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   「スパイダー・パニック」 ★★★  URL

  凄いよね。2002年の今の世に、「産業廃棄物で巨大化したクモが人間を襲う」 なんて映画を
 作ってしまう人がいるなんて。
 エッ? 製作は「インディペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ
 しかもワーナー・ブラザース配給?  マジですかい!

  マジです。

  さすがに非常に完成された映画だと思う。 作品の意義なんて何にも無いけどね。
 もうホントにどーしようも無い映画を一流の人達が作ってしまった。
 楽しかったんだろうなぁ。

 個人的にはハリソン・フォードが大活躍する「アノ映画」のパロディが一番楽しかった。(音楽に注意) 

 (参考)「地下室の悪夢」とかー、「スターシップ・トゥルーパーズ」とかー、「ジーパーズ・クリーパーズ」とかー、、、


   「火山高」  ★★★  URL

  一言で言うと「少年ジャンプ」だろうか。

 予告編の印象からすると「『少林サッカー』の二番煎じじゃん?」等と思ってしまうが、
 意外にジックリとしたテンポで物語を積み上げて行く。これを「焦れったい」と感じる人もいるかと思う。

 高校の中で、秘伝の書「師備忘録」を巡っての覇権争いを描く。
 しかしまずこの「火山高」と言う高校が牢屋まで備えた小国家であるのが妙に可笑しい。
 その国家の「王座」を狙うのだから、教師と生徒が殆ど対等に争うのも不思議では無いのだ。

  アイデアはとても良いと思う。だからこそ色んな所で詰めが甘いのが残念。

 例えば傭兵と生徒の乱闘。 せっかく面白い事が行われているのに、余りにデジタル加工が過ぎて
 誰が誰を殴っているのかも定かではない。

 それと、これが最大の弱点なのだが、観客を焦らせて焦らせてようやくカタルシスを、と言う大事な場面での
 爆発力が足りない。オープニングの「つかみ」を遙かに凌駕するレベルでやってくれないと満足はしないのに。

 加えて、カメラワークの稚拙さも気になった。カメラのフレームを意識しないのはマズイと思うのだが。 

  でも、そういう粗さを気にしなければ結構楽しい作品だった。
 それぞれのキャラクターも魅力に溢れる立ち方をしているし、
 昔の鷲尾いさ子と喜多嶋舞を足して2で割った様な「氷の女王」も綺麗だしね。

 (参考) 「マトリクス」「少林サッカー」


   「マイノリティ・リポート」  ★★★★  URL

   フィリップ・K・ディックの同名短編の映画化。
  原作からは結構アレンジされていて、『少数派報告(マイノリティ・リポート)』のロジックがかなり
  簡略化されている。
  もちろん映画としてスムーズに見せる為には仕方の無い事かもしれない。
  映画は映画なりの面白さがあるので別に不満は無いが、興味のある方は是非原作も読んでみて欲しい。

   その様に少し薄められてはいるモノの、ディック独特の病んだ世界観や風刺は随所に顔を出す。
  まあスピルバーグ監督作品なだけあって結果的には優しい表現にはなっているが、
  現代と地続きである近未来に対しての警告も多分に含まれている様に感じた。

  高速道路のETCシステム、JRのSUICA(スイカ)、スターバックスカフェのリチャージブル・プリペイド、
  I-modeで引き落とされるジュース自販機、ペット管理の埋め込みチップ、そしてもちろん住基ネットetc,etc,...

  便利、安全、快適を追求して行く先に待ち受けるのは全体主義の罠であり、人類の停滞である。
  個人的には、種としての人類には苦痛、不安、そして(殺人をも含む)犯罪も必要なモノであると思うのだが
  暴論だろうか。
  「自ら無くす事が出来ない故に、必要」と言う、一見矛盾した考え方だが。

   主人公(トム・クルーズ)の結末はさておき、2054年のこの事件の結末が世界に与える影響は
  果たしてハッピーエンドなのか?

  ともかく、コレが近い将来私達が必ず直面し、選択を強いられる問題である事は間違い無いだろう。

 

   細かい点を挙げれば結構アラは多いが、例えばハリーポッターよりずっと「見るべき」映画だと思う。
  その後、「考える」かどうかは貴方次第だし、エンターテインメントとしても最上級な娯楽作品である訳だしね。

  (参考) 「逃亡者」


   「ディナーラッシュ」 ★★★★  URL

   ブラボー! 非常に洗練されたスタイリッシュな映像。スピード感も抜群だ。
  説明する程の強いストーリーも無いのだが、何故か一瞬も退屈を感じさせない。
  ラストの駄目押しのクライマックスは確かに凄い効果であるが、それさえも映画という形式を
  終結させる為の機能でしかない。

  つまり、ストーリーの起承転結に余り依存する事なく、各セクションがそれぞれに面白いのだ。
  次々に供される絶品のフルコースと言えるだろう。

  簡単な中華料理の素「クック・ドゥ」のテレビCMみたいなモノなのに、こんなに面白いなんて!


   「ストーリーテリング」 ★★  URL

   何だか良く判らないブラックコメディ。
  判らないモノを判ったフリするのは嫌なので正直に言っておこう。

  でも理解は出来なくても何となく面白い作品であって一瞬も退屈はしなかった。
  不思議だね。 

  物凄く意地悪な映画に見えるのだけど、偽善を偽善と認めている以上は偽悪者だろう。
  (と言ったらトッド・ソロンズ監督は嫌がるかな?)


   「TAMALA 2010」  ★  URL

   パンクは嫌いだ。しかし似非パンクはそれ以上に大嫌いだ。

  「ねこぢる」の模倣で、しかもそのレベルの足許にも及ばない作品。 全てがあざとい。


    「チョムスキー 9.11 Power and Terror」  URL

   世界的な言語学者、ノーム・チョムスキーによるアメリカの外交政策に対する批判的な講演と
  インタヴューで構成されたドキュメンタリー。

  強者の理論があって、例えばアメリカが南米や中東に対してとる強硬な軍事介入。かつて日本が
  中国や朝鮮に対してとった「我こそ亜細亜の盟主」的行動。没落する以前イギリスがインド等に
  行った植民地政策。 小さい所では読売ジャイアンツのドラフト会議等での我が儘ぶり等々、、、

  アメリカはテロの報復として、アフガンを石器時代のレベルにまで壊滅させる空爆を行っている。
  しかしそれを正当な行為とするなら、
  パナマの市街地を空爆して3000人以上もの命を奪ったアメリカのテロ行為に報復して
  ワシントンを瓦礫の街にする事は何故認められないのだ。

  アメリカが悪い訳ではない。 たまたま今一番強い国だから他人(国)の痛みを感じる事が出来ないのだ。

  「“対テロ戦争”という言葉は眉つばです。この戦争は世界最悪のテロ国家『アメリカ』によって
    率いられているからです」
 (チョムスキー)

  この様に激しい批判をするチョムスキーだが、この老碩学の表情のなんと温かい事か。
  人間の愚かさを鋭く突きつつも、必ず未来が拓かれると信じているのだろう。

   星を付けて評価など出来ない。
  映画として面白いモノでは無いが、彼の言葉と人間に対する愛情が私の心に突き刺さった。


   「フレイルティー 妄執」  ★★★★  URL

   この邦題はとても良いと思う。

  もの凄くオーソドックスなサスペンス・ホラー。
  暗く、ジットリとした「お話」に引きずり込まれて、気が付くと、、、、

  ネタバレすると楽しみが半減してしまうので余り語らずにおこう。
  非常に上手く構成された良質のサスペンスが味わえ、その合間からジワジワと
  心を浸食していく恐怖に打ちのめされて欲しい。

   これも単館上映なのだが、本当に勿体無い。
  ビル・パクストンマシュー・マコノヒーと言う立派なキャストによる立派な作品なのにね。

  みんな「ハリポ」や「マイノリティー〜」も良いけど、たまにはミニシアターにも行ってみよう!
  (あ、「行きたいけど近くに劇場が無いんだよ!」って方、ゴメンなさい)


   「リーマン・ジョー」  ★★★  URL

   恐らく誰も知らない様な小粒なこのコメディ映画だが、「セレンディピティ」「NYの恋人」
  等と較べても決してヒケを取らない好作品だと思う。
  違うのはケイト・ベッキンセールやメグ・ライアンの様な強烈な美女が出てこない位のモノだ。
  (その差こそ最も重要な違いではあるけれど)

   大企業に勤めつつも、うだつの上がらないティム・アレンが自らをアップグレードしていく
  素敵な映画だ。  もしビデオ屋で見かけたらどうぞ。

  モンスターに立ち向かう様なとんでもない勇気では無く、
  日常の中で見過ごしがちな優しさと勇気を見せてくれる。 

  (参考) 「ロッキー」


   「ハリーポッターと秘密の部屋」 ★★★  URL

   ありゃ、意外に良いではないか。
  全く期待せず、と言うよりむしろ「どうせダメだろ」位の気持ちで見たのだが、
  結論から言うと充分楽しめた。

  まず、ストーリーがかなり緻密に構成されたサスペンスである事が良かった。
  ファンタジーの要素はあくまで、その物語の「飾り付け」である。
  車が空を飛ぼうと、クモが喋ろうと、そんな事は別にどうでもいい。

  そして名匠ジョン・ウィリアムスの音楽も立派。どこかで聴いた様なメロディも頻出するが
  やはり良いモノは良い。

  更に名優ケネス・ブラナーの出演が嬉しい。ハーマイオニー役の女の子も何だか
  メチャメチャに綺麗になったぞ。(注) 断じてロリコンでは無い。

 

   しかし、とにかく長い。長すぎる。3時間もやるなよ、子供泣くぞ。
  恐らく原作が「今」爆発的にヒットしていて、その読者の為に有りとあらゆるエピソードを
  可能な限り映像化しようとしたのではないか。
  原作を読んで無い私からすると「映画的」に無駄なシーンも多かった様に思う。

  当然の様に3作目も作られる訳だが、その後もシリーズ(映画)は続くのだろうか。
  このクォリティのまま、もう少し気軽に見れる長さにしてくれたら喜んで付き合うんだけどなぁ。

  (参考) 「It」


   「ジョン・Q」  ★★★  URL

   ちょっと粗い作りも目立ち、決して完成度の高い作品とは言えないが、
  とにかくもうデンゼル・ワシントンの凄まじいばかりの演技に脱帽。
  「トレーニング・デイ」でアカデミー主演男優賞を取った彼だが、さすがである。
  (ちなみにアメリカではこの作品の方が先に公開)

  心臓外科医や院長の心情の変化が余りにアッサリとしてるので拍子抜けもしたし、
  せっかくキャラクターが立っている交渉役の老刑事もそれほど機能していない。
  その辺りをクリアしたら物凄い作品になったかもしれないのに。

  デンゼルが息子に向かって言う「最期の言葉」が泣かせる。

   「機会があれば金を儲けろ」             「歯を磨けよ、風呂入れよ」(←コレはウソ)

  会社にリストラされ、保険も役に立たず、手術費用が足りなくて病院にも愛想を着かれた
  男の切実な言葉なのだ。

  (参考) 「交渉人」


   「シリーズ7/バトル・ロワイヤル」 ★★★  URL

   制作者が自らの手を汚して「最低のTVショー」を見せてくれた。

  それは無作為に選ばれた6人の市民が互いに殺し合って優勝者(=唯一の生存者)を決めるゲームだ。
  その模様を逐一テレビ放映する。
  かなり無茶な設定なのだが、スティー、、、いや、リチャード・バックマンの小説「バトルランナー」や
  「死のロングウォーク」辺りを読んだ人なら、すぐ理解出来ると思う。

  その架空のテレビ放送を見せつけられるのだが、あまりに凄惨、下劣、醜悪。
  テレビ中毒の我々の醜い姿を鏡に映しだして鞭打つ自虐的な映画だ。

  もしこれが「皮肉」でなく、「どうだ面白いだろう」と制作者が意図していたなら、アメリカと言う国は
  今すぐ滅んでしまうがいい。

  不愉快極まりなく、サイテーの気分にさせられる映画だった。 だけど見て良かったと思う。


   「ラスト・キャッスル」 ★★★  URL

   本来なら「チェスのゲームっぽい」と言うべきなんだろうが、日本人である我々には
  「シミュレーション・ゲームっぽい」と表現した方が判りやすいだろう。

  刑務所という城を取り合うゲームなのだが、かなりご都合主義で押し通す部分が目に付き、
  何となく「デスクトップ」な感じの革命となってしまっている。(それが狙いなのかもしれない)

  個人的にはロバート・レッドフォード(主人公)と敵の心理的な駆け引きをもっと見せて欲しかった。

  汚される事の無い人間の尊厳を謳った刑務所ドラマとして、ラスト等では感動もあるが、
  同じテーマの「ショーシャンクの空に」の圧倒的な開放感にはちょっと敵わない。


   「モンテ・クリスト伯」 ★★★★  URL

   何でこんな素晴らしい映画が単館上映なんだろう?
  原作はもちろんアレクサンドル・デュマの同名小説であり、文庫本にして全7巻と言う大作。
  これを子供向けに読みやすくリライトした物が「厳窟王」だ。 った、、、と思う。
  ともかく、そんな物凄い大河小説をわずか2時間ちょっとの尺でキッチリと楽しませてくれる
  非常にエンターテインメント性の高い傑作だ。

  ジム・カヴィーゼルガイ・ピアースとちょっと個性的で、まだまだ知名度は低い2人の出演だが
  作品を壊さず、大事にそれぞれの役を演じているのが良かった。
  しかも主人公であるジムが、やや脇役のガイに「喰われ気味」な所も多く、この2人のスクリーン上での
  拮抗が映画に良い緊張感を与えている。

  非常に洗練された映画的ストーリーテリングや素晴らしい映像、意外な程カッコ良い剣劇etc,
  見所は多い。

  特にジム・カヴィーゼルは「オーロラの彼方」「エンジェル・アイズ」等の神秘的な美しさとは
  また一味違った魅力を振りまいてくれる。  必見!

  
   唯一、エンディングだけは綺麗事に過ぎる気もするのだが。


   「ショウタイム」 ★★★  URL

   「ドクター・ドリトル2」「シュレック(声優)」と続けざまに全く笑えない作品が続いたので、
  正直、エディ・マーフィーには危機感を覚えていた。
  しかし、この「ショウタイム」では久しぶりにキッチリと笑わせてくれて一安心。

  この映画の肝は、ロバート・デ・ニーロが「大根役者」を、そしてエディが「名優」を演ずる所にある。
  デ・ニーロと誰が組んだら良かったろう。ジム・キャリー?ダニー・デビート?ジム・ステイラー?
  マイク・マイヤーズ?(そりゃヒド過ぎる)
  いやいや、やっぱりここはエディ・マーフィーが適役だっただろう。

  気楽に笑える好作品。 意外にアクションも派手で良かった。
  レネ・ルッソも相変わらず美しいぞ。

  (参考) 「15ミニッツ」 「ビバリーヒルズ・コップ」 「リーサル・ウエポン3/ 同4」


   「バースデイ・ガール」 ★★★  URL

 

   『 こんなハズじゃなかったのに、、、』

 

  一体どれだけの人が、少年少女時代に描いた通りの夢をその手に掴んだだろう。
  今まで歩んできた人生の現時点での答えが今の自分自身だが、
  はたして全く悔いの無い人がいるだろうか。

  その哀しみによって心の底に小さな孔が開き、微かに痛む。
  これはそんな孔からじんわりと浸み込む様な映画だった。

  小粒で地味な作品だがニコール・キッドマンの演技やキュートな小悪魔ぶりを見るだけでも
  価値がある。ヴァンセン・カッセルも出ているのでファンの方、どうぞ。

 

  さて、彼女の「バースデイ」とは?
  人の再生を謳った佳作。

  (参考)「サイダーハウス・ルール」「シッピング・ニュース」


   「REM」  ★★★  URL

   原題は「Insomnies」→不眠症(?) 
  もう一つ「Chasing Sleep」と言うタイトルもあるが何故かは良く判らない。サスガにクリストファー・ノーランの
  「Insomnia」と重なるのを気にしたのだろうか。邦題は明らかにソレを避けた様だ。

  そのアル・パチーノの演技が冴えた「インソムニア」はご覧になっただろうか、
  この「REM」は、あの朦朧とした夢か現かの状態に焦点を絞った映画だ。

  特別にグロい映像が頻出する訳でも無いのだが、これは非常に怖いホラー映画だ。
  とにかく、普通の物が気持ち悪く写し出される。
  例えば薬を飲むシーン。
  向こうの映画を見ると、よく洗面所の戸棚に薬瓶が山の様に置いてあったりするのだが、  
  やはり彼ら自身も薬に頼っている自分を気持ち悪く感じているのかもしれない。
  例えば排水口。
  とにかく生活感が溢れる、と言うかぶっちゃけてしまうと「汚い」のだが、非常に不気味なアイテムへと
  変貌している。
  映画を見終わってからトイレで手を洗う時に何となく不安感まで覚えたり、、、

  ストーリー的に明確な結末を期待する人にはお勧め出来ないが、主人公の失調感を肌で感じる
  バッド・トリップ感がハマるかも。

  ほぼ1セット物と言える(主人公は家から一歩も出ない)が映像美はナカナカのモノ。

  (参考) 「ガーゴイル」 「セル」


   「チェンジング・レーン」  ★★  URL

   サミュエル・L・ジャクソンの熱狂的なファン(いるのか?)ならともかく、普通の人だったら
  この映画にフルプライスの1800円払うのは厳しいんじゃないかなぁ。

  とりあえず名優サミュエルは素晴らしい熱演だ。ベン・アフレックはソレに較べると可哀想だが
  やはりそれなりに良い演技だと思う。

  非常に小粒な映画である事は初めから判っている。
  しかし、2時間の間、どこにも「凄み」を感じさせないのは魅力不足としか言いようが無い。

  来週になってこの映画を見た事を覚えている自信は、無い。


   「セレンディピティ」 ★★★  URL

   ブリトニー・スピアーズの8億倍は美しいケイト・ベッキンセールとあっては何が何でも見なくては!

  この人は前作「パール・ハーバー」でもお人形さんの様な扱いだったが、今回の様なラブコメディに
  出てしまうと余りにハマリ過ぎなので少し心配だ。
  メグ・ライアンがいい加減しんどくなってきた頃だし、次はこの人なんだろうか。
  この先10年こういう役しか来なくなるかも・・・

  お相手のジョン・キューザックは個人的には「アメリカン・スウィートハート」での
  「後ろ向きマスターベーション疑惑」のシーンが頭に焼き付いてしまっている。
  黒い髪でちょっと独特な雰囲気を持った俳優さんだ。こういう人のアゴ髭を向こうの女の人はセクシー
  と思うのだろうか。典型的な二枚目では無いのだけど結構好きだ。
  ただ、一つだけどうしても許せなくて言いたい事がある。 「おい、泣くなっっっっっ!」

  で、内容、、、、って、そんなモンあるかぁっ! 馬鹿丸出しのラブコメディそのもの。
  でもね、まあイイよ。 そろそろクリスマス・シーズンだしな。

  (参考) メグ・ライアン物 (って、「ジャンル」かよ)


   「ガーゴイル」  ★★  URL

   ホラー映画かと思いきや、極限のエロスを描いたラブストーリーだった。
  フランス映画らしく説明も無く、ストーリーも曖昧。
  まあその分映像は猛烈に美しいが、これを楽しめる人って少ないのではないだろうか。

  20年も昔であったら最高にショッキングな映画だったかもしれないが、
  今となっては「ヴィンセント・ギャロベアトリス・ダルがやっているから」なんとか成立している映画
  としか言えない。
  単に官能的な映像の羅列にしかすぎない。 それが好きと言う人も少なくないのだろうけど。

  ああそうさ、私の様な野暮天にはおフランス映画なんて判らないのさ。

  ギャロが必死の形相でマスをかいてるのを見て、「全力オナニーズ」と言うバンドを思い出してしまった。
  そんなに一生懸命しなくてエエっちゅうんじゃ!


   「少林サッカー・インターナショナル・バージョン+NG集」 URL

  アメリカ公開の為に英語吹き替えになり、多少カットして短い編集になった。

  ・オープニングのマンガによるグラフィックがカット
  ・「蟷螂拳」の使い手(?)の失禁をカット
  ・兄弟達をサッカーに誘うくだりを少しカット
  ・ムイ(饅頭屋)のキツイ化粧による飲み会シーンがカット

  この辺りはまあ良いのだけど、

  ・饅頭屋で目に炎が宿り、各人の野望が語られるシーンのカット
  ・「鎧の肌」のメガネのビジネスマン。クライマックスで携帯をかけるシーンがあるのだが、
   その内容が凄く泣かせるモノ→更に悪ノリのギャグに差し替え。

  これはちょっと残念だった。

  NG集も別に大した事は無かった。

  しかし、非常に「おおらか」な楽しい映画である事に間違いはない。


   「ザ・リング」 ★★★★  URL


        悶絶


    「プロフェシー」 ★★★  URL

  サスペンス映画と言う事になっている様だけど、私にとっては純然たるホラー。
 しかもトンデモ無く怖い。
 個人的には、例えばダリオ・アルジェント等の一連のホラーの名作を見て、その凄惨な殺人シーンに
 「うっひょ〜〜〜!」となったりはするが、別段「怖く」は無い。
 しかし、この作品の様に、何やらよく判らないけどゾワゾワするモノは心の底から怖い。

 怪物は殆ど(いや、全くと言っても良い程)出てこない。しかしソレを見た者が描いた絵が強烈に怖い。
 画面の随所に現れる暗喩も恐怖感を煽る。

 異論はあるかもしれないが、一言でこの映画を表現するなら
 非常に良く作られた『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
 って所だ。(エヴァンゲリオンの様な印象もある) 

 原題は「the Mothman Prophecies」と言う。モスマンとは直訳通り「蛾男」の事で、
 これは66年11月から1年に渡ってアメリカのウエストバージニア州を中心に目撃された怪物だと言う。
 大きな災害の直前にこの体長2m程で全身を黒(もしくは茶)の毛で覆われた赤い目の男が現れる、
 という都市伝説だ。
 X-ファイルにもこの怪物は登場するので、アメリカでは割とポピュラーなのかもしれない。
 (シーズン5、第4話「迂回」)

 ラブ・ストーリーで無いリチャード・ギアも良いよ。相変わらず犬の様な顔だが。

 (参考)「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」「ヴァーチャル・ウォーズ」(←1シーンだけだが)


   「スズメバチ」 ★★  URL

   序盤、殆ど何も説明ナシで淡々と面白そうな状況を積み上げて行く。
  こちらの期待も膨らむと言うものだ。

  しかし、いざ銃撃戦が始まってしまうと折角作ったシチュエーションも放ったらかし。
  ストーリーもメッセージも仕掛けも何も無し。 何がしたかったんだ。

   「12000発、撃ちたかったのさ」

  あ、そう。 良かったね。

  (参考) 「RONIN」


   「 xXx (トリプルX)」 ★★★  URL

   今年最高のバカ映画って何だろう?「オースティン・パワーズ」?「少林サッカー」?
  いやいや、断然この「トリプルX」だね。 前半の「繰り返し」から、もう爆笑の連続。

  内容は、ズブの素人をスパイに仕込んで、旧ロシアの生物兵器を使ったテロを阻止させよう
  と言うモノ。 
  ・・・・・アレ? これ「9デイズ」と全く同じじゃん。
  おまけに舞台もチェコのプラハと、同じだ。

  違うのは圧倒的なバカ・パワー炸裂のアクションの連打。見てる最中に思わず笑ってしまったり
  トホホホとなってしまったり。
  非常に安直、即物的、刹那的、かなりテキトー。
  でもまぁイイよ、完全に若年層向けだし、こんな映画ばかりだったら困るけど。

  あ、な〜んか続編やりそうな気がする。


  個人的にはダリオ・アルジェント(ホラー映画監督)の娘、アーシア・アルジェントが出演していたのが
  非常に嬉しかった。 何となく「ソードフィッシュ」に出てたハル・ベリーを思い起こされた。

  (参考) 「ワイルド7」(望月三起也のマンガ)


   「抹殺者」 ★★★★  URL

   何でしょか、この邦題。全然内容にあってなく、意味不明だ。
  原題は「the Body」→死体、遺体、遺骸、聖骸、辺りで良いのでは、と思うのだけどな。
  それと、ポスターや公式サイトのデザインも映画と全くかけ離れたイメージを打ち出している。
  正直に言って、物凄く地味な映画なので、アレは詐欺に近いと思う。

  しかしまあ、そんな事は置いておこう。
  先に書いた様に非常に地味だし、エンターテインメントとしてはちょっと問題も多いのだけど、
  私にとってはとても興味深い内容の映画で楽しめた。
  正確に言うと、映画の出来云々よりも、語られている事に非常に共鳴したのであるが。

  キリスト教に興味や(ある程度の)知識が無い人が楽しめるかどうかは、、、ちょっと判らない。


  エルサレムで古い遺体が発見される。足には鉄の杭を打った穴が、アバラには槍で刺された後が、
  頭の回りにはイバラの棘の跡・・・この男は!!!????

  キリスト教の根幹に迫るサスペンス。たまにはこんなマジメな映画をじっくり見るのも良いと思う。

  アントニオ・バンデラスの演技はちょっと一本調子気味だが、「インタビュー・ウィズ・バンパイア」を
  意識したセリフが一ヶ所あったのも楽しめた。

  (参考) 「スティグマータ聖痕」 「薔薇の名前」


   「9デイズ」 ★★★★  URL

   結局の所、ジェリー・ブラッカイマー製作の映画は好きだ。例えば鼻息荒く大上段に構えた「アルマゲドン」
  では大爆笑スレスレと涙の感動の間で身悶えする傑作だし、
  小粒ながらも「コヨーテ・アグリー」「60セカンズ」なんかも非常に楽しませてくれた。

  ブラッカイマー・フィルムは安心して楽しめるのだ。 「パール・ハーバー」「ブラック・ホーク・ダウン」等の
  戦争映画ではアメリカの醜さを最大限にブチまけてしまったが。

  さて、今回の「9デイズ」。 これは文句ナシに最高に面白いエンターテインメントだ。

  映画の作りをここで書いてしまうと、楽しみが減りそうなので敢えて何も書かない。
  が、予告編を良い意味でブッちぎる快作である。と言っておこう。

  クリス・ロックも非常に楽しませてくれるのだが、何よりアンソニー・ホプキンスだ。
  65才にしてアクション初挑戦だと言うが、確かにかつて無い程のアクティヴな彼が見れる。
  他の映画では見る事のなかった爽やかな笑顔や、死ぬ程格好良いウインクを披露してくれる。

  また、ブラッカイマーの映画にしては珍しくテロリスト側の正論が堂々と語られる。
  彼らのやっている事は間違っているが、言っている事は真実だぞ。
  まぁ、せっかくのそのセリフが「活かされない」のもまたブラッカイマーらしい所なんだけど。

  さて、難点としてはまたも邦題。「9デイズ」なんて、シュワちゃんの「シックス・デイ」、ケヴィン・コスナーの
  「13デイズ」とか、もう何がなんだか判らなくなってくる。
  原題は「Bad Company」と言って、ズバリ「悪い仲間」、凄くカッコ良いタイトルなのにダイナシなのだ。

 

  ちなみにスーツケース状携帯核爆弾ってモノは本当に作られたそうだ、
  そしてソレが行方不明になっているのも事実らしい。 → 参考に

  (参考) 「トータル・フィアーズ」「スパイ・ゲーム」


   「エンジェルアイズ」 ★★★  URL

   ジェニファー・ロペスのプロモーション・ビデオみたいなモノなんだけど、それ以前に
  映画としてキチンとした作りになっているので楽しめた。
  私は彼女が出演している、と言う事しか知らずに見に行ったので、完全に何が始まるのかも
  判らないままで新鮮に見れた。 ひょっとするとソレが良かったのかもしれない。

  ジャンルで言うと一応サスペンスになるのだろうが、主題は「人の再生」であり、
  ヒューマン・ドラマだと言い切ってしまおう。 爽やかな感動が心地よかった。

  「シックス・センス」に転びそうで転ばない。 上手いじゃないか!

  殆ど話題になっていない様だけど結構な掘り出しモノだと思う。

 

  完全に蛇足だが、「せっかくなんだから、犬も連れてけよ」 

  (参考) 「シックス・センス」「容疑者」(←サスペンスと人間ドラマの兼ね合いが似ている)


   「容疑者」 ★★★  URL

   男の愚かさと女の愚かさの両方があるのだが、女の方は放ったらかしで男の側の
  償い/昇華のみ描かれる。
  ロバート・デ・ニーロが主演なんだから仕方無いんだけど、やはり少し片手落ちの感は否めない。
  フェミニストとしては、、、まぁイイか。

   しかし、今時「容疑者」なんてシンプル過ぎるタイトルでは大衆に訴求するのは難しいだろう。
  邦題を付けるのも結構大変な様だ。 今週末から公開のバンデラスの「抹殺者」と被って、
  言葉のインパクトも更に相殺されてしまっている。
  とは言え、原題の「City by the Sea」を直訳すると、内容もソックリな「あの映画」と更に似てしまう、、、

   そんないかにも地味な映画だけど、家族(元家族)との関係や自分の人としての立ち方に苦悩する
  男の心情を描いた逸品である。
  デ・ニーロの演技も渾身、と言う程では無いがクタビレた親父を等身大で描く事に成功している。
  やはり、上手い。

  あと、ドラッグの抑止力として非常に有効なシーンがあって気に入った。
  大向こうから「ダメ!」なんて言ったってダメなのだ。

  (参考) 「海辺の家」 「エンジェルアイズ」


   「最“新”絶叫計画」  ★  URL

   はぁ、、、 下品(エロ)でバカなコメディは好きだ。しかし、、、

  前作の「最終絶叫計画」は結構笑いのツボを押されて楽しんだのだが、今回のは酷い。
  オープニングのエクソシストのパロディが僅かに可笑しかったくらいかな。

  TVシリーズ「ビバリーヒルズ青春白書」のドナ役のアゴの長いお姉さん(トリ・スペリング)が
  出てる事くらいしか書く事ないなぁ。(しかも別に美人じゃ無いから嬉しくもないしな、、、)

  ああ、3作目もやるらしい。「Scary Movie 3:Episord 1-Lord of the Brooms 」と言うらしいが
  日本で公開はしないのでは、、、もし公開されたら「毒喰わば皿まで」、泣きながら見るか。


   「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」 ★★ URL

   かなり不思議な映画。 トム・クルーズ/ブラッド・ピットの「インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア」の
  続編とされているが、実際は美しい吸血鬼レスタトの別エピソードであって、物語自体は全く関係無い。

  当然ながら原作者アン・ライスが描く所のレスタトの性格/キャラクターの立ち方は共通しているが、
  正直言って前作でレスタトを演じたトム・クルーズの後任と言う大役はステュアート・タウンゼントと言う
  新人には荷が重かったかも。
  しかも今回のレスタトの役回りは、前作でのトムとブラピの2人のヴァンパイアの要素を併せ持った
  難しいモノだったしね。

  そのレスタト、今回はロックスターになって世界を制覇するゼ! 、、、って、、、
  10年前のMTVに寄り添った映画じゃあるまいし、発想が古すぎやしないか?
  自らヴァンパイアを名乗るロックスターの彼に「デーモン木暮」を思い出したのは私だけだろうか。
  まぁ、サスガにこの辺りはあっさりと流してくれたので一安心ではあるけれど。

   しかし、今回の主題は「Queen of the Damned」
  地獄に堕ちた狂える女王が中盤からようやく御降臨あそばされるが、
  これが何ともクネクネしたバリのガムランの踊り子さんみたいで気持ち悪い。
  このアリーヤと言う人は不幸な事に去年飛行機事故で亡くなってしまっていて、死人を鞭打つのも
  忍びないのだが正直ヘンなものはヘンだ。
  特に『小林幸子状態』での登場シーンや、恋人を伴って飛んで行くシーン等は笑いを堪えるのに必死
  だった。(本当に辛かった・・・)

  そういやレスタトがヴァイオリンを弾くシーンも「少林サッカー」を思い出して吹きそうになったなぁ。

  後半になってようやくヴァンパイア一族内の葛藤とかが面白くなるのだが、戦闘シーンは「ブレイド」を
  見た目には大甘でしか無いし、本当はとても重要な役であるジェシー(マルガリート・モロー)の心情
  も全然描き足りていない。

  全体的に中途半端な映画だなぁ、と思った。  

  出来は良くないのだが、私自身は色んな意味で(コメディとして、とか)楽しめた。
  オススメは、しない。


   「ロード・トゥ・パーディション」 ★★★★ URL

   個人的に思うのだけど、最近「映画らしい映画」って感じのモノが還って来ている様に感じる。
  非常に嬉しい事だ。

  本作も題材的には特に目新しい物の無い回顧主義的なギャング映画(それが主題では無いが)だ。
  しかし、この堂々とした語りっぷり、 現代的に物凄く洗練され尽くしたプロットの展開、 そして
  その展開がとても自然に無理なく進んで行く。
  素晴らしいの一言に尽きる。  派手さは無いが、こんな映画が好きなんだ。
  (隣のお姉さんは序盤寝ていたらしいが(またかよ))

  トム・ハンクスも何故かミョーに格好良いが、それよりもポール・ニューマンの演技に心を打たれた。
  ジュード・ロウの禿げっぷりに愕然としたり、子役の数少ない(そして心洗われる)笑顔に泣いたり、
  見所は満載である。
  その子役であるが、兄は無名の新人タイラー・ホークリン。この先が楽しみだ。
  弟にはリーアム・エイケン。「グッドナイト・ムーン」の子役での終始ニコニコと天使の様に笑っていた
  彼である。今回の出番は少ないのだけど。

  そして特筆したいのが音楽の素晴らしさ。
  アイリッシュ・フォーク/ケルト音楽を主体に紡がれるBGMは時に優しく、時に哀切を込めて私達に
  訴えかけてくる。
  トムとポールの美しくも哀しいピアノ・デュオも一つのハイライトと言えるのではないだろうか。
  (クレジットによると本人達の演奏だと言うが)


  「インソムニア」 ★★★★  URL

  クリストファー・ノーラン監督作品である事や、ジョージ・クルーニースティーブン・ソダーバーグ
 製作に係わってる事等を意識し過ぎると少し肩すかしを喰らうかも。

 ノーランと言えば前作「メメント」の衝撃が余りに強いが、今作にソレを期待してはいけない。
 作風としては彼の第一作「フォロウィング」の方が近いと思う。

 全体的に非常なスローテンポで描かれているし、お得意の時間軸を切り裂く手法(メメント/フォロウィング共通)
 も無いので、ガッカリする人もいるかもしれない。 これは、オーソドックスでストレートな映画なのだ。 
 ソダーバーグの「オーシャンズ11」が古き良き時代のアメリカ映画の回顧主義で作られていたのと同じ様な感覚だ。
 最近の「間(ま)」の無い派手々々しいアクション映画に慣れすぎた人の目には退屈に写るかもしれない。

 しかし、アル・パチーノロビン・ウィリアムスの共演と言うだけでも見る価値はある。
 こんな豪華なオジちゃんとオジイちゃんの追い駈けっこなんてそうそう見れないよ。
 R・ウィリアムスは初の悪役で話題となったが、正直な所少し物足りなかった。
 もっと「ナチュラル・ボーンなサイコキラー」を期待したのに。
 まぁ、パチーノの演技が良すぎたので霞んでしまった感もあるのだけど。

 先にも述べた様に、映画の展開は非常に遅いのだが不安感/緊張感が途切れる事が無く
 決してダレる事が無かった。 (但し隣のオバ様は寝ていらした事も正直に書いておこう)

 ようやく、と言う感じで犯人が現れるが、刑事と犯人のセリフの応酬が素晴らしい。
 お互いに相手を支配下に置いてコントロールしようとする言葉のパワーゲームが存分に楽しめるのだ。
 この辺りは「フォロウィング」を見た人ならニヤリとするハズだ。

 幻惑の境地に陥った男の話だが、映画自体はそんな曖昧模糊とした作りでは無く、全てのプロットが精密に
 組み合わさって行く。 ノーラン監督ってかなりの神経質なのかもしれない。

 あ、あと映像と音楽のマッチングも大変に良かった。音楽も「フォロウィング」に似てる気がしたなぁ。

 (参考) 「オーシャンズ11」 「交渉人」 「フォロウィング」


  「サイン」  ★★  URL

  何でM・ナイト・シャマランがこんな映画を作らなきゃいけないんだ。

 「シックス・センス」で大当たりをし、「アンブレイカブル」で大不評だった監督だが、私は
 それなりに「アンブレイカブル」は楽しめた。
 少し危ういトリックではあったけど、驚き、サプライズはあったからだ。
 今回の「サイン」。 唯一驚いたのは「何も用意されて無かった」事に対してだけだ。 

 家族愛や神への信仰を語るのに、何であんなモノが必要なのか?

 

 まあ全体を通しての大変な緊張感はシャマランならでは、だろう。
 私としては最後にそれが収束しない所が気に入らなかった。(好みの問題かもしれない)

  メル・ギブソンは相変わらずのボーっとした演技とも言えない様な演技だ。(ちなみに彼、好きだ。)
 
ローリー・カルキンは勿論マコーレ/キーラン等のカルキン兄弟の7番目の弟。
 さすがに13才と言う事で、キーラン程の物凄さは無いが、やはり尋常な演技では無い。

 (参考) 「アザーズ」


  「完全犯罪クラブ」 ★★  URL

  しかしまあダサいタイトルだな。 マジで最初は邦画だと思ってたぞ。
 (とは言え、原題のMurder by numbers ってのも意味不明だが)
 「デモリションマン」のサンドラ・ブロックじゃなきゃパスしてたかもしれない。
 (この人とジェニファー・ロペスが似てると思うのは私だけ?)

 ともあれ見に行ったはイイが、こんな程度のトリックにハマる私では無いのだ。
 絶えず一歩先、二歩先の展開が簡単に読めてしまうのはかなりイタイ。

 ストーリー自体はオーソドックスながら結構良いと思うのだけど、サスペンスを支える
 演出/見せ方がちょっとタルいのだ。スピード感って重要だよね?

 時々、短絡的になったり、プロットを箇条書きの様に羅列してしまう事自体は別に構わないが、
 その様な犠牲を払ってまで強引に演出したいモノが無いのであれば、単に粗雑な造りと言われても
 致し方ない所だろう。

 私が10代の時にこれを見たらメチャメチャ楽しめたかもしれないが・・・


  「ジャスティス」  ★★★★  URL

  限りなく★5に近い高得点。 
 かなり地味だし、画面も暗く、陰鬱な映画だが非常に気に入った。
 どちらかと言うと「楽しさ」よりも「面白さ」を求める人向けかもしれない。

 オープニングは、ちょっと「インソムニア」の印象と似ているのが少し残念。
 別にパクったとかでは無く、たまたま似てしまったのだろうけど。

 序盤〜中盤に掛けての展開は非常に緩やかで、最近のギンギンギラギラのド派手映画に
 慣れてしまった人達にはツライ事だろう。
 正直、私も途中まで主題が掴めないで頭に「?」マークを浮かべたままだった。

 そう、主題、というか、この映画は何だろう?
 戦争映画?法廷モノ?それとも・・・・ フフフフフ。

 とにかくはっきりと言えるのは、非常に優秀なサスペンスが展開される、って事だ。
 この脚本は本当に素晴らしい。

 

  さて、ブルース・ウィリスだが、本作では主役はコリン・ファレルに譲っているので、
 さほど熱い(暑い?)演技は無い。
 非常に美味しい場面を持っていく所はケヴィン・コスナーのやり方と似ていると思ったが、
 ブルースもキャリアを重ねて大物になってきたので、まぁ順当なのかもしれない。

 少なくとも「エネミー・ライン」のジーン・ハックマン/オーウェン・ウィルソンよりは上手く機能している。

 

  映画の本筋からは外れるが、「戦争」についてバッサリと断罪してしまった映画としても
 私は評価したい。
 1944年連合軍とドイツ軍の闘いのさなかのベルギーが舞台なのだが、
 ここで描かれる戦争は、そんなモノじゃない。
 捕虜収容所内という物凄く限られた空間の「中」で戦争は起きる。
 もちろんアメリカ兵同士で、だ。

  ドイツ兵と戦争をしているのだが、その事は一兵士にとっては、「祖国の為」とか「命令」
 とかの大義名分の下の闘いである。
 しかし、仲間である筈のアメリカ兵同士の中で、対ドイツなんて象徴的な闘いよりも遙かに根元的な
 憎しみが生まれる。

 収容所と言う名前の「世界」の中でさえ、人間は「憎みあう」動物なのだ。


  「ズーランダー」 ★★★★  URL

  こりゃタマラン、 腹痛ぇ〜! 最近コメディの当たりが続いて嬉しい。

 「メリーに首ったけ」「ミート・ザ・ペアレンツ」等のベン・スティラー主演/監督作品。
 とにかく、バカ全開で大笑い出来るのでオススメ。
 ギャグを説明する程虚しい行為は無いので、豪華キャストの一部を紹介。

 ジョン・ヴォイト(アンジョリーナ・ジョリーの父ちゃん)顔に炭塗らせたら右に出るモノ無し。
 オーウェン・ウィルソン 「ミート・ザ・ペアレンツ」「ロイアル・テネンバウムズ」でもスティラーと共演、
 仲良しっぽいスな。 ブチ切れたアホさ加減で大笑い。
 ミラ・ジョヴォヴィッチ 「バイオハザード」が記憶に新しい彼女が、、、コワーイ♪
 一回だけニターリと笑うシーンが印象的。死ぬ程スタイル良いっス。
 デヴィッド・ボウイ ワオ!マジですかっ もの凄くカッコ良いオヤジなんだな、これが。
 以下、カメオ出演。
 ナタリー・ポートマン(昔は「レオン」の少女、今はアミダラ女王)、  ウィノナ・ライダー(万引きすんなよ)  
 デヴィッド・ドゥカヴニー(X-ファイル)、  クリスチャン・スレイター(「トゥルー・ロマンス」等) 
 キューバ・グッディング・Jr(「スノー・ドッグ」とか)、  レニー・クラヴィッツ(ギターも上手いゼ)
 リンプ・ビスキット、 TOMMY HILFIGER(読み方知らん)、 ヴェルサーチ、  
 クラウディア・シーファー(スーパーモデルだっけ)、 はっきり言って、誰が誰だか判らないけどね。
 その上、スティラーの父ちゃんを初め家族全員総出演らしいし、更にヒロイン役のクリスティーン・テイラー
 なんて、本作出演後にベン・スティラーと結婚したらしい。

 スティラーによる、スティラーの為の映画なのかっ! でも楽しいから◎

 DVDが出たら是非レンタルしてもう一度見るのだっ。


  「記憶のはばたき」 ★★  URL

  映画と言うよりも、「詩」なんじゃないだろうか。
 音も絵も非常に美しいのだけど、非常に眠い作品だった。

 つーか、冒頭のエピソードが大事なのは判るけど、肝心な「今」の主人公の描き込みが
 足りなさ過ぎるのだ。

 主役のガイ・ピアースが記憶と現実の間を錯綜する辺り、やはり「メメント」を思い出してしまうが、
 全く別モノ。 あの様に面白い映画を期待するとガッカリしてしまう。

 ヒロイン役に「ファイト・クラブ」のヘレナ・ボナム・カーター。この人を見る度に「シザーハンズ」の時の
 ジョニー・デップを思い出してしまうのは私だけだろうか。

 ま、故郷に帰った主人公の心の中の出来事だった、と言う事で、、、 イイだろ。


  「イノセント・ボーイズ」 ★★★ URL

  14才の悪ガキ4人が繰り広げる青春モノ、
 と言えば当然スティーヴン・キング原作の「アノ作品」が引き合いに出される。 
 まあ、類型的なヴァリエーションの一つとして捉えられるだろうが、仕方の無い事だ。

 その様に、映画の内容自体としては少し新鮮味に欠けるのだが、特筆すべきなのは
 この「イノセント〜」での少年/少女達の演技の素晴らしさだ。
 マコーレ・カルキンの弟、キーラン・カルキンの演技力はちょっと怖いくらいだ。
 シャロン・ストーンも出ている「マイ・フレンド・メモリー」と言うモノ凄くダサい邦題(原題「Freak the Mighty」)
 のモノ凄い名作があるのだが、その映画で知恵遅れの巨大な子供に肩車して載っていた子供がキーランだ。
 1982年生まれのもうすぐ二十歳だそうで、これからが本当に楽しみな俳優である。

 そしてマコーレだけでなく、もう1人の主役エミール・ハーシュも、ガールフレンド役のジェナ・マローン(「海辺の家」)
 もそれぞれ、大変な演技を見せてくれる。 本当に上手い、 上手すぎる、、、

  また、ジョディ・フォスターが製作/出演なのだが、彼女は完全に脇役に徹していて、
 映画の為に自分を殺している。 これもまた大変に素晴らしい仕事だと思った。

  映画のジャンルや、女優が制作に携わる事などから、近作では「ドニー・ダーコ」が思い出されるが、
 (ジェナ・マローンが両方に出ているし)
 ドリュー・バリモアの「ドニー」とジョディ・フォスターの「イノセント」、出来の良し悪しは別として、
 2人のキャリア、年齢、資質の違いがハッキリと表れていて興味深い。

 

  しかし、アノ終わり方は、、、ちょっと、、、

 (参考) 「スタンド・バイ・ミー」←スタンダード 「ドニー・ダーコ」 「モンキー・ボーン」 「マイ・フレンド・メモリー」


  「スパイ・キッズ2」 ★★  URL

  何だか、「完璧な続編」である事がハナにつく。

 例えば「マジェスティック」を観た人なら、冒頭とエンディングでの「映画製作の為の会議」を覚えているだろうか。
 「ここで子供だとクサいから、犬を出そう」「おお、もう泣けてきた」ってな感じに徹底的に無難なヒット作のセオリー
 が見えてくる気がするのだ。

 新たな登場人物も新たな事件も、続編の定石を一歩も踏み外さずに出てくるので、
 いくら派手にスケールアップしていても新鮮味はまるで無い。
 一作目の破天荒な展開が楽しめないのだ。

  我々は「映画」を見に行くのであって、「TVシリーズ」の2本目が見たい訳ではない。
 安からぬお金を払って劇場に行くのだから、余りに安易な製作はやめて欲しい。

 そうすると、「トゥームレイダー2」「スパイダーマン2」「X-MAN2」「チャーリーズ・エンジェルズ2」は
 どれもヤバイなぁ。 ちょっと心配。

 

  そう考えると、作品毎に賛否両論を湧き起こす「エイリアン」のシリーズって凄いと思うのだ。
 シリーズと言っても、同じ素材を使っているだけで、全く別種の映画にチャレンジし続けているからだ。
 (とは言え、もうこれ以上はやらなくてイイと思うが)

  一作目におんぶしていては、絶対に2作目はソレを超えられないと思う。

 

  あと、日本語吹き替え版を見たのも失敗だったかもしれない。
 元々私は吹き替えが嫌いだし、なによりエンディングでNGシーン集がオマケで入っているのだが、そこで
 「ああ〜!私、どうしちゃったんだろ〜」 等と、日本語で声優さん達が演技しているのだ。
 これは、、、、ツライ。

  (参考) 「ドクター・モローの島」 「ドラえもん」


   「アバウト・ア・ボーイ」 ★★★ URL

  最近、こういう「うっすらコメディ」が多いな。 別にイイけど。

 ジョン・ボン・ジョビは「人は孤島では無い」と言った(らしい) まあこの映画はそう言う事だ。  

 

 今回もそうだが「ノッティング・ヒルの恋人」でもヒュー・グラントはちょっとダメ男って感じだった。
 それが非常に良く似合う役者だと思う。
 結構なハンサムさんなのだが、どこかちょっとスキがあるのだな。
 そこが好感の持てる所だ。
 嬉しい所では「ハムナプトラ」のレイチェル・ワイズが出てた!役名もレイチェルだったのは可笑しかったが。

 男性版「ブリジット・ジョーンズの日記」と謳ってるが、「ブリジット」を見ていないので判断が付かない。
 ただ、言える事はこの映画は最終的には男性の立場で作られている、と言う事だ。
 世の女性達はどの様にこの映画を見るのだろう。

 

 しかし、「ロイアル・テネンバウムズ」と続けざまに見ると、
 家族を持たない独身男には考えさせられるモノがあるな。

  (参考) 「水に似た感情」/中島らも  ←映画では無く、本だが。


   「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」 ★★★★ URL

  ちょっと不思議な感じのコメディ。 
 コメディではあるのだけどちょっと涙が出そうになった。(私だけかもしれん)


  愛する事、憎む事、その二つは正反対の様で実は結構近いモノなのかもしれない。
 どちらもその対象である人間に強い「こだわり」を発端とするからだ。

 家族であろうと、友人、恋人であろうと、我々は「個」と「個」で対峙するのだから
 エゴの衝突があって当たり前だ。
 そこで「もうイイや」と投げ出してしまうか、それとも相手や(相手に対する)自分自身に拘ってみるか、
 その選択は結局「どれだけ人を求めているか」に依るのだろう。

 

  オーウェン・ウィルソンが製作も手掛け、兄弟であるケイシー・ウィルソンも出演。
 そして「エネミー・ライン」に続きジーン・ハックマンも共演。(そしてこの2人の映画には何故か「ジャージ」が!)
 他にもグウィネス・パルトロゥベン・ステイラーと豪華キャストで魅せてくれる。


   「ジェイソンX 13日の金曜日」 ★★★★  URL

  個人的には「オースティン・パワーズ」よりも笑った。
 最初はいつもの様に割と淡々と人をブッ殺して行くのだけど、(ジェイソンて昆虫的だね)
 何だか途中から失笑が洩れ出して、終盤は劇場は爆笑の渦!
 エンディングに至っては拍手喝采! もちろん私もその1人だ。

 パロディ映画ならともかく、本家がこんな事をやって良いのかと言う気もするが、 
 メチャメチャに可笑しいコメディ作品だった。

 「13金」を一回でも観た事がある人なら相当楽しめるのではないか。 大穴でオススメ。

 私は先行レイトショー(9月13日の金曜日)に行き、こんな事に、、、

  (参考) 「ギャラクシー・クェスト」


   「ドニー・ダーコ」 ★★  URL

  いわゆる「不思議系ムービー」なのだが、正直な所余り面白くなかった。
 「『メメント』に続くリワインドムービーの傑作!」なんてコピーもあったが、まるで比較になんかならない。
 「リワインド」なんて無理矢理こじつけた感は否めない。

 せっかく物語を面白くしそうなキャラクター(気違い婆さん)なんかも出てくるのに、何も機能しないまま
 終わってしまう。  なーんなんだ。

 ティーン・エイジャーの不安・鬱屈・死や未来に対する憧れと恐怖。 そう言う部分を描きたいのは判るんだけど、
 どうせやるなら、キチッとしたプロットで映画作品として完成させた上で「語れ」ば良いのに。

 ただ、その様な若い衝動をスクリーンにブチまける事=若さを描く表現 なんだとしたら余りに稚拙だ。
 私は、こんな映画を「判る、判る」と共感するフリをする程いやらしいオヤジじゃないし、
 「判る、判る」と言って、(判って無いくせに)「俺はお前らとはちょっと違うんだゼ」なんて
 格好をつける程ガキでも無いのだ。

 言いたい事は何となく判る様な気もするが(ハッキリとは判らない、判ってたまるか!)、
 人様から金取るのなら、それに相応しいクォリティを最低限キープしてくれ。
 デヴィッド・リンチを観てごらんよ。

 パトリック・スウェイジや、ドリュー・バリモアがどうしても観たい、と言う人にだけオススメ。

 (参考) 「アビス」「シックス・センス」 参考作品を見るだけの方がイイけどな


   「ノン・ストップ・ガール」 ★★★  URL

  うっすらコメディ。 ヘザー・グラハムのプロモーション・ビデオの様な感じもある。
 しかしまあ、パーフェクトなプロポーションだわこの人。
 爆笑する程のシーンなど皆無だったが、それなりに楽しめる作品だった。

 テーマは、、、「水清くして魚棲まず」って感じかな。 善いモノも悪いモノも自分の中に取り込んで
 タフにならないと現実と対峙するのは難しい、ってトコだ。
 少し「アメリ」の主題とも似ている。

 ヘザーは同世代の「サスペンス/ホラー系、その他大勢女優群」(ジェニファー・ラヴ・ヒューイット、
 デニース・リチャーズ、ネーヴ・キャンベル、サラ・ミシェル・ゲラー等々)の中から頭一つ抜き出た様な
 感じがある。  いやいや、みんな好きなので頑張ってくれ。 ハリウッドも世代交代は着々と進んでいる。


   「ル・ブレ」 ★★★★   URL

  今年のとても面白かったコメディに「少林サッカー」と言う中国映画がある。
 何がそんなに気に入ったのか考えてみると、大陸的な「おおらかさ」だった様に思う。

 そしてそれは、このフランス製アクション・コメディにも言える。
 凄くバカらしくテキトーな作り(に見える)のだけど、チマチマしていなくてガツンと楽しめた。
 時々フランス映画らしく、「やり過ぎて」しまうのだが、それもまた一興。

 「ジェヴォーダンの獣」の様に、これでもかっ!と言うサービス精神に溢れる好作品。
 全く話題になってないが、観て損は無いと思うなぁ。 ま、ビデオでも充分楽しめる作品ではあるけれど。

 「サメ男」リチャード・キールのソックリさんがナカナカに良い味を出している。
 最後に忘れちゃイケナイ、も〜トンデモないカーチェイスも大事な魅力。
 フランス映画ってカーチェイス好きだよね。

  (参考) 「少林サッカー」 「タクシー(リュック・ベッソン)」 「007 ムーンレイカー / 私を愛したスパイ」


   「バイオハザード」 ★★★★         URL

  映画のゲーム化、逆にゲームの映画化は昔から盛んに行われているが、
 どちらも、あまり成功した試しが無い。
 まぁ、強いて言うなら「トゥームレイダー」くらいか。

 この大ヒットしたバイオレンス・ホラー・アクション・ゲームの映画化も、驚き、嬉しかったが
 期待はしていなかった。

 しかし、、、、凄いぞミラ・ジョヴォヴィッチ
 こんな(と言ってしまうのもナンだが)彼女のキャリアにプラスになるとも思えない映画でも
 渾身の演技&アクションを見せてくれる。

 映画の作りもちゃんとゲーム世界を踏襲しつつ、映画ならではの語法で物語を進めて行く。
 研究所員のメモ等を集めてストーリーを進めて行ったゲームに対して、記憶の断片が還って来る
 と言う映画での手法はスムーズで効果的だった。

 冒頭から最後まで一瞬も気の抜けない緊張感が持続するのが堪らない。
 そしてエンディング。 ゲームをプレイした事がある人は一種の感動すら覚える事だろう。

 (参考) 「デモンズ」またかよ


   「13ゴースト」 ★★★★   URL

  60年の同名映画のリメイクらしいが、これは拾いモノ。 

 殆ど何も知らず、「『ゴースト』ってんだから、まあホラーなんだろな」程度の認識で
 映画館に行った。

 そこで初めてこの映画のポスターを見て「何だよ、ドリームシアターのパクリかよ」等と、
 見る前の印象はチト悪かった。
 それでなくてもホラーは私の中では位置が低いのに。

 しかし、激しいイントロに続いての導入部分が少し退屈だったものの、その後の展開は
 強力に面白かった。

 物凄くテキトーに表現すると「デモンズ」なのだが、舞台の感じが少し「CUBE」を彷彿させたりして
 非常に良い。
 映像的には、「最初の犠牲者(家の中での)」の死に様が凄まじかった。 2分割されてやんの。

 でもそんな事より、まずストーリーがきちんとしているって事が良かった。
 幽霊の捕獲ってアイディアは良いね。 (ゴーストバスターズの遙か以前のアイディア)
 別にホラーで表現しなくても、普通の映画としてでも通用するくらいの完成された話だった。

  (参考) 「デモンズ」 「地獄の門」 「CUBE」


  「ネイムレス 無名恐怖」 ★★

  とても美しい映像、雰囲気タップリの重厚&センスの良い音楽、
 そして物凄く興味をそそられる設定のホラー・サスペンス。

 事実、終盤までは「こりゃ凄い映画かもしれない!」とドキドキしながら楽しんだのだ。

 だけど、こんなラストじゃなぁ。

 

 きっと原作はかなり面白いんだろうと思う。本当に勿体ない。

  (参考) 「セブン」


  「ノボケイン 〜局部麻酔の罠」 ★★

  「上品なコメディアン」スティーヴ・マーティンが初めて挑んだシリアス演技、らしいのだが
 中途半端にギャグらしきモノが入っていて、見ている方としてはコメディなのか、違うのか
 判断に苦しむ。
 そんな風に落ち着かないので、本筋であるサスペンス部分への集中力が削がれてしまう。
 その為か、なかなか犯人がバレてしまわないのだが、もしそれを監督が狙ったのなら
 天才的だ(多分チガウと思う)。

  話の仕掛け自体はナカナカに良質のサスペンスだと思うのだが、それを演出する力が
 圧倒的に不足していたと思う。

 あと、邦題はかなりダサい。局部麻酔も罠もあるけど、その二つは別に関係無いぞ?

 ケヴィン・ベーコンが物凄くヘンな役でカメオ出演しているのが可笑しかった。

 スティーヴ・マーティンはやはり素直なコメディ「花嫁のパパ」や「大災難P.T.A.」等で
 大笑いして楽しむのが良いと思う。


   「ステュアート・リトル2」 ★★★

  何かトラブルがあっても、怒ったり嘆いたりしているだけでは、その出来事は
 マイナスの意味しか持たない。
 悪い事の中にも違う側面を見いだして、希望なり教訓なり、「善い物」を引き出す。
 それがポジティブ・シンキングであり、これが出来る人は出来ない人より数段幸せだろう。

 何故なら、多少の差こそあれ、どんな人にも同じ様にトラブルは降ってくるのだから。

 

  可愛らしく優しい作品だが、映画語法的に小さな欠陥がある。
 前半のサッカーの試合で凹んだステュアートが、小鳥の一件で「男を上げる」。
 普通なら、最後にもう一度サッカーの試合で今度は大活躍をするのが定石。

 しかし。母親が子供に向かって「後でサッカーの試合があるんだからネ!」と、
 前フリまでしているにも拘わらず、その試合については語られず終い。
 まぁ、何らかの理由があって、そのエピソードを削除したのだろうけど、細かい所に
 ツッコミを入れてみた。

 上映時間を詰めたかったのかもしれない、「ハリー・ポッター」なんて3時間近くもやって、
 小さい子供達の集中力が持たないってケースも多かったらしい。


   「タイムマシン」 ★★★★

  最後の最後まで★を4つにするか、2つにするかで悩んだ。(3は無い)

 「 A.i. 」の様なシリアスなSF大河ドラマだと勝手に思い込んで(予告編の影響大)見に行った。
 確かに前半はそんな感じで粛々とした雰囲気で美しく物語が進む。
 「時間を超える」シーン等の映像表現もイマジネイションの奔流と言った感で、思わず涙ぐんで
 しまったり。
 まぁ、ツッコミ所も満載だし、大爆笑シーンもあるにはあるが。

  しかし、ある点を境に突然「猿の惑星」に変わってしまうのだ。
 もうメチャメチャ。 やりたい放題。

 これでシラケてしまったら★2つ、 コレはコレでいいや、と判断したら★4つ、なのだ。

 ガイ・ピアースはやはり髪をビシッと決めるよりも、無精ヒゲ&ボサボサ髪のワイルドな方が
 格好良いと思うのだけど、いかが?


   「彼女の恋からわかること」 ★

  ロドリゴ 「はいsEki君(管理人)、女性の人生観や恋愛観について少しは理解したかね?」

  s(管理人) 「全くわかりません
         つーかそれよりアンタこの映画、一日で撮っただろ?」

 

   固定カメラに向かって椅子に座った女が独りで喋っているだけ、と言う大変に斬新な映画。
  例えばファミレスで朝まで女友達の取り留めも無い話を聞いているのが好き、って人にはイイかも。
  「百年の孤独」等で知られるノーベル賞作家ガルシア・マルケスの息子、ロドリゴ・マルケスの作品。
  

 

   ロドリゴ 「、、、しかし、sEki君、『判ろうとする努力』はした方が良いと、、、」  

  (参考)「彼女を見ればわかること」


   「オースティン・パワーズ・ゴールドメンバー」 ★★★

  実は私はコテコテのコメディとは相性が合わない事が多い。
 ハナから笑わせよう笑わせようと、構えられるとシラケてしまうのかもしれない。

 しかし、このオースティン・パワーズは手堅く楽しめる。
 シリーズを重ねる毎に次第に主役のオースティンと言うよりも、マイク・マイヤーズ達
 平等に活躍する様になってきた。

 モジョがいっぱいのシャガデリックな映画なので、やはり前2作をチェックしてから見る方が楽しいだろう。
 そうすれば、各キャラクターに愛着が湧き、「オースティン・プッシーズ」が一層楽しめるのだ。

 正直に言うと、一番楽しかったのはこの「映画の中の映画(プッシーズ)」だが、これはまあ仕方無いだろう。
 だって、トム・クルーズ、ケヴィン・スペイシー、グゥイネス・パルトロゥ、ダニー・デビート(←反則!)、
 スティーヴン・スピルバーグジョン・トラボルタだよ? そりゃ可笑しいさ!

  (参考) 「ウェインズ・ワールド」 (←実は嫌いな作品だが)


   「ウインドトーカーズ」 ★★

  死んだサバの目で陰々滅々としたニコラス・ケイジのたった独りの戦争を描く。

 舞台は太平洋戦争と言う事で、日本兵もアメリカ兵もヤミクモに死んでいくのだが、
 作り手の怒りや哀しみが全然感じられないので、単に不愉快な映像のタレ流しになってしまっている。
 人の死が「効果」としてしか扱われていない様に見える。

 看護婦のお姉さんも全く機能していない。何のために出てきたんだ?

 監督ジョン・ウーは決して嫌いではないが、「戦争」を描くには浅すぎますゼ、旦那。


   「トータル・フィアーズ」 ★★★

  やってしまったか、遂にアメリカ本土で核爆弾を爆発させてしまったか。

 「物語」は例のNYテロに代表される「現実」と共に加速して行く。
 原作はかなり以前に書かれたモノらしいが、今なら「こんな事もあり得る」なんて
 私達は思ってしまう。

 実際にはネオナチ勢力であるとか、米ソの緊張であるとか、少し古い状況でのストーリーではある。
 しかし、トム・クランシーは現実の世界とホンの少しだけ次元を異にするパラレル・ワールドで、
 彼独自の世界史を構築する。
 そして、それは国や勢力の名前を変えただけで、充分私達の住むこの世界でも起こり得る事なのだ。

 

  映画の作りとしては、そんな衝撃的な事柄を扱っているにも係わらず、非常に腰の据わった
 落ち着いた作品だ。
 ストーリーや状況を観客がジックリと理解しながら映画に付いて行けるスピードで語られるのだ。

 ライアン役のベン・アフレック、やや線が細い様な気もしたが映画の中で役自身の人間的な成長を描く
 と言う点では良かったと思う。 続投するらしいが、まあ良いのではないか。


   「悪魔の毒々モンスター・新世紀絶叫バトル」 ★

  好きなコメディの一つに「オースティン・パワーズ」がある。もうすぐ(8/24)シリーズ第3作「ゴールドメンバー」が
 公開されるのだが、「ちょっとエッチ」で「おバカさん♪」といった感じで楽しめるハズだ。

  しかし、その寸前に「バカ映画」と言う範疇を遙かに越えた「超低俗・低脳映画」を見てしまった。
 もちろんこの「毒々シリーズ」第4作である。

 記者会見のシーンでは、ダンボールを折って黒く塗っただけのハリボテのカメラを背負ったTVクルーが
 現れ、殺戮シーンでは堂々とマネキン人形を振り回す、と言う確信犯的超低予算B級(Z級?)映画なのだ。

 しかし別に文句を言うには当たらない。 ハナから作り手が「最低の映画」を作ろうと意識しての事だからだ。
 そしてそれは見事に成功しているし、それはそれでシリーズの継承として立派な仕事だと思う。

 私自身はこのシリーズを全て見ているが、糞尿や精液、血とハラワタが徹底的に無意味に乱れ飛ぶ
 このクソ映画を(フリーク以外の)他人様においそれと奨める気にはなれない。

 ガキの暴力衝動とリビドーをそのままウンコまみれにしてスクリーンにブチまけた映画だ。

 ちなみにシリーズ2と3は、非常に中途半端な作りで「毒々モンスター」の水準(!)に達していない。
 2の「東京に行く」では関根勤、安岡力也、永井豪etc,日本を舞台としているだけあって、日本人も
 多数出ている。(しかし、やはりツマラナイが)

 さあ、本当に第5作は作られるのか?

  (参考)「ザ・ワン」「レプリカント」


  「スティックメン」 ★★★

  ビリヤード大会に賞金を賭けて挑む仲良し3人組。 ウラで糸を引くボスや金や女が絡んで、、、
 と非常に素直に盛り上げてくれる。
 何の屈託もなく1時間半を楽しませてくれた。

 しかし、1ヶ月後1年後にこの映画を覚えているかは疑問。
 ★2つをつけた先日の「さすらいのカウボーイ」の恐ろしい位に美しい数シーンは永く私の脳裏に
 灼き付けられる事だろうが。 矛盾してる様だが映画ってそんなモノかもしれない。

 私の★評点は「どれだけ他人に安心して奨められるか」と言うのも大きなウェイトになっている。
 低評価のツマラナイ映画にも大事なモノは潜んでいたりするし、面白可笑しくても特に何も残らない
 映画だってある。

    (参考)「スタンド・バイ・ミー」「ハスラー / 同2」


  「さすらいのカウボーイ」 ★★

   物凄く美しい、 これは映像詩と言っても良いくらいだ。
  しかし、、、映画としては物凄く退屈。眠くて眠くてタイヘンだった。

  ピーター・フォンダ監督/主演の30年前の作品をデジタル・リマスターした物。
  映像学科とかを学んでいる方とかには良いのかも。


  「ぼのぼの クモモの木のこと」 ★★★

  モチロン子供向けの映画なのだが、テーマ自体は連れてきた親達、大人の方が実感出来るハズ。

 「忘れる事」は辛い事や哀しい事を切り捨てて、身が軽くなれる様な気がする。
 しかし、そうやって自分の内に抱えた様々なベクトルを消去する事で、人間としての成長はあり得ない。

 楽しい事、嬉しい事は勿論、哀しみや痛みを「思い出す事」の方がきっと大事なのだろう。

 (ま、ケースバイケースなのだけど)

  子供はそんなに振り返るべき過去自体が無いだろう。
 アライグマ君がシマリス君を蹴り飛ばすのを見て素直に笑ってくれていれば良いと思う。

 

  「ぼのぼの」って生き物はラッコなんだそーだ。ぬいぐるみ風のCGやゴンチチの音楽が優しい。

     (参考) 「モンスターズ・インク」


  「ダスト」 ★★★

  Ashes to ashes dust to dust

  形有る物は皆、いずれは塵芥と還って行くのだが、
 その最期に何か語られるべき「物語」を残せるのであれば
 まずまずの一生を全うしたと言えるのではないだろうか。

 地球人口は増え続け、個の寿命も格段に延びた。
 しかし、ひょっとするとそれは単に「生」が薄まっただけなのかもしれない。

 大人しく平均的に生き、国に搾取され、マクダーネル様ご提供のエサを喰い(また搾取され)
 収穫され続ける羊型人間として死んでいくのも別に悪くは無い。
 しかし、こんな私がこの世を去る時に何を残せるのだろう。

 激しく生き、激しく死んでいく。 血と愛憎とスイカの飛び散る生々しい映画だった。

 

  「キリング・ミー・ソフトリー」でアレ程の事をヤったジョセフ・ファインズが、童貞の役とは
 噴飯モノだな。
 他にもチョコチョコとギャグも散りばめられてナカナカ笑える部分もあった。

   (参考) 「誘拐犯」


  「EpisodeU クローンの攻撃」 アナタのスターウォーズ好き度(当然私は★★★★★)+α

  「老若男女が楽しめる超娯楽ファミリー映画」?  いいや違う。 その形容は僅かに1977年に公開
 された映画第1作『スターウォーズ』(エピソードW「新たなる希望」)のみに当てはまるモノだ。

  1999年公開の『エピソードT ファントム・メナス』なら、初めてスターウォーズの世界に触れる人でも
 何とか楽しめたかもしれない。 
 しかし、今作の『U』では殆ど「一見さんお断り」の様相を示す。
 恐らくCM等でケタ外れの美麗なSFXを見て、何も知らずに映画館に行った人は殆ど何も判らないまま
 終わってしまうのではないか。

  当たり前過ぎる事を書くようだが、この「EPU」を最も楽しめるのは、
 「最もスターウォーズの歴史を知る者」であろう。

  これは仕方が無い。「そういう映画」なのだ。
 前三部作(「スターウォーズ」「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」)で、「誰もが楽しめるスペースオペラ」
 を成し遂げたSWは、映画という枠を越えて「カルチャー」にまでなってしまった。
 EpisodeTで始まる新章とは、そのSW文化圏に住む人々に対して語られる歴史(物語)なのだ。

  今一度EPTを見直してみよう。 
 2時間程の中にこれ程の膨大なプロットが凝縮された映画が他にあるだろうか。
 これらは全て、ダース・ベイダー/皇帝の統治による暗黒時代(EPW)を形作る様々な要素である。

 一例を挙げると、
 絶対(的な)悪としてのダースベイダーを知り尽くしているからこそ、アナキン少年の勇気や純真さが
 見る者にショックを与えるのだ。 前三部作を知らない者にこの衝撃は伝わらない。


  さて、EpisodeUでは、それらのプロットがより明白になって行く、更に情報量は増え、細分化するが、
 それを「複雑化」と捉える様ではまだまだ甘い。
 アナキンのダークサイドへの振幅、“皇帝”の予感、ジェダイや共和国の没落、等々
 EPW(1977年のスターウォーズ第1作)への流れが我々の頭の中で統合されて行くのだ。

  つまり新章の本当の楽しみはこれである。

 だからEPT/Uを「説明臭い」とするのは的外れだと思う。
 私に言わせると、逆に アナキンとアミダラのロマンスに必要以上の時間を割いたり
 ドロイド(ロボット)工場でのスーパーマリオ的なドタバタ・アクションこそ「オマケ」なのだ。
 もちろん、それなりに楽しんだが。

 

  くどい様だけど、まとめておこう。

 ・「スターウォーズ」 (EpisodeW)1977年
 ・「帝国の逆襲」 (EpisodeX)1980年
 ・「ジェダイの逆襲」 (EpisodeY)1983年

 ・「ファントム・メナス」 (EpisodeT)1999年
 ・「クローンの攻撃」 (EpisodeU)2002年
 ・「未定」 (EpisodeV)2005年公開予定

  当然、公開された順に見て行くのが一番楽しめると思う。

 

  さて、最後にEpisodeVはどうなるのか。
 新章のフィナーレとしては今回のEPUの様な to be continuedな作りには出来ないだろう。
 しかし結末は共和国の崩壊、ジェダイの敗北、オビ=ワンの死、と言う暗いモノなのだ。
 さあ、どんなカタルシスを用意するのか!


  「チョコレート」 ★★★★

  この作品でアカデミーを取ったハル・ベリーに注目が集まるが、ハンク役のビリー・ボブ・ソーントン
 実に素晴らしい演技。

 

  アダルトビデオで男と女が絡むのは、単にハナの下を伸ばしてニヤニヤしながら見れる。
 しかし、この映画でのレティシア(ハル)とハンク(ビリー)のセックスシーンは、
 「見てはいけないモノ」を見ている感覚に襲われる。 覗き見をしている様なカメラワークも
 もちろん、それを意識しているのだろう。

 何故、見てはいけないのかは敢えて書かないが、AVと映画の大きな違いがここにある。
 「人間」を切り取るのが「映画」なのである。 だから痛い、だから辛い、そしてだからこそ感動するのだ。


  

  原題は「Monster's Ball」と言う。これは知っておいた方が良いと思う。

     (参考) 「マップ・オブ・ザ・ワールド」 「バーバー」


  「ケンタッキー・フライド・ムービー」 ★★

  なんで、こんなの見てしまったんだろう、、、

 ショート・コント集みたいな映画。 木村拓也とか中居正浩とか全然知らない外人に、
 SMAP×SMAPの特番とか見せたら、今の私と同じくらいの感想なんじゃなかろうか。

 まぁ、面白いモノもあったが、、、 別に金払って映画館で見る事ァ無い。

 一番判らないのは1977年のこの作品を何でまた今、上映してるんだろう?


  「海辺の家」 ★★★

  あと数ヶ月の命だと知ったら、貴方は何をしますか。

 

  父親(ケヴィン・クライン)は、それまでの人生での全ての「借り」を返そうとする。
 誰でも、そう望むだろう。
 しかし、実際に行動出来るだろうか。

 その立場になってみないと判らないが、 
 私自身は恐らく死への恐怖で足が竦んでしまい、身動きも出来なくなってしまう様な
 気がする。

  そして息子(ヘイデン・クリステンセン)は、父の「最後の心残り」までも叶えてあげる。
 そうする事によって、自分と父親との絆が完全な形となるからだ。

  何が、人に対する本当の優しさだろう。

  その事を思い出せれば、私の様な心の弱い人間でも、強く死んで行けるかもしれない。

 

  それ程「面白い」モノでも無いが、非常に美しい映画だと思った。
  「お涙頂戴」で無い所も好感。


  「ラッキー・ブレイク」 ★★

  「キル・ミー・レイター」程度に、うっすら笑えるコメディ。
 主人公(ジェイムズ・ネズビット)が、何となくヒュー・グラントに似てるなぁ。その位の印象だ。

 何年かしたらテレビ東京のお昼か深夜枠で見れそうだな。

 別に悪い作品でも無いのだけど、特に「ココが(・∀・)イイ!!」って言う部分が無かったのも確か。


  「ゴースト・オブ・マーズ」 ★★★

  ホラー映画の巨匠、ジョン・カーペンターの久しぶりの作品。

 しかし、ホラーというよりは、SF西部劇って印象が強い。
 もちろんインディアン(ネイティヴ・アメリカン)の代わりに、化け物が襲ってくるのだけれど。

 火星への侵略者(地球人)を倒す為に、毒ガスの様なモノが襲ってくる。そのガスに取り込まれた
 地球人は全員マリリン・マンソンに変身して、他の地球人をブッ殺す。

 ・・・・ナニ考えてんだろね。

 

  音楽はジョン・カーペンターズ自身を始め、アンスラックススティーヴ・ヴァイ等が大暴れ。

  エンディングも(絶望的状況ながらも)「古き良き」西部劇の感覚で楽しい。

     (参) 「マウス・オブ・マッドネス」 「遊星からの物体X」 「バイオハザード」 「駅馬車」他、マカロニ・ウェスタン各種


  「MUB (Men In Black U)」 ★★★

  大の大人が、この様なバカバカしい映画しか見れない、と言うのはチト恥ずかしいが (いえ、個人の自由ですよ)
 この様なバカバカしい映画を素直に愉しめない大人ってのもチト寂しい。

 最近、目袋が少し気になってきたトミー・リー・ジョーンズだが、後半はかなりピシッとしていて安心した。
 やはりスーツを着るとキマるね。
 とは言え、ウィル・スミスも共に、それ程ハメを外してのノリノリでは無いのが意外だった。

 もう今やスタンダード基準となってしまって、特に驚かない(贅沢な!)が、流石にアンブリンの仕事だけあって、
 SFXは最高峰だ。 (わざと、ややチープな表現をしているが)

 

  【オマケ】 今回の「麺・イン・ブラック」は「黒トンコツ味」だそうな(以前はイカスミ・ラーメン)。
       いや、別に食べたくはないけど。

      (参) 「MIB」 「ギャラクシー・クェスト」 「マーズ・アタック」


  「ザ・プロフェッショナル」 ★★★

  面白いのだけど、少し寂しい映画。 
 ジーン・ハックマンが引退間際のドロボーを演じるのだが、その役の「老い」が、彼自身にダブってしまう
 感じを受け、痛々しかった。
 「元気なジジイ」として主役を張るのはそろそろキツイかもしれない。

 しかし、そういった要因が作品にリアリティを増しているのも事実だ。
 観客は「おい、ジジイ大丈夫かよー」とハラハラしてしまうのである。

  オープニングから素晴らしい緊張感が持続して最後までイッキに見せてくれる。
 アクションシーンが弱いのは、、、先に挙げた彼の体力の事を考えれば、まあ致し方ない。

 敵味方入り乱れての「騙し合い」も楽しいのだが、「お宝」の行方となると些かしつこさも感じる。

 そしてラストも寂しいアン・ハッピーエンド、彼は笑ってるけどね。 世知辛いですな。

 

  (参)ジーン・ハックマンは夏公開のコメディ(?) 「ロイヤル・テレンバウム」 に期待したい。


  「ボーンズ」 ★★

  ホラーです。 殺された男が、殺した奴等を殺しに蘇る。

 「まぁ、なんてオリジナリティに溢れた斬新なストーリーなんでしょ!!」

 

 天井から蛆虫が落ちてくるのが見たけりゃ     を見れば良いし、
 犬が人を喰うのを見たけりゃ     を、
 呪われた家の壁にバケモノが蠢くのだったら      でイイじゃん。

 ま、たっぷりと●●の様なラップ音楽が聴けて良かったね。
 主役のスヌープ・ドッグ、、、誰さ、それ? ヒップ・ホップだって?  フーン  

 彼のファンには嬉しい映画なんだろね。 ああ、、、「スコーピオン・キング」もそうか、、、
 

          (参) 「サスペリア」 「クージョ」 「ホーンティング」 


  「スコーピオン」 ★★★

  一応主役はカート・ラッセル。 ちょっと地味なイメージが、、、 出演作も「ソルジャー」とか
 「遊星からの物体X」等、本格的メジャー作品は少ない。あ、最近では「ヴァニラ・スカイ」で脇役を
 勤めていた。

 しかし、珍しく悪役を演ずるケビン・コスナーのトンデモない暴れっぷりに目が奪われる。
 もう、メチャメチャなのだ。 感情なんか持ち合わせないかのように、殺すは殺すは、、、

 デカい強盗をはたらき、その金を巡って、ケビンとカート、そして女と子供が騙し合う。
 最後に笑うのは誰か?

 ハラハラドキドキでとても楽しめたのだが、「マジェスティック」の様な映画を見てしまった後では、
 「面白いだけの映画」なんて、「、、、だから何だってんだよ」となってしまう。 ま、これは仕方無いか。

 

  余談だが、劇中ケビンがフサフサの黒髪のヅラを被る。 これを着けると物凄く格好良いのだ。
 「ハゲでも格好良いじゃん、ケビン・コスナーとか!」と思ってたけど、、、

  やっぱり髪の毛は命なのかっ
                      
(参) 「オーシャンズ11」 「誘拐犯」 


  「記憶の音楽 Gb」 ★★★

  珍しく邦画。 SOPHIAの松岡充主演、と言う事で彼のプロモーションビデオ程度かと思いきや、
 意外に(失礼な)ちゃんとした映画だった。
 黒澤優(松岡の実の嫁だそうな)のメチャメチャな可愛さやメチャメチャな大根役者ぶりにも驚いたが。

 前半のヒーリングっぽい「静」的なイメージから後半のサイバーパンク(チック)な「動」への転換が面白い。
 しかし、前半はともかくとしても後半のサイバーパンクな描写を日本人がやると、、、どうにもカッコ悪い。
 (注)松岡以外の登場人物であるが

 理由は良く判らない、ひょっとすると私自身が日本人であるが故の近親憎悪的な先入観なのかもしれないし、
 又は本当に近未来的なファッションや立ち居振る舞いが日本人には無理なのかもしれない。
 まぁ、この映画に関しては予算不足がありありと表れていて、セット(背景)に金が掛かっていない事も
 大きな要因ではある。

 ストーリーやアイディアはかなり良いだけに少し惜しい気がした。

 良い意味でも悪い意味でも「エヴァンゲリオン以降」って作品だった。

        (参) 「アルタード・ステイツ」 「es」 


  「マジェスティック」 ★★★★★

  「アメリカが憧れだった頃のアメリカがある」 (某ドーナツのCMの様だ)

  この所、悲惨な映画や陰惨な小説が続いていたので、この映画の幸福感がより深く身に浸みた。
 こういう作品に出会えた時、私は幸せだ。

  

  監督、フランク・ダラボンの前作品「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」(共にスティーヴン・キング原作)を
 見て思った。 この人は、

  「何も足さない、何も引かない」 (某ウィスキーのCMの様だ)

 今回のマジェスティックでも、愚直なまでに人の悦び、哀しみを真正面から描き尽くそうとする。
 その丁寧な語り口の為に映画が長尺(2時間半)になってしまうのだが、素晴らしく美しい映像や演出
 の巧さで長さを全く感じさせない。

 今まで余り好きではなかったジム・キャリーもこの映画に関しては100点満点。
 このままロビン・ウィリアムス路線を行って感動作を作って欲しいなぁ。

 

  人生に美しいモノを求めるなら、きっとこの映画はその困難な道を行く勇気を与えてくれると思う。

       (参) 「ニュー・シネマ・パラダイス」  


  「プレッジ」 ★★★

  ショーン・ペン監督と言うのだから、一筋縄ではいかない映画なのは当たり前。 しかし、これ程とは、、、

 一言ダケ感想を言うなら、「相当にヒネクレた映画」
 そして、究極のネタバレをするなら、「ジャック・ニコルソンの1人芝居」
 もう彼の演技は最高。ちょっと脚本が弱いのを彼が救って及第点(★3)、て感じだ。

 ラストシーンを見るまで、映画の主題が判らない、と言うちょっとしたシロモノ。

       (参) 「シックス・センス」


  「 es 」 ★★★★

  なんと悲惨な映画だ。 見終わって「人間である事」が嫌になる。

 閉鎖空間で普通の人々が怪物に変容していく。
 題材としてはダリオ・アルジェントの「デモンズ」とも似ている。

 「デモンズ」が古代の悪霊(だったと思う)が発端となって、人々が乗っ取られて行くのに対し、
 この「es」では、そのような悪の根源は我々の心の底に潜む深層心理から生み出される、と語る。
 しかも、実話に基づいたストーリーだと言う。 恐ろしい。

  平井和正はその小説の中で

 「人間とは残忍で凶暴な獣を薄い皮膚一枚で覆っただけの存在」

 と言った。 悲しいけれど、そうなのかもしれない。

 しかし逆に言うと、そんなケダモノを理性・教育・宗教等の檻で閉じこめて社会を作り上げ、
 なんとか滅びる事なく均衡を保っている「人間」は、それなりにエライとも言えるだろう。

  ともかく、私が見た中で一番怖い(サイコ)ホラー作品である。


  「ワンス&フォーエバー」 ★★★★

    地獄。

 

  ベトナム戦争に於いて、アメリカ軍の兵士は自分の祖国や家族を守る為に戦った訳ではない。
 (国の命令で遠い国に派兵された)自分の身を守る為、そして隣の戦友を助ける為だけに銃を
 撃ち続けた。 と、この映画は語る。

 そして、ホンの少しではあるが、敵側にも感情移入をしている。

 この2点だけでも、今までのどの(アメリカ製)戦争映画よりエライと思う。

 

  レイトショー(終映は12時を越える、しかも平日)だと言うのに、エンドロールの最後まで
 1人として席を立たなかった。

 みんな哭いていたのだ。

        (参) 「シン・レッド・ライン」等、多数


  「ハイ・クライムズ」 ★★★

  愛する夫が突然殺人の容疑で逮捕される。やり手の弁護士でもある奥さん(アシュレィ・ジャド)が
 軍事法廷で徹底的に戦う。しかし、夫は本当にシロなのか。
 コテコテの法廷モノの様だが、これが実は違う。

  話は回り道になるが、「ノイズ」と言う映画を覚えているだろうか、この作品の最大の失敗は
 宇宙飛行士役にジョニー・デップなんて大物を起用してしまった事だ。
 観客はどうしてもあの二枚目スターに目が行ってしまうのだ。
 しかしこの映画、原題は「astronaut's wife」(宇宙飛行士の妻)と言う。主人公はシャーリーズ・セロン
 であり、宇宙飛行士であるデップを怖がる妻の心理を描いた作品として捉えるべきだったのだ。

 

  さて戻って、この「ハイ・クライムズ」も、もちろん同じで、
 夫が有罪か無罪かなんて事は実はどっちでも良い。 
 突然の悲劇に絶望したり、夫がシロなのかクロなのか疑心暗鬼に囚われたりする妻を描いた作品だからだ。
 つまりアシュレイ・ジャドに襲いかかる不安や、恐怖に焦点を絞った映画なのだ。
 したがって、構成的にはホラー映画と同じと言えるだろう。

  もちろん、その怖がらせる要因である検察側(軍)の執拗な追求、妨害、脅迫、そして身内である
 夫や弁護士(モーガン・フリーマン)への不信感、等からなる法廷劇もしっかりと楽しめる。

 やりますな。


  「ニューヨークの恋人」 ★★★

  ラブコメの女王、メグ・ライアンの定番的映画。
 だけどソロソロこの路線を卒業した方が良いのでは?
 美しく年をとっているのは確かなんだし、もう少し「コメディ」の付かない渋い大人のラヴストーリー
 でも良いのに、と思う。

 まぁ、メグ・ライアンの訴求するファン自体の年齢層も同じく上がって行ってるのだろう。
 例えば、それなりにキャリアを積んできたOL達のオアシス的な存在なのかもしれない。

  さて、バリバリのキャリアウーマンであるケイト(メグ)は当然、男性に対しての審査眼も厳しく、
 「白馬に乗った王子様」なんてドコにも見あたらない。
 そんな訳で無理矢理連れてきました、自らを公爵と名乗る「NYの変人」を、1827年から。

 そりゃもう、公爵(ヒュー・ジャックマン)だもの、気品と知性に溢れてる。
 2000年のジャンクフード喰ってる男では太刀打ち出来るハズがないのだ。

 エレベーターが故障するシークェンスは例えば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」での写真の人物が
 消えて行く様な、タイムパラドクスを彷彿させる。
 そして、そのエレベーター事故によってケイトの元恋人(この人が、レオポルド公爵を連れて来た。)
 がケガをして、公爵が元の時代に帰るのを足止めされる。 実にスマートなストーリー展開だと思う。

  小粒ではあるけど、ナカナカ良く出来た映画だと思う。
 ビデオで充分なのもまた確かなのだけど。

  それにしてもヒュー・ジャックマン、前作の「X-メン」のウルヴァリン役のワイルドなのと
 対照的な役作りだった。これからが期待出来る俳優だと思う。

 

  しかし、 私は、レストランでは椅子を引くし、女性がテーブルを立ったらすかさず自分も立つし、
 コートは着せてあげるし、乗馬もたしなむし(ああ、「引き馬」でポクポク揺られたさ)
 オペラへの造詣も深いし、フランス語も堪能だ。
 1827年風に決してひけを取らないハズなのにっ! (一部大ウソ)

 え?そんな私の姿を見た事ナイって?  それは、貴女がレディでは無、、、、、 


  「ルーヴルの怪人」 ★★

  なんだかテキトーに作られた感のある怪奇ロマン大作(なんだそうだ)

 ルーヴル美術館の地下倉庫で眠っていたミイラを調べてたら、どうもそいつは成仏出来なかった
 らしく、魂が彷徨い出て、人をブッ殺してまわる。

 これなら45分のTVシリーズ「X-ファイル」でイイじゃん。
 それをワザワザ映画にして見せようと言うのだから、色々なプロットを交錯させて愉しませてくれるハズ。

 しかし、、、すごく緩いのだ。
 事件解決の為に老刑事が駆り出され、彼の若い頃の同じ事件が回想されるが、
 その時の事件の発端も終結の理由も無いのに、今回は無理矢理に終わってしまう。
 本当なら、何十年もの間、ずっとベルフェゴール(悪魔=ルーヴルの怪人)は彷徨い続けなければ
 いけなかったハズなのだ。

 あんまりにタルくて、眠かったので見落としてしまった部分もあるのかもしれないが、
 もう一度見て弁護しようと言う気にはとてもなれない。

 今年見た中で、「アザーズ」を越えるモノはナカナカ無いだろうと思っていたが、アッサリと更新してくれた。
 拷問の様に長く感じた1時間半だった。

 主演はかつてのアイドル女優ソフィー・マルソー。もう結構なトシだと思うのだけど、少女の様な変わらぬ
 美しさには驚いた。
 共演に「TAXI」のヘナチョコ刑事役、フレデリック・ディフェンタール
 好きな人達を見れたので★を一個オマケしておいた。


  「愛しのローズマリー」 ★★★

  「美人は3日で飽きるが、ブスは3日で慣れる」
  「美人は性格が悪い」

  本当ですか?

  ブスって言うのは「女として美しく、可愛らしくあろうとする努力」を放棄してしまった人の
 事だと思うのだけど。
 私の経験では、そういう人って性格がねじ曲がってしまって、恋愛対象云々の前に、
 友達として付き合いづらい。
 (容姿が原因で散々に辛い思いをしてしまった過去があるのかもしれないが、)

  例え、ハナが低くて丸かろうが、一重マブタだろうが、少々ポッチャリしていようが、
 ニッコリと笑い掛けてくれる女の人に対して「ブス」なんて思わない。

  まぁ、美人である事を武器として利用し過ぎる(そして、それがあからさまに表に出てしまう頭の悪い)
 女性の性格にウンザリする事も少なくない。

  「惚れてしまえばアバタもエクボ」

  あ、これは本当だな。  (いや、その「惚れる」までの問題だって? 知〜らない)

  とりとめのない事を書いてしまった。
 
どのみち私の女友達は美人しかいないので、(ああ不思議)こんな事関係ないのだけど。

 結局はグィネス・パルトロウのメチャメチャに美しいスタイル(だけ)が記憶に残ってしまうこの映画は、
 果たして成功なのか?

  エンドロール時の仲の良さそうなスタッフ達の映像が一番ハートフルだったかも。
 ま、そこそこ楽しい映画だった。


  「ブレイド2」 ★★★

  「エイリアン」と「エイリアン2」が違う種類の映画である事は多くの方が知っている事だろう、
 さて、このウェズリー・スナイプスの「ブレイド」はどうだろう。

 前作では主人公にはヴァンパイアと人間の混血である自らの出生と「血」に引き裂かれる
 苦悩があり、それが一つの魅力だった。
 今回はそういう部分はもう超越して、ひたすら殺戮マシーンと化している。

 特に前半は映画、と言うよりはゲームセンターの「ゾンビを銃で撃ち殺すシューティング・ゲーム」
 を見ている感覚だ。 猛烈にカッコ良いんだけど、ちょっと無機的にありすぎる、かな。

 ヴァンパイア、人間、リーパーズ、の三つ巴の死闘が繰り広げられるのだから、
 せっかくの「(ストーリー上の)仕掛け」をもっと深く掘り下げてくれても良かったのに、
 余りにもアクションに比重を置きすぎなのだ。
 ソレが売りなのは承知しているが、前作から進歩していないのも確かだ。

 続編がオリジナルを越えるのは大変に難しい。だから「エイリアン」はシリーズ毎に
 自らの映画ジャンルの置き場所を変えるのだ。
 この「ブレイド2」は前作と全く同じ土俵で勝負している。だから、どんなにアクションが派手でも
 CGが凄くてもオリジナルを越える事は出来ない。
 幾らグレードアップしていようともソレは「既に見た」モノだからである。

 

  しかし、決して悪い映画では無い。充分に料金に見合った愉しみを提供してくれる。
 ラストの2人が陽の光にあたるシーンが美しかった事も特筆すべきだろう。

  「覗き部屋」のオマケは完全に蛇足だけどね。律儀だけど、、、つまらない。


  「鬼が来た!」 ★★★★

  久しぶりに強い衝撃を受けた映画。
 モノクロの中国映画、しかもオープニングの調子っぱずれの軍艦マーチを聞いて、
 「これはヤバい?」と思ってしまった。
 ひょっとしたら粗悪なプロダクションかも、と思ったのだ。

 しかし全然そんなことは無く、非常に考えられた構造とカメラワークで魅せるウェル・メイドな
 逸品だった。
 やや粒子の粗い映像も、牧歌的な中国の寒村を描く為に最適だ。
 フランス映画とは違った美しさがある。

 前半は「コメディ」か?と思わせる程にユーモアが溢れているのだが、、、

 

  日本軍の部隊長が「鬼」であるのは仕方がないが、結局は花屋(香川照之)も「鬼」
 である事が哀しい。
 しかし、何よりも日本人として痛いのは、子供好きの軍楽隊の野々村が「鬼に変わる瞬間」 
 である。

  子供の頃、周りの状況や異様な雰囲気などに呑まれて、イジメっ子達と一緒に弱者を
 殴ってしまった事は無いか。

  私は、ある。


  「キル・ミー・レイター」 ★★

  音楽とのリンクのさせ方、カット割り、時間の流れの緩急/逆転、等々、
 全ての映像テクニックが、映画としての表現の手段では無く、即物的に
 「効果の為の効果」としてしか機能していない。
 そういう意味で、この映画はプロモーション・ビデオの様な作りと言える。

 スピード感がありそうでいて、その実かなりモタモタした展開が目に付く。
 単純なストーリー、そして1時間半という短尺なのだからブッチ切って欲しかった。

 

  それにしてもセルマ・ブレアは意地悪な女の役が良くハマる。
 前作の「キューティ・ブロンド」でも性格の悪い級友を演じていた。
 どちらの映画でも物語が進むに連れて笑顔が多くなって行き、段々綺麗に
 なって行くのは良い。

  銀行強盗の仲間内での「仕掛け」等、もっと深く突っ込めばかなり面白くなりそうな
 映画だったのに、ちょっと残念だ。 やはり脚本が大事!


  「アイ・アム・サム」 ★★★★

  誰もが自分の能力と他人のそれを較べて不安になる。
 だけど本当に不安なのは、自分に授かった「ギフト」を目一杯に活用する努力を
 怠っているからかもしれない。

  美しい人生。 真っ直ぐ迷うことの無い愛情。
 素直である事を忘れかけてしまった私達には、こんな単純なモノを信じる事すら難しい。

 せめてこの映画を見終わった瞬間の幸福感を現実の生活にも、求め続ける事を
 忘れずにいたい。

 

  娘ルーシー役のダコタ・ファニングの天才的な演技がまず目に付くが、
 父親役ショーン・ペン、弁護士役ミシェル・ファイファー、みんな本当に素晴らしい。


  「少林サッカー」 ★★★★★

  マカロニ・ウェスタンを模して作られ、、、いや、いーやそんな事。

 何とおおらかなバカ映画なのだろう。こんなに素直に大笑いしたのは久しぶりだ。
 サッカーなんて何も知らない人でも絶対に楽しめると思う。

 ラストの主人公と火星人の「愛のシュート」なんて、ボク泣いちゃいました。

 出来る事なら続編なんて考えないで欲しいな。この最高の映画を越えられるとは
 とても思えない。


  「ドリアン・ドリアン」 ★★

  かなり理解に苦しむ映画だった。 
 終映後、散々考えたのだが、これは「仮想ドキュメンタリー」を想定して作られたのではないだろうか。

 中国の東北、牡丹江出身の若い娘が香港で売春婦として働き、そして故郷へ帰るだけなのだが、
 特にストーリーは無い。 彼女の周りで起きる日常を淡々と綴っていく。
 離婚したり、組織の男がドリアンで殴られたり、と言った事件も、そんな日常の中の出来事でしかない。

 

  思えば、虚構である小説や映画の中では、人は容易に「変わる」事が出来る。
 何か事件があったり、大事な人に何か大切な一言を言われたりして。

 しかし、現実にはそうそう簡単に人って変わるモノでは無い。少しずつ、ホンの少しずつ、
 何も変わらない様で、フト気が付くといつの間にか以前とは微妙に異なる自分を、他人を
 見つけだす。

  この監督は、「映画」の語法で「人のうつろい」を描きたくなかったのではないか、と思う。

 ま、「面白くて人に薦められる」映画では無いな。


  「スコーピオン・キング」 ★★

  子供向けのアクション映画。 バッタバッタと人を虫ケラの様に斬り捨てても刃に血糊も付かない
 くらいだしね。
 大人の私にとっては、トホホなコメディでしかなかった。(ドリフすよ。)

  思えば「ハムナプトラ」はとても良く出来た超B級娯楽大作だった。
 この「スコーピオン・キング」はそのサイドストーリーを謳っているが、全然ハムナプトラの世界が
 広がる訳でもなく、単にザ・ロックの役名(スコーピオン・キング)の由来を紹介する程度にしか本家と
 係わっていない。

 こんな脚本で良く予算が出たな。

 見所はマイケル・クラーク・ダンカンの優しい目と、占い師のムチャな衣装くらいのモノだ。

 日曜洋画劇場でどうぞ。


  「パニック・ルーム」 ★★★

  どちらかと言うと私は暗い映画の方が好きだ。(映画に限らず芸術全般に於いてだが、)
 だからこのデヴィッド・フィンチャー特有の青〜緑の沼の底の様な暗い色彩を美しく感じる。

  まずオープニングのマンハッタンのビル街の一部分の様なキャストの表示で、この映画が
 「当たり」である事を確信した。
 そして建物内の空間を自在に漂うカメラワークにも大満足。ケビン・ベーコンの「告発」にも似たような
 カメラワークがあるのでチェックしてみても楽しいと思う。

  ストーリー的には「家に押し入り強盗がやって来て閉じこめられちゃったよ、どーしよう!!」
 と言う至ってシンプルなモノだから、作品的に小粒で広がりに欠けるのは仕方のない事だ。
 (とっても暗い「ホーム・アローン」?)
 しかし、そんな制約があっても、こんなにスリリングで緊張感の漲る作品に仕上げているのは
 偉いと思う。

  ややエンディングが弱いかもしれないが、中盤の無類の面白さを考えるなら、
 総合点としてはかなり4に近い★3を付ける事に些かの躊躇も無い。

  細かい事を言うと、強盗3人組のマヌケっぷり(ここが「ホーム・アローン」を彷彿させる)であるとか、
 母親(ジョディ・フォスター)の行動/発言、等々、笑える所(ツッコミ所)も少なく無い。
 ここで、楽しめるか、シラケるかが分かれ道かもしれない。

  評判は悪いようだが、安心して不安になれる(楽しめる)作品だと思う。

 

  思えば「ファイト・クラブ」も評判悪かったなぁ、私はかなり好きで★4なのだが。


  「ザ・ワン」 ★★★

  ジェット・リーだから見に行ったんだけど、ちょっとジェット・リーが勿体ない様な気もした。
 ジェット・リーが見れたのは単純に嬉しかったのだけれど。

 ええと、、、クリストファー・ランバート主演の「ハイランダー」の焼き直しだ。
 例の決まり文句「生き残るのは唯1人!」も出て来て、確信犯なのである。(当たり前か、、、)

 「スターゲイト」や「スタートレック」のノリで異空間に転送される時のCGなんて物凄くカッコ良いのだが、
 肝心のジェット・リーの格闘シーンにまで余りにも多用しているのは逆効果だと思う。
 勿論「自分自身と戦う」と言う設定であるから特殊効果ナシでは成立しないのではあるけど。

 ストーリー自体は面白いし、バリバリのSFXも良いのだけど、それがジェット・リーの素朴な魅力と
 今ひとつ噛み合って無い様に思った。
 これがジャン=クロード・ヴァン・ダム主演であれば、完璧なB級ノリで楽しめたのではないだろうか。

 リーの「味」としては前作の「キス・オブ・ザ・ドラゴン」の方が良いと思う。


  「裸のマハ」 ★★★★

  非常に美しい映像が堪能出来る。
 ペネロペ・クルスも美しいが、何でもない様なフトした光景でさえ瑞々しい映像美に溢れている。

 ストーリーとしては「裸のマハ」「着衣のマハ」(ゴヤ画)のモデルであるとされるアルバ公爵夫人の
 変死を追ってのサスペンス。

 少し登場人物が入り乱れて戸惑う部分もあるが、最後まで見れば、なんとなく把握出来るのでは 
 ないかと思う。

 ちょっと整理してみよう。
 王妃マリア・ルイーサとアルバ公爵夫人が覇権争いをしている。
 その両人の共通の愛人がゴドイ宰相。彼の3人目の愛人がペピータ(ペネロペ)
 そして画家のフランシスコ・ゴヤの愛人がアルバ夫人。ペピータとも怪しい。

 ・・・・勝手にしろい! 貞操観念無いのか。

 更にゴドイ宰相の正妻とその兄も妾や愛人だらけの中で不満があり、
 こんな中でアルバ夫人が変死を遂げる。 自殺か、他殺か。

 ゴヤが主軸となって事件の解明を進めて行くが、「裸のマハ」の本当のモデルは誰か?
 と言うサイドストーリーも面白い。

 冒頭で起こった事件を別の視点(犯人?)で再構築して行くさまは、あたかもバラバラになった
 名画のパズルを填めていく様だ。

 

 もう一度見たい映画だな。


  「ノーマンズ・ランド」 ★★★★

  これは物凄く「頭の良い」反戦映画だ。
 これでもか!とばかりに凄惨な殺戮シーンを見せつける事も無いし、
 死に逝く者に対する哀切の涙で同情を乞う事もしない。

  セルビアとボスニアの両陣営の中間地点の塹壕(ノーマンズランド)に於ける、
 敵味方、各1人ずつの「最小単位での戦争」を描く異色作。
 しかし戦争の、人間の愚かさを実に鋭く、深く抉る事に成功している。
 ミニマムにしてマキシマムの効果を上げているのだ。

  「話せば判る」 見ていて、思わずそう言ってしまいそうになる。
 バカな。 頭で理解する事が、「理由も判らない憎しみ」を越えられると言うのか。
 それなら何故、人間は何千年も争いを無くせないまま今に至っているのだ。

  本当の意味での「衝撃的な」ラストシーンが目に焼き付いている。


  「マッリの種」 ★★★

  少し乱暴だが、「インド版ニキータ」と言ってしまおう。
 勿論、フランス映画「ニキータ」やハリウッドの「アサシン」の様な洗練はこのインド映画には
 望むべくもないが。

 テロリストとして育て上げられた戦闘マシーン「マッリ」が最大にして最後の任務として
 政府要人の暗殺の為の自爆テロに臨む。
 しかし、彼女が爆弾を抱くその身体には新しい生命が宿っている。
 マッリが幼い頃から教え込まれて来た使命は絶対的なものだが、、、
 彼女が「人間」を取り戻す過程での激しい心の揺れが見物だ。

 はっきり言って決して「出来の良い映画」では無い。
 特に音響に関してはホームビデオで撮ったかの様だ。

 でも作り手の真剣さが伝わってくるのも確かだ。
 こういうのも(たまには)良い。


  「スパイダー」 ★★★★

  良く行く映画館のレイトショーで見たのだが、観客は私を含めて3組(4人)。
 しかも、全員オッサン。

 確かにモーガン・フリーマン主演、と言うのは地味かもしれないが、ヒロイン役の、
 モニカ・ポッターはメチャメチャに可愛くて(それだけでも)見る価値あると思うのだが。
 何もワザワザ、「スパイダーマン」と同じ日に公開しなくても良いものを、、、

  ベテランのプロファイラーと若手の女性捜査官の組み合わせ。
 そう、これは「羊たちの沈黙」→「ボーン・コレクター」の流れを踏襲した設定である。
 しかし、この「スパイダー」の良い所は、この作品がソレらの名作の後発である事を
 ちゃんと意識して、デメリットを逆手に取っている事だ。

 単なる二番煎じにはならない。

  未見の方には「羊たち〜」「ボーン〜」をチェックしてから、をお薦めしたい。

 こんなに面白い映画が興行的な理由で埋もれてしまうのは本当に勿体ない。
 私はビデオが出たら、もう一度見直すと思う。


  「ALI」 ★★★

  映画のストーリーがどうのこうの、言うべき作品では無い。
 これはモハメド・アリと言う偉大なボクサーの不屈の魂の「生き様」だからだ。

 男として、やはりこういう信念を持った彼が眩しく思える。

 ジョー・フレイジャーとのエピソードは心温まるモノだし、
 ドン・キングがこんな昔から胡散臭い事をやっていたのにも笑える。
 そしてクライマックスであるジョージ・フォアマンとの「キンシャサの奇跡」
 でもロープ・ア・ドープにハラハラしながら当時の観客と同じ様に
 手に汗握る。

 170分という長丁場でゆったりとした作りにはなっているが、
 ダレる事は少なく、「上手く作ってるなぁ」と言うのが素直な感想。

 アリがサム・クックマルコム・Xとも親交があったのは知らなかった。
 そのクックに代表される古いロックンロールやR&Bが映画の良い味付けとなっていた。

 それにしても、アリ役のウィル・スミスが素晴らしかった。こんなシリアスな演技も
 出来るのか、と言うのと、何よりリング上の姿が本物のボクサーに見えた。
 デンゼル・ワシントンと試合してくれよ、なんてクダラナイ事が頭をよぎったり。。。

 もうすぐ公開の「MIBU」でも、オジイチャンになってしまったトミー・リー・ジョーンズ
 を引っ張って頑張ってくれる事を期待したい。


  「K.T.」 ★★★★

  ありゃりゃ、こりゃ驚いた。
 ご存じの様に、私は徹底的に洋画派で邦画は殆ど見ないのだが、、、
 この「K.T.」はモンク無しに良かった。(日韓共同製作だけどね)

  SFXも、パイロ(火炎)も、銃撃戦も、カーチェイスも、ラブシーンも殆ど無い。
 もの凄く地味な映画かと思いきや、2時間半もの長丁場を全くダレる事無くスリリングに見せて
 くれる。 う〜ん素晴らしい。

 金大中(Kim Tae-jung)を巡って韓国CIAが、自衛隊が、韓国大使館が入り乱れての
 ポリティカル・サスペンス。
 60〜70年代のちょっとレトロな日本の情景や古びたエレキの哀愁を帯びた音楽(布袋寅泰)が
 印象的だった。

 佐藤浩一の「ボソボソ」した感じが実直な自衛官の役にピッタリはまっていたと思う。

 各登場人物の心情の描き込みも効果的で、それぞれの立場を映画として楽しめる。


  「ピンク・フロイド・ザ・ウォール」 ★★

  プログレッシヴ・ロックの巨頭、ピンク・フロイドの音楽を映像化した作品、、、なんだろうな。
 まあ、ディズニーの「ファンタジア」のロック版と考えて貰って良いと思う。

 正直に言って、主人公(ボブ・ゲルドフ)の怒り・絶望感の反動からなる爆発的な暴力などには
 辟易させられた。 今となってはソレは「古いロックの表現」でしかない。
 (映画自体が古いんだから仕方無いんだけど、)

 フロイドのファンにしてみれば★5つの価値があるのかもしれない。

 すいません、特にピンク・フロイドが好きでも無い私が見てコメントすべきでは無いかもしれないね。
 評点は「何も知らない人(私)が純粋に『映画作品』としてどれだけ楽しめたか」 です。


  「トンネル」 ★★★

  それぞれの立場の人が、それぞれの信義の為に生きている。
 だから、同じ民族だと言うのにベルリンの壁に隔たれ、東と西で憎み合った。

 「敵」は「悪」か、と言うとそうでも無い。
 例えば東ドイツから西の恋人の元に駈けだした男を、兵士は撃つ。
 冷酷非道な行為だが、その時の兵士の辛そうな顔をしっかりと見ておくべきだろう。

 『ここよりフランス領』の看板で兵を止めた「敵」も立派な人間だろう。

 

  なかなかの感動作なのだけど、前半のストーリー運びがタルくて、かなり辛かった。
 まぁその分、ラストの盛り上げが増すのも事実ではあるのだけれど。


  「ローラーボール」 ★★★

  まず、主役のクリス・クラインがキアヌ・リーブスに酷似しているのに驚いた。
 何も知らない人に「キアヌの新作だ」と騙しても気がつかないかもしれない。
 そしてこの新人を支えるのがベテラン、ジャン・レノ

 例えば「ドリブン」のキップ・パルデュー/シルベスター・スタローン
 「エネミー・ライン」のオーウェン・ウィルソン/ジーン・ハックマン 等の様に、
 新人をフューチャーする時にはB級映画で主役を張らせ、
 ベテラン大物俳優と組ませるのが定石だ。
 だから「スパイダーマン」でトビー・マグワイアが主役と言うのが意外に思えたワケだ。
 (まぁ、結果は成功だったが)

  話がズレた。
 さて内容は、タイトルを読んで連想される通りの堂々としたB級映画である。
 少し目新しいのは中央アジアが舞台になっている事だ。
 ほんの少しアジアン・エキゾチカが香る(?) (香港系ではない。)

  なんだかF.F.のブリッツボールや、バトルランナーを思わせる近未来ゲームは、
 アクションが混沌として今ひとつ迫力が伝わって来ない。
 しかし、ジョン・マクティアナン監督の代表作「ダイ・ハード」には遠く及ばないモノの、
 これはこれで充分楽しめる作品だった。

 しかし、ジャン・レノはそろそろ主役でイイの撮っておかないと、ヤバくないかな?
 「レオン」「グラン・ブルー」以外で面白いのって、無いよね。


  「アート・オブ・エロス 監督たちの晩餐」 ★★★(まあ、平均、てとこで)

  邦題よりも原題の「Erotic Tales」の方がしっくりくる。
 6人の監督が「エロス」をテーマにした30分の短編集。
 3本づつに分けて上映された。 まずは前編。

 ・「ホテル・パラダイス」(イギリス)
  巧みなレトリックの洪水に感心。イギリスらしいユーモア感覚(?)

 ・「氷の愛撫」(アイスランド)
  これは凄かった。何しろセリフが一つも無い(サイレント作品では無い)
  反復されるシンプルなBGMと相まって、セクシャル・アンビエント作品とも呼べそうな作品に
  仕上がっている。 一番「アート」を感じさせた。 寝てる人もいたけどね。
  主題は多分にワーグナー的。

 ・「狂熱の白日夢」(フィンランド/ブラジル)
  何だろう?ビスコンティの「ヴェニスに死す」のパロディとしても弱いし、、、
  ま、ちょっと可愛いオッサンの妄想か。

   そして後編。(5/11から公開中)

 ・「マリッジブルーの愉しみ」(アメリカ)
  こ、これは!!!
  私の好きなミラ・ソルヴィーノが出てる!(と言っても「ロミーとミッシェルの場合」しか見てないけど)
  もうそれだけでイイや。

 ・「カーシュ夫人の欲望」(イギリス)
  なんか、強力なストーカーの話で、ちょっと「マレーナ」を思い出してしまった。
  こんなの捕まるだろ普通は。
  カーシュ夫人がなんとなくシンディ・ローパー(歌手)みたいでちょっとヤだ。

 ・「悪魔のレッスン」(ポーランド)
  これは良かったなぁ。 田舎の牛飼いの娘があんなに洗練されたスーパーモデル級の
  美貌とプロポーションを持っている、と言うのはチョット不自然だが。

 

  二日間に分けて6作品を見た訳だが、それぞれの「お国柄」が色濃く滲み出るのが
  とても興味深かった。
  R-15指定作品だけど、その必要あるのかな?とも思った。


  「情事」 ★★★

  韓国では、不倫は「違法」なんだそうだ。実際の刑罰があるのかどうかまでは知らないが、
 個人的には、法で取り締まられるべき事柄では無い様に思える。

 「人倫に悖る」(「もとる」と読みます。辞書で意味を調べてみよう)から、不倫なのである。
 その報いは当人の良心の呵責であるとか、周りの人間関係の軋轢etc,で支払われる物ではないか。

 他人が、ましてや国がとやかく言う事では無い。

 

  ともあれ、そんなお国柄の韓国で大ヒットした不倫映画。
 非常に淡々とした進みで許されない2人の情念が絡み合って行く様を描く。
 考えてみれば「愛する理由」なんてモノを映画なんかで説明するのは不可能に近い。
 ともすると「タイタニック」や「キリング・ミー・ソフトリー」の様に、非常に短絡的に、
 「好きになったんだからしょーがない」で済まされてしまう。(ま、仕方ないのだけれど)

 この「情事」ではその(2人が愛し合ってしまうまでの)プロセスを時間を掛けてジックリと描いて行く。
 これを退屈と言ってしまうのなら、この映画に価値は見いだせない。

  女は思う。

  「本当に愛する人と出逢う、と言う事は、必ずしも幸せな出来事ではないし、
  その愛する人と一緒に生きていける、と言う保証がある訳でも無い。」 

 

   それ程に悲痛な思いを抱いて、常識・モラルと言う囲いを溢れ出てしまった愛情を、
  一体何で縛れると言うのか。

   しかし、その様な悲痛な想いは、「出逢い系サイト」なんかでお気軽な
  「フリン」というちょっとした冒険に嬉々としている人達からは遠くかけ離れているのだろう。

  妻として、夫としてのプライドが無いのなら、それは既に「不倫」ですら無い。


  「バーバー」 ★★★★

  コーエン兄弟最新作。

  恥ずかしながら、モノクロ映画を劇場で見たのは(恐らく)初めて。
 例えばスター・ウォーズやロード・オブ・ザ・リングのSFXは完璧で、それだけでも見る価値がある。
 しかし、この白黒映画もそれらに負けず劣らずの素晴らしく美しい映像だった。

 訥々と紡がれるベートーヴェンのピアノ・ソナタも大変に素晴らしい効果を上げていた。
 この映画には絢爛豪華なサウンドトラックも、色も必要ない。


  「 浪費される人生を見るのは嫌だ 」

 しかし床屋の男に、貴方に、私に、一体何が出来ると言うのか?

 

 男は浪費されるがままの人生から一歩踏み出そうとした結果、様々なトラブルを引き起こしてしまう。

 でも、後悔はしない。

 

  間違いなくハッピー・エンド。 (原題 「The Man Who Wasn't There」と言うのも理解を助ける重要な鍵。)


  「アザーズ」 ★★

  かなり期待して行ったのに、思い切り肩すかしを食らった気分。
 全体的に非常に暗めの感じで進むのは良かったのだが、オチがこんな程度では、
 単に「ダラダラしてる」と言い換えなければならない。

 ニコール・キッドマンのどこか退廃的な美しさはマッチしているが、、、

 ああっ、もういいや正直に言ってしまおう。   つまんない。


  「E.T. (20th anniversary edition)」 ★★★★

  20年前のオリジナル・ヴァージョンと比較して、ドコがドウ違うかを書こうと思ったのだが、
 何しろ、プロットを順に書き出してみたら膨大な量になってしまったので断念。

 

  私は、この映画の素晴らしさの半分くらいは音楽にある、と思っている。

 ストーリー自体は「未知との遭遇」と変わらないシンプルなモノだが、少年の心の動きや、
 心の浮き立つ様な(あの有名な)自転車の飛翔をジョン・ウィリアムスの豊かな管弦楽が
 時に繊細に、時に壮麗に表現している。

 かつて子供だった私は「E.T.のテーマ」を聴いて涙したが、今だって変わらず胸が詰まってしまうのである。

 とは言え、ソレナリに人生経験も映画体験も積んできた今となっては、「少年とE.T.の小さな物語」を
 表現するのに、この音楽はいささか大仰すぎる「大いなる勘違い」なんじゃねーのか?
 なんて思ってしまうのもまた事実なのだが。

  ともあれ、このスピルバーグ作品をエヴァーグリーンとする事に何の異存も無い。


  「スパイダーマン」 ★★★

  本来、それ程の豪華キャストを必要としないであろうこの企画に乗ったトビー・マグワイアは偉い。
 彼のキャリア的に言うとマイナスにもなりかねないのにね。
 しかし、そんな(要らぬ)心配などドコ吹く風、とばかりに非常に楽しそうに演じてくれた。
 今や「怪優」と言う言葉がピッタリくるウィレム・デフォーもノリノリの大全開だ。

  映画の作りは、TVシリーズの一回目特番、って感じなので、その気になれば
 いくらでも続編が作れるハズだ。
 (マグワイアが続投を引き受けるかどうかは別にして、だが)

 内容は、バカバカしい程に判りやすいアメリカ的勧善懲悪マンガそのもの。
 つまり元々「アメコミ」であるこの作品の映画化としてはサム・ライミ監督は大成功と言えるだろう。

  こんなモノにゴチャゴチャ文句を付けるのは野暮と言うモノだ。
 素直にガハハハハッ! と笑うのが得策。

 もうすぐ(5/11)公開、楽しめると思う。

 

 個人的にはダサダサの衣装がお気に入り。


  「キューティー・ブロンド」 ★★

  ん、予告編での印象通りだね。面白いけど、1800円の価値があるとは到底思えない。
 完全に女の子に寄り添った映画なので、カップルで見に行くってのは彼氏が可哀想かも、、、

 仲の良い女の子同士で水曜(東京都は女性割引)に見るのがお薦めかな。
 きっと楽しいと思う。

 少なくともオッサンが1人で腕を組んで観る映画じゃない。(私の事だが)

 

 法廷の傍聴人の、「ひどいわっ」ってのが良かったなぁ。


  「コラテラル・ダメージ」 ★★★★ (←1個オマケなのねん)

  A,シュワルツェネガーの映画はいつも彼の1人舞台で、いわゆる豪華キャストとの共演/競演
 は余り期待できない。(毎回味のある渋い人達が出てたりはするのだが)
 正直に言って、ちょっとマンネリかな?等と思い始めていた。

 しかし、この「コラテラル〜」は最近の彼の映画の中では群を抜いて面白い。

  この映画は、凄く大まかに言ってしまうと、「コマンドー」と変わらない。
 だが、このシュワちゃん映画の物語原形とも言えるコテコテの古典をアレンジして
 しっかりと楽しめる作品に仕上げたアンドリュー・デイヴィスは偉い。
 この人は、ハリソン・フォード/トミー・リー・ジョーンズの「逃亡者」の監督だ。サスガだね。

  脚本が良ければ、豪華キャストが無くても、テーマが凡庸でも面白い映画になる、
 と言う良い見本の様な映画だった。


  「光の旅人 K-PAX」 ★★★★

  名優ケビン・スペイシーが無精ヒゲの「青い鳥」を演ずる。
 とにかくもう凄い役者だ。ラスト近くは「ユージアル・サスペクツ」を思い出させた。

 

  現実に於いてもそうだけど、「優しい人」ってのは、少なからず心の奥底に深い傷を負った人だ。

 哀しみを自分の内側に取り込んで、ただ他人に助けを求める人は多い。
 そういう人は周りの世界を自分の闇に引きずり込んでしまうばかり。

 傷ついて尚、「与える」 そんな大きさを持てると良いのにね。
 (しかし、大抵の場合、「本人」はそんな事を気付かずに「与えて」いるんだけれど。)

 非常にゆったりとした映画で、ハッキリ言うと地味。(人気もない様だ)
 でも素敵な映画。

 音楽の使い方など、「ペイ・フォワード 可能の王国」に似ている部分も感じた。


  「アトランティスのこころ」 ★★★

  スティーヴン・キング作品の映画化としては「グリーンマイル」以来(メジャー作品としては、だが
 しかも名優アンソニー・ホプキンスの出演とあっては、そりゃ期待は最高潮。

 しかし結果から言うと、楽しめるものの、今ひとつ「喰い足り無さ」も残る。

 「キングのファン」だからこそ楽しめる部分、そしてファンだからこそ物足りなく感じる部分、、、
 作り手としても難しい所なのかもしれない。

  恐らく4/25に発売になる原作本はこの映画の数倍面白いだろうと思う。
 何故なら、キングの作品の面白さの半分は各登場人物の細かい描き込みにあるからだ。
 「映画」というフォーマットではその全てを再現するのは不可能。
 (3時間以上かけた「グリーンマイル」でさえ然り、ましてや1時間41分の当作品に於いて尚更である)

 そして映画化によって「描き込み」を剥奪されて裸になった「物語」だが、
 残念ながら目新しさはどこにも無い。

  「ファィアースターター(炎の少女チャーリー)」を土台にしたヴァリエーション的な物語に
 「デッドゾーン」のエピソードや、「グリーンマイル」「ゴールデンボーイ」の雰囲気を足した感じ。
 ああ、そうそう全体の情景は「スタンド・バイ・ミー」だね。

 これらの作品を知っている人と知らない人とでは受ける印象や楽しみ方の質がかなり違うのでは?
 と思う。

  しかし、まあ難点ばかり述べてしまったが、やはり私にとってキングの世界に浸れると言う悦びは
 他では味わえない特別な物。
 素直に涙ぐんでしまった所もあったり、充分に楽しんだ事に間違いはない。

 ※ 「トウモロコシ畑の子供たち」の7回目の映画化「ザ・チャイルド」等がある


  「寵愛」 ★★★

  2時間ほどの上映時間中に何回のエッチシーンを盛り込めるかに挑んだ意欲作。

 何しろ、一つ一つの体位を現代舞踏家が「振り付け」をしたと言う力の入りよう。

 監督が見せたいモノが「絡み」であると言う事ではAVと何ら変わらない。
 違う所と言えば、絡む男がチョコボール向井でなく、強力な美形のオ・ジホである
 って事くらいだ。

 ソレをわざわざ有楽町まで見に行った私はエロエロっす。
 ええ、イ・ジヒョンの裸を堪能しましたとも。(ゲップが出る程ね。)

 ちなみに上の★は「ポルノ」としての点数。


  「ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ」 ★★★

  下品で猥雑、音楽的に何の価値も無い。 しかし、格好良い、美しい。

 「クダラナイ」音楽であるロックをこんなに格好良く見せているのは何か?
 それは、胸いっぱいのスピリッツと、それにも増して確実な演奏力、歌唱力だ。
 もちろん、もの凄い美貌も武器の一つだが。

  精一杯着飾って、メイクをする事に気を取られ、「音楽」を忘れてしまった
 人達を私は「ロック」とは認めない。
 (いや、いいんですよ、私なんかに認められなくても。せいぜい餌や毒をまき散らしてお金儲けでもして下さいな)

 「クダラナイ音楽」と前記したけど、もちろん「成熟したロック」だってあるぞ。
 しかし、それについてはまた別項で。

 

  映画自体はカラオケノリのロック・ミュージカルって感じで楽しかった。
 (実際に金曜の最終回は『カラオケ・ナイト』上映なんだそうだ)

 宣伝ポスターではかなり不気味に映っているが、主人公ヘドウィグは見とれる程の
 美しさ。 私と同じ人間かよ、これが。


  「スリープレス」 ★★★★

  ホラー映画の帝王、ダリオ・アルジェント監督(「サスペリア」「フェノミナ」等)の最新作。

 私はそれ程熱心なホラーファンでは無いので、間違っているかもしれないが、
 基本的に「ホラー」=(又は≒)「不条理モノ」と思っている。
 メチャメチャな怪物が理由も無く人を殺して回る、、、あれ?現実社会じゃん、、、

 もう現実は虚構のホラーなんかを超越してしまっている。
 と、なれば今更「不条理ホラー」なんか描いても仕方ないかもしれない。

 アルジェントがそう考えたのかどうかは知らないが、この「スリープレス」は結果、
 凄いホラーではあるが、かなりキッチリとしたプロットを構築したストーリーを展開する。
 (まあ、所々でかなりのムチャはあるけどね)

  私は本や映画の楽しみの多くを、「ストーリー性」「プロット構成」に求めているので、
 この様な作品ならホラーでも好きだ。
 逆に形而上ホラー(最近では「ジーパーズ・クリーパーズ」)は、怖いし、またギャグとして笑って
 しまったりはするが、ちょっとニガテだ。 まあ、この辺りは好みの問題か。

 

  余談だが、
 終映後、何だかケバいオネーチャンがツレの男に、明らかにバカにした口調で言っていた。

  「もう、超B級!」

 へぇ、そうですかい。  でもこの人、「超B級」って言葉の意味も判ってないんだろうな。
 あ、そうか、

  「もう、チョ〜B級!」 

 って言ったのか。  
 ゴブリンの骨にまで染み入る様な音楽も、絶妙のカメラワークも、圧倒的な暴力シーンの演出も
 目に入らないらしい。

 ま、いいや、人それぞれだしな。

 

  更に余談。 ホラーファンには嬉しい、「あの神父」役の人が老刑事を演じている。


  「D-TOX」 ★★

  よくこのコーナーで、スリル・サスペンス物に対し、「早いウチからオチが見えてしまって・・・」等と
 書く事がある。
 確かに犯人等が前半から判ってしまって、シラケてしまう映画がある。
 (バレていても面白い、と言う作品も少なくはないが)

 その点、この作品はラスト間近まで真犯人が誰だか判らない。 しかし、だ。

 「犯人が『そいつ』である事に必然が感じられない」 のではどうにもならない。
 別に犯人がアイツでなくても誰でもイイのだ。

 スタローン、大丈夫か?また今年もラジー賞にノミネートされそうなトホホな映画だった。

 (ちなみにこの映画、予告編はとても面白そうに見える。)


  「ブラック・ホーク・ダウン」 ★★★

  戦争にプロパガンダは付き物である。
 そして映画がその手段として使われ続けてきた事をちゃんと知っておこう。

 (映画に限らずだが)メディアとは危険なモノだ。
 その危険とは、「コヨーテ・アグリー」「アルマゲドン」「パール・ハーバー」「60セカンズ」や、
 この「ブラック・ホーク・ダウン」が全く同等の娯楽として受容されてしまう事にある。
 お菓子の中に「毒」が紛れているのだ。判らない程微量に、しかし確実に。

 
  物語中、兵士は語る。

   「 ソマリアの内戦に行く、と言ったら、
    『
何故、他国の戦争を戦いに行くんだ?英雄になりたいのか?』 と訊かれた。 
    俺は英雄になりたくて来たんじゃない。 ここで戦った者が(本人の意思と関係なく)英雄と
    呼ばれるだけなんだ。 」

  いやいや、一見、凄く格好良いセリフに聞こえるけど、前半の問い(緑字部)に対して答えなよ。

 

  「答えられない」と言う事実こそが、この映画の(僅かばかりの)良心なのかもしれないけどね。


  「ピーピー兄弟」 ★★★

  スティーヴン・セガールの息子、剣太郎・セガールが出ている、と言う事で見て来た。  出てた。
 目的は達せられた。

 「オメコをオメコ言うて、何が悪いんじゃあ!オメコぉぉぉぉおおおおっ! と叫ぶ割には、
 結構普通のドロ臭い浪花の人情芝居。
 ま、笑いあり、涙あり、の藤山寛美みたいな感じ。

 剣太郎ぜんじろうも、素人芝居丸出し。 しかし脇役ではあるが田中裕子はサスガに凄い。
 ごく普通のテンションで普通のオバサンを演ずるのだが、画面に映っただけでズシリとした
 存在感がある。  映画女優だねぇ。 イカスねぇ。


  「ドメスティック・フィアー」 ★★

  あ、、、、たったこれだけ?

 ちょっと、イヤかなり物足りない作品。 

 スリル&サスペンスを求めるのなら、もうすぐ公開の「サウンド・オブ・サイレンス」の方が
 (邦題はダサいが)よっぽど面白いし、
 主演のジョン・トラボルタが好きならば、「ソードフィッシュ」の方が断然格好良い。


  「ビューティフル・マインド」 ★★★★

  人は誰でも、多かれ少なかれ狂っていると思っている。

 しかし、自分の狂気と他人のソレとを較べる事は不可能に近いし、
 一般的に言われる所の「正常」とは、「大体、この程度の範囲の中に居る大多数で手を繋ごうよ」
 といった程度の(都合の良い)幻想に過ぎない。

 世界の認識(受容)の仕方なんて、人それぞれだし、それこそ「個性」と言うべき物だろう。
 私に見えるモノの全てを貴方が見てるとは、貴方が見ているモノの全てを私が感知出来るとは
 思えない。

 「孤独の魂」は決して貴方1人の物では無い。

 
  主人公ラッセル・クロウの妻ジェニファー・コネリーは言う、
 「物事(真実)を捉えるのは頭では無く、ハートだ。」


  「ステイト・オブ・ドッグ」 ★★★

  何と、モンゴル/ベルギー映画。
 「面白いか?」と訊かれたら、「NO」と答えるしかないのだが、非常に真面目で興味深い作品
 だった事も付け加えよう。

 ハンターに打ち殺された犬(バッサル)の魂が記憶を辿る旅に出る。
 「我が輩は猫である」の様な視点で彼(犬)が見つめるのは、モンゴルの厳しい自然の中で
 生きていく人々の移ろい。

 包(パオ)で寝て、羊を追って生活していたモンゴルの人々の暮らしも、ソ連の撤退や
 原子力発電所の建設等々、色んな変化を受けて変わって行く。

 変わって行く事の弊害は確かにある、しかし、それでも人も犬も現在を生きている。


  「サウンド・オブ・サイレンス」 ★★★

  ハテ、困った。 相当に面白い映画なのだが、何一つ書けない。
 スリル&サスペンスの王道を行く作品なので、これから見る方の為にも何も言わないでおこう。

 「映画的ご都合主義」を重箱の隅をつつくようにケチを付けるのは簡単だが、
 ワザワザそんな事をする必要は無い。 素直に楽しんでしまうのが良いだろう。
 全編緊張感の途切れる事のない好作品だった。

 マイケル・ダグラスは、こういう役が多いけどやっぱり上手いな。


  「アモーレス・ペロス」 ★★★★

  一応、3話に分かれたオムニバス形式ではあるが、それぞれは関連している。
 「彼女を見れば判ること」等と同じような形式と言えるが、ソレよりもっと緊密で
 非常に良くできた構成だと思う。

  3話を通して登場する全ての人物達は、みんな「自分勝手」で、それ故に激しく衝突もする。
 私達は映画等でメキシコの荒くれ達を見て、「乱暴だなァ」等と思ったりする。
 しかし、それは単に日本よりもメキシコの社会の方がエゴに対して寛容なダケの事かもしれない。

 出来るだけエゴを通す自由を取るか(それには弱肉強食的な危険が伴う覚悟も必要)、
 多少の不自由、窮屈さを我慢しても、なるべく平穏に暮らすか。

 民族、国、そして個々人の間の争いは、そのエゴに対するハードルの高さ設定の違いから
 くるのかもしれない。

 ともあれ、この映画で生きる人々も犬も非常に美しく力強い。

 全てのモノに「値段」が付いて管理されつつあるこの世の中で、この様に生きるのは
 「退行」かもしれない。
 しかし(だからこそ、)私達はそんな激しい生(=死)に憧れてしまうのだ。


  「ロード・オブ・ザ・リング」 ★★★★

  この作品、意外に私の周りでは評価が低かった。 曰く、

 ※ 全体的に画面が暗く陰鬱な雰囲気

  ソコが良い。製作会社がニュー・ライン・シネマと言うのを知って、有る程度映画に詳しい人であれば、
 少し驚いたのではないか。
 ニューラインの特徴としては、少しゴリッとした硬質な(ややB級に近い)映画を作る、と言うイメージがあり、
 この様な超大作を手掛けるとは思わなかった。 (暴言に近いが)

 しかし、作品を見て納得。キラキラの夢と希望のファンタジーを描くのではなく、
 非常に重厚な浪漫と幻想をジックリと腰を据えて描き込んでいるのである。
 ゴシックな雰囲気も良いし、オーク、トロール等の化け物の表現もサスガ!といった所だ。
 (オークの親玉なんか、サム・ライミかと思ったぞ)
 一言で言うと、「チャラチャラしていない」のである。

 ※ 物語がブチ切れで終わる

  これは、仕方ない。
 あんな大作を1本の映画にまとめるのはムリと言うものだ。
 スター・ウォーズ・シリーズよりもずっと短いインターバル(年1本ペースで2004年の3作目で完結するらしい)
 でやる、と言うダケで充分だろう。
 それに、見ていて、「ああ、ソロソロここらへんで終わりになるな」と予感もあるし、
 3部作のオープニングだと言う事を判って見る分には良いのではないか。

 ※ 場面展開が急で、エピソードの寄せ集めの様に見える

  確かに、私もそう感じた所もある。
 原因の一つは恐らく、BGMやバックの音にもあると思う。
 かなり激しい音(音楽)から一転、無音に近い静かなシーンに突入する場面がある。
 この様な時に、映像的にも音響的にも少し「余韻」を残して次のシーンへ引き継ぐやり方を
 取っていない為だ。
 もちろん監督の何かしらの意図があっての事とは思うが。

 

  しかし、結果的に言って、その様な些事はどうでも良かった。
 これだけの圧倒的な映像を見せてくれるのである。実に素晴らしいではないか。

 ケイト・ブランシェット(「エリザベス」「シッピング・ニュース」)は、また麗しい女王に扮している。凄い演技の幅だね。


  「モンスターズ・インク」 ★★★★

  、、、良かったァ

 見終わって、思わず呟いてしまった。
 私がコレに★を4つ付けた事を驚く人もいるかもしれない。 しかし、誰より私自身が一番驚いている。

 元々、ディズニー/ピクサー製作の一連の作品(「トイ・ストーリー」「バグズ・ライフ」)は何となく
 敬遠していて、ビデオですら見ていなかった。
 完全に子供向けだと思っていたし、何より絵が明るすぎるのがちょっとイヤだった。
 この「モンスターズ〜」も、友人と「肝心の女の子が可愛くないよね〜」等と話していたくらいだ。

 しかし(やはり)映画は実際に見てみないと判らない。

 モンスター(サリー)が次第に女の子(ブー)に惹かれて行くのと同じスピードで、
 私もブーが愛おしくなってしまった。

 ラストのサリーの表情に、、、恥ずかしながら、思わず涙が出そうになった。

 

  ストーリーも良いし、「どこでもドア」の発想・展開も素晴らしい。 オマケにエンドタイトル時の
 NGシーン集(オールCG作品なのに!)もサイコーに楽しい。
 私は「ナンバー1」にすり替わるギャグで声を上げて爆笑してしまった。

 自分に子供がいたら、ハリーポッターより絶対コッチに連れて行くね。


  「陽だまりのグラウンド」 ★★★

  今時珍しい位にシンプルな心暖まる映画。
 少年野球の臨時コーチを任せられたダメ男をキアヌ・リーブスが演じる。
 最初は「何故にキアヌ?」って気がしたが見ていくうちに、意外とハマリ役かも、と思い直した。

 例えばこれがハリソン・フォードだったら、何となく理詰めで少年達を説教しそうだし、
 ブルース・ウィリスやシュワルツェネガーだとドタバタ・コメディになってしまうだろう。
 そしてジョニー・ディップだったら、、、ガキ共にヤクでも打ちかねない。  話が逸れた。

 バクチでボロボロのダメ男のダークな面と、少年達との交流で少しずつ洗われていく朴訥な笑顔。
 キアヌの両面の魅力が自然に引き出されていると思った。


  コーチと少年達の間に交わされる愛情は非常にぎこちない。
 互いに互いを喰いモノにするスラムにあって、「たまたま」味方という立場になっただけの大人を
 どれだけ信用出来るというものか。

 少年達は彼らなりの利害関係の上で、 コーチは彼自身のお金の為に、
 それぞれが限定付きの仲間である。 しかし、、、


  コーチを、(そして私達を)救うのはシンプルな子供たちの喜び、そして勇気である。
 彼らは我々が見失ってしまった物を持っている。

 

  逆説的かもしれないが、 我々は「我々がより良く生きていく為」に
 弱者である子供達を守ってあげなければならないのである。

  ちょっとお久しぶりのダイアン・レインが相変わらずの美しさ。


  「マリー・アントワネットの首飾り」 ★★★

  宣伝・ポスターなどを見ると思いっきり女性向けの映画の様だが実際はそうでもない。
 性別に係わらず、しっかりとアタマを使って楽しめる本格的な歴史サスペンスだ。

 「家」の再興という悲願の為には手段を選ばない逞しい女性を描いている点は、現代女性の共感を得る
 所かもしれない。 (今、強くなるべきは男だと思うが、)
 しかし大事な所は、主人公は闇雲に男や金etc,の為に暗躍するのではなく、
 父親の名誉や家、という守るべき物の為にその身を捧げている点である。

 本当は静かに生きたかった筈なのだ。

 

 もう殆どの所で公開は終わってしまったと思う。 レンタルビデオでどうぞ、損はしないと思う。
 唯一、ちょっと気になったのは、フランスの物語なのに登場人物がみんな英語を話す事だ。
 まぁ、アメリカ映画だから仕方無いのだけれど、フランス語だったらなぁと、少し残念。


  「ヒューマンネイチュア」 ★★★

  人間とサルの違いは何か。

 この映画では「文明」を持っているかどうか、だと言っている。
 浅田次郎の言葉を借りて言い足すなら、右輪に「火」を、左輪に「言葉」を配した「文明」と言う車である。

 火は「科学」に、言葉は「精神」と言い換えられる。

  しかし、この2つによって人はサルの仲間から抜け出したモノの、野生の逞しさを失ってしまった。
 科学の力に寄りかかり鋭い牙を失い、言葉ナシに愛すら伝える事も出来ない。

 人間である事が幸せなのか、それとも野生に生きる事が幸せなのか。
 ただ一つ言えるのは、主人公(そして我々は)決して『元には戻れない』のだ。

 

  「さのばびっちのマルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズ制作、あれホド難解では無いが、
 やはりクセの強い作品と言える。
 「ノッティング・ヒルの恋人」でヒュー・グラントと同居していた超変人、リス・エヴァンスの強烈な
 演技が素晴らしかった。
 個人的には「ショーシャンクの空に」のティム・ロビンスも嬉しい配役だった。(メガネが似合う!)


  「レプリカント」 ★★

  いきなり暴論の様だが、
 ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演→「ビデオでいいや」って人は決して少なくないと思う。

 その通り。 面白いのは確かだけど、高い映画代に見合っているとは思わない。

 登場人物は「人間の性格を左右するのは環境だ」と語る。 
 遺伝子レベルに組み込まれた「悪」は無いと言う訳か、 性善説だね。

 「ヒューマンネイチュア」と前後して見るとちょっと笑える。 


  「光と闇の伝説 コリン・マッケンジー」 ★★★★

  監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン

  凄い。  私達が当たり前の様に信じていた歴史を覆す衝撃だ。
 世界初のトーキーは、カラー映画は、誰が作ったのか!?
 初めて空を飛んだのは本当にライト兄弟なのか!?

  私は何も知らずにこの映画を見た。 もう最高。

 渋谷シネパレスで夜9:30からのレイトショー上映。(日曜休み)
 たった50分の短編で、料金は\1000 しかもロードオブザリングのチラシを持っていけば
 \100割引もある。 見て欲しいなぁ。

 もし、貴方がこれからこの映画を見るのなら下のURLは開けてはならない(絶対に)

 見終わった人、または「見ねーよ、そんなモン」って人だけクリックして下さい。


  「シッピング・ニュース」 ★★★

  ケヴィン・スペイシー、ジュリアン・ムーアの飾らない演技に心を打たれた。

  人は誰しも心の奥底に傷を隠している。
 他人から見て「大きな不幸」「ちっぽけな不運」等の尺度は全く意味を成さない。
 それは、それぞれの人『だけ』に与えられた十字架だからである。

 幸せも、不幸せも、他の誰かのソレと比較なんて出来はしない。

 私は言う、「君のトラブルなんて大した事無いよっ」 
 そう思っている訳では無い。 君にそう思って欲しいのだ。

 誰もが不幸せであるのと全く同様に、誰もが幸せであるのだから。

 

  全ての人が、自分の幸せの為に生きている。
 しかし、やり方によっては、そのエゴや利欲の隙間に「善きもの」を見いだすことも出来る筈だ。
 それが、人を愛する事、なのかもしれない。

  人を、そして自分の人生を愛する事、それが心の傷を癒す唯一の方法ではないだろうか。

 

  全体的に非常に、たおやかで美しい映画だった。

 

  人は、再生できる。

 

  ケイト・ブランシェットの『ダイナマイト』な肢体&演技も見モノだ。


  「スカーレット・ディーバ」 ★★★

  最高に安っぽいカッコ良さ。

 セックスとドラッグでメタメタではあるが、その実、結構ストレイトな純愛を描いている。
 手法はポルノまがいだけどね。

 ごくまっとうな世間様の目からするとゴミみたいな連中だが、
 そういう生き方しか出来ない、もしくは自らそういう生き方を選んでしまう人達は、確実にいる。

 ラストは非常に限定的なハッピーエンドだと私は見る。 だって、幻覚じゃん?


  「キリング・ミー・ソフトリー」 ★★★

  トホホホ、、、判りやすいサスペンスだ、、、
 もう、1/3位でオチはもちろん、そのケリの付け方までバレバレ。
 でもまぁ、退屈する事は無かったから良いんだけど。

 最後までどうなるか判らないハラハラドキドキを見たいのなら、ゲイリー・シニーズの
 「レインディア・ゲーム」を今回はお薦めしておこう。多少強引な展開だけど楽しめると思う。

 
  本題に戻って、この「キリング・ミー〜」最大の(唯一の?)ウリは
 ヘザー・グラハムのヌード&濡れ場だ。
 それはもー、綺麗に伸びた脚、身体はスリムなのにタップリとした胸、キュッと引き締まったオシリ。
 不必要な位に脱ぎまくりである。
 「裸を見せて観客を惹き付ける」と言う意味では下記の「私は好奇心〜」よりもよっぽど
 ポルノだと言える。

 ああ、そうさモチロン鼻の下伸びっぱなしだったさ。 
 「マルホランド・ドライヴ」のエロさには敵わないけどね。

 女の子だったら、やはりジョセフ・ファインズの裸に感じるかもしれない。
 思い切りオデコが広いがセクシーだな、 ちょっと安心。             、、、、て、何が?


  「私は好奇心の強い女」 ★★★

  68年にスウェーデンで作られたこの作品、日本では71年に45ヶ所ものカットの上、上映された。
 いわゆる「ポルノ映画」だ。
 それから30余年を経て、ようやくノーカット版が日本公開となった。

 まあ、今の時代にあっては、この程度で「劣情ヲ掻キ立テル」筈もなく、
 冷静に見ると非常に「マジメ」な映画だと気付く。

 エッチな映画を撮るフリをして、当時のスウェーデンの経済的階級制度や男女差別等についての
 社会風刺をしたり、主人公、映画監督、入り乱れての「楽屋落ち」等、当時としては新鮮なアイディア
 だったのだろうと思う。

 終わらせ方、なんかも凄くスタイリッシュだし、学ぶトコロは多い。


  「マルホランド・ドライブ」 ★★★★

  、、、、、、、、、、、、 この映画が「判る」と言う人って、いるのかな?

 少なくとも私には何一つ理解出来なかった。 まぁ、そんな事は問題では無いが。

 

  私が(いや、恐らく大多数の人が)持つ、監督デヴィッド・リンチのイメージそのままの映画だった。
 余りにイメージ通りなので、ひょっとしたらセルフ・パロディ(オートパロディ)なのかな?と思う程だ。

 メチャメチャに不安で、湿っていて、暗くて、青くて、煙だらけで、エロティック。
 そして禍々しい不吉な音楽。

 

  これ以上、何が必要だと?  (カイル・マクラクラン


  「アメリカン・スウィートハート」 ★★★

  楽しいよ。 
 ベタベタの恋愛映画かとちょっと覚悟して行ったけど、意外なホド笑えるコメディタッチだった。

 キャサリン・ゼタ・ジョーンズが凄い嫌われ役なんだけど、ハマってる。
 ジュリア・ロバーツも生き生きして楽しそうだし、気楽に楽しめる映画だと思う。


  「ジーパーズ・クリーパーズ」 ★★

  もうメチャメチャ。

 「it」や「呪われた町」っぽい設定なんだけど、何も説明されずに終わる。
 と言うか、そんなモノを求めてはイケナイのか。
 単に、怖いってダケなら成功してるのかもしれないが、、、

 ずるいよ、コッポラ。 作ってるアンタ達だけが楽しいんじゃん。

 「A.i.」のパロディまでやりやがって!


  「トマ@トマ」 ★★

  ベルギー/フランス映画。 作品としてはちょっと退屈、物語が進んで行くに連れてどんどんテンションが
 下がって行き、実にありきたりの結末。

 しかし、題材は非常に今日的な問題を扱っており、考えさせられた。

 主人公トマは広所恐怖症で8年間自分の部屋に閉じこもりっぱなし。
 生活は宅配サービスを利用し、セックスもサイバースーツを着用し、コンピューターで
 ヴァーチャル・アイドルと行う。
 ネット上でトマは、修理センターの係員、出逢い系の女、娼婦etc,と逢って話(TV電話)をするが、
 彼らにはモニターでトマと向き合っている時間以外にもちゃんと実生活を持った『肉』を持った存在だ。
 それに引き替え、トマは、、、そして、あなた(私)は?

 

  マウスを捨てよ、街に出よう。


  「ゴッド&モンスター」 ★★★

  新作ではありません。1998年の映画のリバイバル上映でした。

  かつての名画「ヴェニスに死す」のヴァリエーションと言える作品。
 主人公はホラー映画監督だが、彼の原動力となったエロスが、タナトスが、、、と
 おっ始めると、私では力不足なので辞めておこう。

 人は古い傷跡をいつまでも抱いたまま生きて行くのだろう。
 時として、ソレは良い結果(成功)に結びついたりもするが、
 本人の痛みは、やはりその本人にしか判らない。

 幸せも不幸せも、 愛情も憎悪も、実は凄く近い所にある様な気がする。

 ブレンダン・フレイザーの好演が見もの。
 「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」が好きな人にオススメしたい作品。


  「WASABI」 ★★★

  広末涼子があのリュック・ベッソン(制作)の映画に出る。しかも共演はジャン・レノ
 そりゃ驚いたもんだ。 
 で、蓋を開けてみると、、、これ、リュックとジャンを呼んで作った邦画なんじゃないのか?

 リュック・ベッソンの作品で言うと、勿論「ジャンヌ・ダルク」等ではなく
 「タクシー」に近いコミカル・アクション。

 広末涼子がフランス語を頑張っている、これは偉い。 しかしこの子の余りにか細い肢体には
 ちょっと「大丈夫かよ」と余計な心配もさせられた。 
 やはりミラ・ジョヴォヴィッチを意識したんかねぇ。

 決して悪くは無いが、ま、テレビで充分だと思う。 


  「アメリ」 ★★★

  現実の世界との折り合いをつける事が苦手なイタズラ好きな天使の物語。

 モロに女の子向けの作品と認知され、実際に観客は女性が大半を占めるが、
 実際は男だって充分楽しめる。
 主人公、アメリに自己投影するのはムリとしても、自分の大切な女性(母親、恋人、友達、娘、etc,)
 を想いながら見るのもまた楽しい。
 アメリの、「合わせ鏡」の様な存在(マシュー・カノヴィッツ)もいるしね。

  当初、渋谷での単館上映だったのだが、凄い人気の為、最近は上映館も増え、各地で見れる様に
 なった。

  とても素敵な可愛らしい映画。
 私は「フランス版『千と千尋の神隠し』」と捉えているのだけど、どうだろう?


  「クルーニーズ11」 ★★★★

  錚々たる豪華キャストで、しかも題材はラスベガスのカジノ金庫を強奪と言うクライム・ムービー。

 誰もがド派手な花火が上がりまくりだと思うだろう。
 しかし、実際は意外な程にテンションが上がりきらない。 程良い緊張感は保ちつつも、
 決して行き過ぎる事は無い。
 最近の映画の過激な表現に慣れた目からすると、やや物足りないかもしれない。

 でも、こうした古き良き時代の、いわゆる「映画らしい映画」が作りたかったのではないだろうか。
 監督・スティーヴン・ソダーバーグのこの手法は、「温故知新」であり、新しい形の「洗練」と言って
 良いと思う。
 ギャアギャア大声を張り上げる事は無く、「」なのだ。

 猛烈なハイテンションも、(行き過ぎの)スピード感も無いが、決してダレる事は無い。
 これは大したモノだ。

 難点もある。 紅一点のジュリア・ロバーツの役柄が今ひとつ生きておらず、
 ただの「(美しい)景品」としてしか機能していないのだ。
 元亭主と現恋人との間で揺れ動く心情描写が少し足りないと思った。
 ギクシャクとロボットの様な歩き方も気になったしね。

 それと、全く個人的な要望ではあるが、中国人軽業師の役はジェット・リーにやって欲しかった。
 オールスター・キャストと言うにはちょっと弱いのだ。

 

 ん? あ、タイトル間違ってたな。正確には<オーシャンズ11>だった。

 でも、その位に「ジョージ・クルーニーの映画」だった。
 とにかく、G.クルーニーアンディ・ガルシアだ。 このダンディな2人の共演ってダケで
 もうメロメロさ。

 あ、ブラッド・ピット、、、(←彼もナチュラルな感じで良かったけどネ)、マット・デイモン、、、、

 そんな人達もいたなぁ。


  「エネミー・ライン」 ★★★

  ん、、、? 何だか最近、似た映画を見たような、、、、あ、『スパイ・ゲーム』だ。

 いや、似ていると言うより、ほぼ同じ映画だ。
 「スパイ〜」が、救出する側をメインに描いたモノで、
 この「エネミー〜」は救出される側に焦点を合わせている、と言うダケの違いだ。

 より、シンプルなアクション映画を楽しみたいのなら、こっちの方が良いかもね。

 素直にかなり面白い作品なのだが、別に大して重要でもないのも確か。
 ちょっとジーン・ハックマンが勿体ないかな? って気もした。

 ストーリー上、全く意味は無いのだけど、冒頭でトム・ハンクスの「アノ映画」のギャグが入っていて、
 ちょっと笑った。


  「オー・ブラザー」 ★★★

  すいません、公開終了してからの紹介となってしまいました。

  ジョージ・クルーニーの少し変わったロードムービー。
 一言で言うなら、「おっさん版、『スタンド・バイ・ミー』」ってトコだろうか。
 乾いた空気の南部を舞台に、犬が、ポマードが、そして歌が流れる。

  だから人生は面白い (宣伝キャッチコピーより)

  これこそブルースだぜ。

  G.クルーニーの歌、上手いなぁ、と思っていたら、どうも差し替えなんだそうだ。
  ま、そんな事はどうでも良いホド格好良いのだけど。


  「ジェヴォーダンの獣」 ★★★★ (同じ4点ではあるけど、ヴィドックより遙かに「面白い」と思う)

  このところ、苦手だったハズのフランス映画を見る機会が多い。
 多くのフランス映画の難解さ(眠さ)、面白さ(カッコ良さ)、そのどちらも
 「1を訊いて10を知」らしめる手法に依るのではないだろうか。
 言葉を言い切って全てを説明する事無く、ヒントを仄めかして相手に悟らせるやり方である。
 これが粋でもあり、同時に憎たらしくもある。

 この作品でも、「謎の女」が誰の手先であるのかを教えるセリフ等は、好例だと思う。

 しかし、全体的な雰囲気で言うと、余りフランス映画の匂いは強くなく、
 どちらかと言うとハリウッド的なエンターテインメントだと思う。

 

  よく判らん凶暴な生物が次々と人間を襲う。
 一瞬、「ジョーズ」「レイザーバック」(←知らんって)の様なパニック映画か、と心配したが、
 全くそんな事は無く、実に良く出来た脚本が楽しめる。

 意外な程にショボいSFXには思わず笑ってしまうが、サスペンス・ホラー・アクションと各要素が
 盛り沢山で、絶対楽しめる作品だと思う。 オススメ!!


  「ラットレース」 ★★★

  特に何も言う事は無い。 コメディは「どれだけ笑えるか」が評価である。
 序盤は全然面白くないが中盤からラストに掛けてエスカレートして行くと結構楽しめた。

 Mr,ビーンこと、ローワン・アトキンスが相変わらずの気持ち悪さで、良かった。(←ヘンな表現だが)


  「息子の部屋」 ★★★

  息子を亡くして哀しみに打ちひしがれる家族にとって、彼(息子)の恋人の逞しさは
 仄かな希望・救い、になるのかもしれない。

 ・・・・・・・・終わってしもた。

 自信を持って言おう、絶対に面白い作品ではない
 でもね、コレはコレで良いのだと思う。

 哀しみを背負い、心を身体を病み、それでも生きていく人間達を本当の等身大で描こうとしたら、
 こんな形になってしまったのではないだろうか。

 金八じゃあるまいし、誰かにバーンと説教されたり、何か大きな奇跡で劇的に立ち直る方が
 おかしいのだ。

  ゆっくりと生きていこうよ。

 そう言ってる様に思える。

 

  母親役のラウラ・ラモンテって人の美しさに目が奪われた。 もの凄い美人だ。

  でもね、やっぱり『オススメ』は出来ない。行く人はソレナリに覚悟してね。


  「フロム・ヘル」 ★★

  ジョニー・デップの近作で、本当に面白い作品って、、、 (「ショコラ」は未見)

 っつーか、アンタまた「ハッパ」かい。 確かにアヘンでヘロヘロな役はもの凄くマッチしてるけどね。

 とにかくタルい。 切り裂きジャックの正体が、かなり早い時点でバレバレなのはまぁ良しとしても、
 バレてるのを支える演出が無いから、もう眠くて仕方ない。
 せっかく、ストーリー自体は面白い発想なのにダイナシなのだ。
 どうせなら、もっと狂気と幻惑に完全支配された映画にしてしまえば良かったのに。

 こんなもん、「ゴー・トゥ・ヘル」じゃ! (←ありがちなオチでスイマセン)


  「素敵な歌と舟はゆく」 ★★★

 

  「、、、じゃあ、フランス映画だったら何をやっても許されるのかっ?」

 

  なにしろ2時間の上映の間に起こる出来事、何一つとして判らないのだ。
 というか、作り手が観客に理解させようとしてないんだから仕方ない、ここは一つ諦めて
 なすがままに流されて行こう。

 登場人物達はてんで好き勝手に動き回り、大きくストーリーを作ろうとはしない。
 しかし、ほんの少しずつすれ違い、微妙にリンクしていく。

 

  貴方が今日、街で見かけた(顔だけ知ってる)あの人には、あの人なりのドラマがあり、
 彼/彼女はその人生を精一杯生きている。
 ちょっと会釈をし、僅かに交わした言葉が、その彼や貴方のお互いのドラマに有形無形の
 影響を与えているのかもしれない。

 

  結局、最後まで何が何だか判らない映画だったが、
 とにかく生命力に溢れた人々に元気づけられた。

 本来の「癒し」って、こんなモノなんじゃないかな。

 

  しかし、お酒(ワイン)が飲めないのをこんなに悔しく思った事は無い。
 私は人生の愉しみの半分くらいを損してるな。

 

    「ん、、、イイんじゃない?」


  「冷静と情熱のあいだ」 ★★

  徹底的に女性に寄り添う様に作られた映画。    、、、、、、映画?
 いや、これは映画なんかでは無い。 フジテレビの月9ドラマだな。

 劇場では泣いている女の子もいたが、
 同性の私としては、主人公(順正)に対して微塵にもシンパシィを感じたりはしない。
 「オトコだったら、そのセリフは言っちゃイカンだろう」とか、
 「そんな最低な手紙なんか書いてんじゃねー」等と思ってしまうのだ。

 男も女も、実に煮え切らない2人で、まあそんな辺りが「冷静と情熱のあいだ」なんだろうけど。

 こういった愛憎を描くのであれば、もっと愛情の裏側に貼り付いた狂気を孕んでいるべきだと思う
 のだが、ソレが綺麗にスッポリと抜け落ちている。 ウソ臭い。

 ただ、単にだらしない2人なのだ。

 脇役の篠原涼子(かなり良い演技だと思う)やユースケ・サンタマリアの方がよっぽど好感が持てる。

 

  でも、この作品がOLを中心にヒットしたってのは何となく理解出来るのだな。
 満員電車では痴漢に遭い、会社ではセクハラ上司、不実な恋人と騙し合いの様な付き合い、etc.

 この穏やかな映画、そして「犬の様な」竹ノ内豊に、癒されたい程に彼女達は疲れ切っているのだろう。
 それが絵空事と判ってはいてもね。

 お疲れ様。 ま、頑張ってね。

 

  私としては、『裸の銃を持つ男』とかを見て、笑い転げて元気を取り戻した方が良いとは思うが。


  「玩具修理者」 ★★★

  僅か40分程の短編ホラー。
 米TV「X-ファイル」のエピソードの一つを見ている様な感覚だった。  

 「人間」と「機械(玩具)」の違いとは、 等、考えさせる内容も含むが、
 映画としての出来は、まァまァって所だった。

 田中麗奈と言う女の子が主演なのだが、この人、マンガ雑誌のグラビアで見た事があるような気がする。
 アイドルなのかな?  演技に関しては、、、と言うか、これを演技と呼んで良いのかどうか。

 

 ★一つ分は、チケット代(\1000)に含まれていたスターバックスのコーヒーの味だ。


  「ヴィドック」 ★★★★

  かつてジェニファー・ロペスの『セル』で、「最悪に美しい映像」と書いた。
 今回も全く同じ感想だ。 ストーリーも映像もこれでもかって位に退廃的で美しい。
 CGもバリバリに使ってるが、実写の超ドアップ映像と相まって、非常に独特な雰囲気を醸し出している。

 ただし、コレが広く一般的に「美しい」と認知されるかどうかは判らないのだけれど。

 フランス映画なのだけど、ハリウッドのそれとは違う「バランスの無さ」が新鮮だった。
 『アメリ』の時も感じたけど、何かミョーに「過剰」なのだな。

 熱いぜっ いやホントに。


  「バンディッツ」 ★★

  『狂気』を演ずる役者がいる。
 例えばエドワード・ノートン(『ファィト・クラブ』『スコア』等)が顕著だが、
 彼が画面に登場した瞬間になにやら不穏な空気が辺りを支配し、
 室温までスッと下がる様な感覚にとらわれる。
 現代人に付きまとう不安感や狂気をこれ程見事に「演ずる」人は少ない。
 だからE.ノートンはそういう演技を要求され、立派に応えているのだと思う。

 しかし、だ。ブルース・ウィルスは少し違う様に思える。
 この「バンディッツ」では「一本キレてしまった粗暴な男」を演じているが、これは100%演技だろうか?

 ブルースのどんな映画を見ても、何故か「ひょっとして本当にこの人は・・・」と思ってしまう事が少なくない。

 ファミリー映画である『キッド』(ディズニー制作)で彼が少年と踊るシーンがある。
 その時も私は「少年よ、キミが一緒にダンスをしているのは、人間の形をしたモンスターなんだぞっ!」
 と思ってしまった。 ブルースのどこかぎこちないダンスはどんなホラー映画よりも怖かったのである。

 ロバート・デニーロ、シュワルツェネガー、ジャック・ニコルソン、みんなそれぞれに怖いが、
 映画を離れれば結構普通なんじゃないか、と思う。
 しかし、ブルース・ウィリスやアンソニー・ホプキンスと部屋に2人っきりになるのはゴメンだ。

 

  さて、バンディッツだが、、、 大した事は無いです。
 トラボルタの『ソードフィッシュ』を思いっきりダサくした感じかな。
 まぁ、「妙な友情」と言う切り口はあるけれど。

 珍しく人間臭いケイト・ブランシェット(『エリザベス』)が見モノとは言える。


  「ヴァニラ・スカイ」 ★★★★

  取り敢えず、予告編から受けた印象をかなり裏切る映画だった。
 嫉妬に駆られたキャメロン・ディアズによる復讐劇かと思いきや、それだけに留まらず、
 もっと深い展開を見せる。 これは嬉しい誤算だった。
 題材的には『ファイト・クラブ』『メメント』、そしてフィリップ・K・ディックの各作品などに共通するモノを感じた。 

 ちょっと終わらせ方がダサいけれど、まあメジャー映画だから仕方ないのかもしれない。

 トム・クルーズペネロペ・クルスのカップルに溜め息つく事だろうね、色んな意味で。

 【追記】 忘れてた、一番近いのは『マトリクス』だった(異論はあるだろうけど) 


 

  「ムーラン・ルージュ」 ★★★★★

  ニコール・キッドマンにもユアン・マクレガーにも特別な思い入れは無く、
 全くのノーマーク作品だったが、やはり映画は見てみないと判らない。

 もう可笑しくて可笑しくて、ハラの皮がよじれんばかりに笑い転げ、
 哀しくて哀しくて、美しくて、コンタクトレンズが流れ出すんじゃないかって位に涙が出た。(ハナミズもな)

 映画の出来で言うと、後半から終結にかけて、やや失速気味だったが、
 これ程に爆笑、そして号泣させられた私としては迷わず★5つを贈りたい。

 洋楽(ロック〜ポピュラー)が好きな人は、より一層楽しめると思う。

 

  こんな作品に出会ったりするから、映画が好きなのだ。


  「シュレック」 ★★

  う〜ん残念、ちょっと期待していたのだけど、余り楽しめなかった。
 CGアニメのコメディなのだけどノリ切れず、時々「クスッ」となる程度だった。

 まあラストの、魔法が解ける所は良かったです。

 エディ・マーフィー、キャメロン・ディアズの声が聴けた事で、まあ良しとするか。


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