛夏の直射日光を遮り地表の温度上昇を抑えます。また樹木自身から水蒸気が発せられ周辺の熱を奪ってくれます。青葉通のケヤキが撤去される箇所はこれから先数十年間は盛夏の照り返しに悩まされることでしょう。来年平成20年の夏には『撤去されてから分る有り難み』となってしまう可能性が濃厚です。 工事による影響とは言え、その影響は数十年継続されることになります。仙台市の言う「ケヤキの一時的撤去」とはこういうことなのです。
|
| 4) 地下水への影響 仙台中心部の地層には水脈が有ることが言われています。主に北から南に向けて水脈が有ると言われています。仙台都心の真ん中でも水の湧き出でる場所が有ります。地下水が豊富に供給されていると言うことなのです。 しかし、地下鉄工事によりこの水脈が切断される可能性が指摘されています。仙台西道路の工事により涸れてしまった泉が有ります。また、仙台市宮城野区にある乳銀杏と言う、気中根を有する樹齢千年超の樹木が影響を受けたことが報ぜられています。これは付近を通る仙石線の地下化工事により地下水脈が切られたことが原因ではないかとも言われました。 東西線は、仙台市の中心部を東西に横切りますので、この地下水脈を寸断する恐れが有ります。青葉通のケヤキに限らず今まで元気に成長していた街路樹等も影響を受ける可能性が有ります。 環境問題と言えば、空気とか土壌とか動植物が先に来ることが多い様ですが、地下水脈も環境そのものです。
|
| 5) リニアモータ式地下鉄は電気食い リニアモータ式地下鉄は従来型の電車に比べ3割ほど余計に電力を使うことが分っています。リニアモータ式地下鉄の動力機構が故の特性です。省エネルギーにも反しますし、二酸化炭素削減にも反します。 環境に優しいとは言いがたいものです。
|
| さて、以上主な環境影響を御紹介しました。この程度のことは仙台市だって調べて対策も立てているはずだと考えたくなります。しかし、根本に怪しいところが有ります。 仙台市はこの東西線による環境への影響を評価しました。(環境アセスメント) 問題なしと言うのが結論です。 しかし、仙台市はこの環境評価を行うに当たり業者に外注しましたが、その受注業者は何と東西線の基本設計を担当した会社です。 これは、受験生が自らの試験答案の採点官になるのと同じことで、客観性と信頼性に疑問を付すものです。(河北新報記事)
|