Music Note* note.016-018




note.018/ 2005-11-16


Beethoven : Symphony No.1 & 2

R.Norrington (cond)
Radio-Sinfonieorchester Stuttgart
(hanssler / CD93.084)


Beethoven : Symphony No.5 & 6

R.Norrington (cond)
Radio-Sinfonieorchester Stuttgart
(hanssler / CD93.086)

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今頃・・・という感じで買ったノリントン/シュトゥットガルト放送響とのベートーヴェン。ブックオフでたまたま安く売っているのを発見して、それで買ってみました。

まずは交響曲「第1」と「第2」のCDから。「第1」は序奏の響きからすでに従来のドイツのオーケストラの音ではなく、古楽的な雰囲気に包まれたものになっている。主部に入るとフレージングの短かめなところや、アクセントの付け方などがいかにも古楽的な奏法の影響を感じる。テンポは比較的速めだし、アクセントは時に強めで、前に前進していく感じだが、音色が素朴なためか、エネルギッシュな印象は薄いような気がします。ここは洗練された響きとも解釈できますね。また時に金管が強奏されたり、弦のリズム感の良さやフレーズの切れの良さもあったり、そこそこ芸が細かいかも。特筆すべきは第1楽章の終結でティンパニが強打され、凄い音響が出て来るところ。たいへん印象的ですねえ。びっくりしましたが、面白いことは確かです。

第2楽章は、やたら速いテンポの軽快なノリで開始され、その分、歌がほとんどなく、ビブラートのほとんどかからないような、いかにも古楽的解釈。これがドイツの放送局のオーケストラの演奏なのかと耳を疑いたく感じ。フレッシュと言えばフレッシュだし、素っ気無いと言えば素っ気無い印象も受けてしまう。ただ個人的には嫌いではないです。で、時にティンパニと金管が前に出て来る箇所があり、こうした表現や解釈ははじめて聴いた気がします。

第3楽章は強烈なアタックがあり、かなり粗野で迫力のある演奏。テンポはやや速め。ここでもティンパニが強打され、はじめて聴くような解釈が頻出。金管も前に出るし、実に面白い演奏ですねえ。ラストも迫力あるし。

第4楽章は強い出だしの後のヴァイオリンの響きが妙にしんみりとしており、なかなか芸が細かいと思う。その後はまたしてもティンパニの強烈なアクセントが凄いです。かなり思いっきりの良い表現です。テンポはかなり速くなりますね。再現部以降でもティンパニや弦など一生懸命に弾いている感じで、若々しさを感じたり。終結部分の追い込みも、なかなかですが、第1楽章の最後の方が凄い感じなので、やや不満も感じたり。でもこれは「ニュー・ベートーヴェン」として上手くまとまっていると思います。

交響曲「第2」は第1楽章の序奏の部分の木管や弦のアクセントやリズム感など独特で面白いと思います。主部に入ると、ここでは強烈なアクセントが出てきて実に粗野なイメージを出している。やはり古楽的な解釈が散見されるし、フレージングも短かめという感じ。それにしても、このアクセントの強さは、さすがにやり過ぎかな?と思わせるものがあります。派手と言えば派手。キチガイ・ベートーヴェン丸出し状態とも言える。かなり荒れ狂っている。仮にベートーヴェンの生きていた当時にこんな演奏をやったら、怖くなって逃げ出す客がいるんじゃないかと思うくらいです。まあ、その分面白いことは面白いし、いかにもベートーヴェン的な情熱や、時に怒りすらも感じてしまうところも。こうした演奏は好きになる人は好きになるんでしょう。終結近くの金管の強奏も凄いし、なんか凄い情熱ですね。

第2楽章は、前楽章が凄かった分、いささかホッとする雰囲気があります。だがここでもあまり歌がない感じで、どこか古楽的雰囲気。ロマン的な味の濃さはないですね。テンポも速めだと思うし。時に弦同士の音の重ね具合が面白ったりアクセントの付け方も面白かったりで、退屈なところは皆無ですね。

第3楽章では、例のように強烈なアクセントを効かせた演奏になってます。テンポはあまり速くなく、今までの流れの中ではじっくりとした印象を受けます。トリオは静かなのかと思っていると、ティンパニの凄いアクセントが出てきたりして、驚かされます。

第4楽章は最初から速いテンポと強烈なアクセントが出てきて、尋常じゃないものがありますね。この表現と情熱について行くのは大変です(これは全ての楽章に言えるが)。野性的な表現とでも言うべきか。終結の最後まで気合いは残っているし、聴く方も大いに体力のいる演奏だったと思います。でも面白かったです。

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次に「運命」と「田園」のCD。

「運命」も「第1」と「第2」のCDと同じように、なかなか個性的で斬新です。最初から速いテンポで、ティンパニが強いですね。どこか古楽風であることは言うまでもなく(特に運命動機における弦の響きなど)、リズムの切れも良く、テンポが速いせいか、聴いていて、あれよあれという間に第1楽章が終わってしまう感じ。交響曲「第2」の演奏ほど粗野な迫力はなく、「第5」の方が洗練されている演奏だと思いますね。コーダでの猛烈に速いテンポとティンパニの強打は珍しいです。

第2楽章は古楽風の弦の響きが面白いと思うし、速めのテンポで全体がすっきりしているので、くどさがなくて良いと思います。ただデリカシーというか、微妙なニュアンスなどには不足するという印象。それでも中間部の木管のソロの雰囲気は良かったですが。

第3楽章はトリオを2回やる古楽的解釈。テンポは速く、勿論トリオのテンポも速く軽快な感じの演奏。目立った強烈なアクセントもないし、ジンマンなどの演奏に触れていれば、まったく違和感のないものでしょう。

第4楽章はジンマンの演奏よりも冒頭のテーマでの金管やティンパニが強くアクセントが効いている感じ。決めるべき箇所は決めるという演奏。ただしテーマでは弦に今まで聴いたことのない強弱があり、ここは個人的に若干違和感ありでした。反復記号は当然にくり返す。コーダでの追い込みは凄く、速いテンポとアクセントの強さで全体を締めくくる、という演奏。今回聴いた中では最も表現がまとまっていたのが、この「運命」だったと思います。

「田園」も「運命」同様にまとまった解釈ですが、面白みということでは「運命」よりも若干後退すると思いますね。もっとも「田園」の場合、下手に指揮者の個性を全面に出せば失敗することはほぼ確実、という作品だと思うので、あまり個性は出せないし、結果的にある程度まとまった表現になるんだろうと思います。他の曲であったような強いアクセントなどは施していない演奏です。

第1楽章はそこそこ速いテンポで流していく感じ。ここでは古楽的なアプローチはほとんど感じない。チェロの旋律やヴァイオリンのリズムの刻みなどに、今まで気がつかなかった音楽的意味(芸術的意味ではない)を発見したりしました(非常に細かい部分です)。全体的にリズム感も良いし、広く受け入れられる演奏という印象。

第2楽章は、弦の音色や扱いに古楽的なセンスを感じ、弦の漂うような雰囲気や時として透明感のあるヴァイオリンなど、なかなか芸が細かいというか、個性的だと思います。面白いと思います。ビブラートもあまりかけない感じで、やや速めのテンポで流していく感じでしょうかね。オーボエの音色も弦の感じとよく合っていて魅力があると思うし。個人的に好きなタイプの演奏で、全体的にすっきりとしていて良いなと。決して旋律の魅力や雰囲気を損なってないし。

第3楽章は最初のところはごく平均的な表現で、自然に音楽が流れていく感じ。途中、弦の強弱の付け方に独特なものがあったり、曲がリズミックな箇所ではスピード感を与えたりと細かい工夫はあるようですね。リズム感も良いし、躍動感も充分ですね。

第4楽章の「嵐」は、今まで押さえていた分を爆発させた感があります。ティンパニは強打されるし、激しい感じはよく出ていると思います。でもやり過ぎて崩れることはしてませんね。

第5楽章もテンポ感が良いし、特に曲の旋律や雰囲気を壊すような解釈はなく、気持ちよく聴ける演奏。弦のピッチカートでやや独特な雰囲気を作っているのが面白く、またテンポの動かし方も曲想に合っているし、やりたい事は分かるなと。

全体を総括すると、以上の2枚のCDを聴いた上で、はたして感動したのかというと、それは僕自身でもあまり自信がないというのが正直なところ。少なくとも僕の魂が揺さぶられなかったのは事実です。残念ながら深い感動というものはなかった。それではつまらない演奏なのかというと、そうでもない。大変面白い演奏で、それは平均的な演奏から比べれば明らかです。こうゆう新しいタイプの演奏は評価が難しいのですが、感動よりも面白い・興味深いという方が批評の言としては妥当なのでしょうね。人によってこの辺はだいぶ評価が割れそうですが、いろんな評価がされる演奏が結局は良い演奏なのかも知れません。

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ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィルのコンビによるベートーヴェンの「第9」のライブ録音(1955年のモノラル)がオルフェオから出るというので、買うか否か迷っています。先日もOTAKENのバイロイト盤とシューリヒトのステレオ盤の2枚を買ったばかりだし、こう「第9」のCDばかり増えてもなぁ、という感じもするので。そうかと言ってワルター/ウィーン・フィルというコンビの「第9」なら聴かないで済ませるわけにもいかないし。年末にたくさんやる「第9」のコンサートに行くなら、ワルター盤聴いた方がはるかにためになりそうだし、迷うよなぁ。








note.017/ 2005-11-14


Hans Zender : Lo-Shu I-III&VII

Helen Bledsoe (Flute solo)
MusikFabrik
Hans Zender

(cpo / 999 771-2)

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久々に現代音楽のCDを購入。ハンス・ツェンダーの作品「 Lo-ShuI-III-VII」ってやつです(新品で購入)。

この作品はかなりアバンギャルドな音楽だと思うし、また非常に東洋を意識した音楽というか、東洋的な音楽というか、現代音楽によくある「オリエント中毒」とでも言いたくなる感じのものです。あるいは仏教風とでも言った方が当っているかも知れませんが。

まあ、こうした現代作品は好き嫌いが別れるところですね。この作品はその中でも特に好き嫌いが別れる可能性が高いと思います。例えば意味のよく分からない叫び声というか、掛け声というか、そうゆうのが入っていて、これは聴く人によって強烈な違和感を持つ可能性が高いでしょう。

楽器の構成は弦とパーカッションとフルートです。室内楽の一種という感じですか。フルートのソロは日本の尺八風で、これは明らかに尺八を意識した奏法です。かなり似ている。また人声も「イヨーッ」などというもので、これは能や狂言を連想させるものです(というか良く似ている)。これも日本の邦楽の影響を受けているのは明白でしょう。パーカッションもまるで仏教の「お経」を意識したかのような扱い方で、かなり感覚的にはアジアっぽい印象。ただし「アジアっぽい」と言っても東南アジアのようなエスニックな感覚とはまた違っているように思えます。

「 Lo-Shu 」のI-IIIとVIIに共通している雰囲気はこのようなものです。同じツェンダーでも「ヘルダーリンを読む」などの作品とは明らかに別の系統の作品でしょう。ただしツェンダーの作品でも東洋を主題としたような他の作品(「無字の経」など)はまだ聴いていないので、それらと比較できないです。機会があればツェンダーの東洋風の他の作品も聴いてみたいと思います。

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そう言えば、HMVのニュースレター(メールの)で目黒店が出来たのを知った。出来てからまだ日が浅いと思うが、今まで知らなかった。目黒なら既存のHMVの中で一番近い場所だから、今度から目黒店にでも行くかな。ちなみに僕の家からは渋谷店が今まで一番近い所だった。渋谷店は東京のHMVの中ではクラシック売り場が最も充実した店である(渋谷店が出来る前は池袋店が最も良かった)。渋谷には他にタワーレコードもあり、ここもクラシック売り場が充実している。今のところ、クラシックCDを買うなら池袋や新宿よりも渋谷に限るという感じはある(新宿のHMVクラシック売り場はダメだ、あそこは使えない。新宿ならタワーレコードになる)。だが渋谷は人が多くて疲れる。できれば行きたくない。若い奴のギラギラした脂ぎった品のないエネルギーが充満していて、どうも肌に合わない。だから目黒店に期待しよう。目黒駅には他にめぼしい場所がないので、寄るには無駄が多いが、まだ渋谷よりはましだから。それにアトレ(駅ビル)の中にあるっていうし。クラシック売り場が小さくなければよいのだが(クラシック売り場が大きいということはないだろうと予想するが・・・)。








note.016/ 2005-10-30


Beethoven : Symphony No.9 "Choral"

Wilhelm Furtwangler (cond)
Bayreuth Festival Orchestra & Chorus
1951.live

(OTAKEN RECORDS / TKC-301)
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今回出たこのOTAKEN盤のバイロイトの「第9」は、ほとんど通針していないミント盤から起こしたということで、もしかしたら今までにないほどの非常な高音質なのではないかと期待を膨らませて購入したものです。結論から言うと、確かに自然な音質だし、一般的に言ってなかなかの音質だと思ったのですが、その一方で宣伝ほど高音質ではないのではないか、という印象を持ちました。

まあ、ほとんど通針していないミント盤と言ったところで、さすがに50年以上前の録音だし、良い音質を追求しても限界があると感じてしまいました。自分でもちょっと期待が大き過ぎたというところがあったと思います。

CDの音質が高音質かどうかというのは、普段聴いているCDの音質との比較において言えることで、その普段聴いているCDの音質によって評価が決まってくるところから、一概に今回のCDの音質について言及するのは難しいのですが、それでも聴いてみた感想を少し書くことにしました。

その前に僕が普段聴いているEMI輸入盤の音質について若干触れることにします。僕の所有するEMIの輸入盤は、だいぶ前に出ていた「References」というシリーズのCDです。わりと音が良く無機的な感じもないし、これで取り敢えず満足できるものだと思っています。このCDの音質は2、3年ほど前に日本の東芝EMIから再発されたCDとだいたい似ておりほぼ同レベルだと思います。

その東芝から出たCDは確か「フルトヴェングラー大全」とかいうタイトルだったと思うのですが、シリーズとして再発売されたものの一枚で、これは所謂「足音入り」のバージョンでした。以前に近所の図書館にこのCDが所蔵されていたのを発見して、借りて自分の輸入盤と比較した結果、ほぼ同じレベルだと思いました。昔出た国内盤よりもだいぶ音質が向上したと驚いた記憶があります。僕の比較するCDの音質は、この東芝のCDとだいたい同じと思ってくれればよいと思います。

早速、今回のOTAKEN盤ですが、全般的にはほぼ僕の所有する輸入盤と同じレベルですが、若干それよりも良く、質感において少しだけ勝っているという印象でした。しかしその反面、問題点もありでした。以下いくつかの点を拾っていきます。

まず第1楽章なんですが、OTAKEN盤はテーマ再現部からのティンパニを伴った継続していく強音部分で、音の濁りがあり、音質がこの部分悪くなっていました。これが個人的には大変気になるところで、マスターテープから製盤したEMI盤にはないところです。同じような音の濁りは同じ第1楽章のコーダにも現れ、この部分は短いのですが、これも欠点です。

第1楽章と第2楽章の音質については全体的に僕の輸入盤と大差ない感じですが、若干質感に暖かさと実在感が増しているような気がします。また第2楽章では、トリオを挟んだ前半のスケルツォで、従来あったスピーカーの片チャンネルの短いレベル低下が今回はなくなっていました。これがないのは個人的には気に入っています。

第3楽章ではやはり全般的な印象は輸入盤と同じですが、弦のピッツィカートなど若干実在感が増している感じで、OTAKEN盤の音づくりの方が個人的には好みです。CDの帯びには「第2楽章にプチノイズがある」と書いてあるのですが、むしろ第3楽章の前半部分に「プチッ」という気になるノイズが入っています。僕は第2楽章にあるというプチノイズには気付かなかったのですが、ことによると第2楽章と書いてあるのは第3楽章の間違いのかも知れません。また「サー」というノイズ音も一部分にあり、これも若干気になるところです。

第4楽章については、この楽章だけ明らかに輸入盤よりも今回のOTAKEN盤の方が若干でも上だと思いました。その理由は全体的にパワーが少し増しているのと、冒頭のバスの音にも実在感がある感じで、よりフルトヴェングラーの表現が伝わってくるように思えたからです。そして何よりも良いのは金管が力強く響くところでした。僕の所有する輸入盤では金管が歓喜の主題を高らかに奏する箇所で、その音量が弱めになっており、やや金管が後ろに引っ込んでいる感じがありました。僕はこれがかなり欠点だと思っていたので、今回の改善は実に嬉しいものがあります。OTAKEN盤ではもっと金管が前に出て来る感じで、金管の強奏が効いています。まあ、おそらく輸入盤の方は金管が強奏されることで音質に破綻が出ることを恐れた結果、マスタリングで調整したのだと思いますが、やはりここはOTAKEN盤のような音の方が絶対に良いと感じています。

音質と関係ないところでは、曲が終わってからの客の拍手が輸入盤や国内盤のEMIのCDとは違ったものになっていました。ちょっと不思議な感じです。最後にまとめると、第1楽章を聴くなら輸入盤を、その他の楽章を聴くならOTAKEN盤を、という感じです。これからはOTAKEN盤を取り出して聴く機会が多くなりそうです。

補1)
クラシック音楽サイト「
Classical CD Information & Reviews」にバイロイト盤の比較ページがあり、後から参照してみたら、このOTAKEN盤も載っていた。OTAKEN盤よりも音質評価の高いディスクもあり、興味のあるところ。

補2)
HMVのサイトを見たら、また
バイロイトの新しいディスクがリリースされるらしいグランドスラムというレーベルのやつですでにベートーヴェン「第5」など出しているが、音質の方はどうなのだろう。OTAKENより上なのか?

補3)
このバイロイト盤を買った時に、一緒にシューリヒト指揮/パリ音楽院管弦楽団(EMI)のステレオ録音のCDも買いました。ステレオの「第9」は個人的にまだ持っていなかったので(輸入の全集盤での「第9」はモノラル録音)。国内では以前からこのステレオ盤は出ていたわけですが、今回のリマスターは音質が良さそうなので、ちょっとワクワクぎみで買ったという感じです。

結論から言えば全集にあるモノラル録音の演奏とそっくりで、ほとんど同一の演奏のように聴こえるという印象。だからどうせシューリヒトの「第9」を聴くなら音質の良いステレオバージョンに限る、というものです。

ステレオ盤とモノラル盤とでは、レーベルもオーケストラも録音時期も同じなので、これが別の演奏なのか、または同一の演奏でただステレオとモノラルという違いに過ぎないのか、昔から疑問があったのですが、どうも別の演奏のような気がします。

でもまあ、そんなことはどうでもいいと思っています。シューリヒトの録音の中でステレオの「第9」が残されていること自体がたいへん貴重なことだと思うし、それが比較的良好な音質で、しかも安い値段で買える(国内盤なのに1300円)というのは、実に良いことだ。

ベートーヴェンの「第9」で今回フルトヴェングラーとシューリヒトの音質の向上したCDを入手したので、当分は他の「第9」のCDは不要という感じしてます。事実、この2盤さえあれば他の演奏はいらないのではないかとさえ思いますね。ドラマティックで迫力のあるフルトヴェングラーと、理知的で古典主義的なシューリヒト。「第9」の究極の2CDという感じだと思います。




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