警告を受けた雑誌・コミック+本のコレクション

週刊新潮(平成9年7月10日号)
 神戸小六児惨殺事件の犯人(当時中学3年生)の目隠し写真を掲載し、キオスクやコンビ二などで、販売中止された号。新潮社は、この前にも”フォーカス”に目隠しなしの顔写真を掲載し、社会問題となった。私は、発売日が偶然にも人間ドッグで、病院の売店で、この号を買った。
 週刊新潮は、それ以前にもストリーキング(懐かしいお言葉)の写真を、そのまま掲載し、警告を受けている。その号も持っているのですが、見当たらず今回はパス。

ザ・写真(昭和60年8月号)
 昭和60年7月6日の読売新聞の見出しには、・・・正規ルートでわいせつ本・・・。何しろ、こうした正規の取次店を通った公刊出版物で、逮捕者が出たのは、これが最初。
 アメ横の、衆人環視の中でのヌード撮影が、お上の怒りに触れたらしい。雑誌は、”写真時代”の2匹、3匹目のドジョウを狙ったもので、特筆すべきことは何もない。
 TVニュースで観て、回収前に本屋に走った。東京三世社より発刊されていた。

ブルータス(裸の絶対温度)
 昭和60年9月15日号。浅井慎平・加納典明・立木義浩・高梨豊・アラーキー等38人の写真家のヌードが掲載されている。
 今見ると、えっ!どこが?と思えるのだが・・・。有名雑誌だけに、お目こぼしされなかったのでしょうか。アラーキーの奥様、故・荒木陽子のエッセイも掲載されている。マガジンハウス刊行。買った後、警告を知った。


アシュラ(ジョージ秋山)
 ジョージ秋山の漫画。永井豪の”ハレンチ学園”と共に、PTAから槍玉に挙げられた、彼の代表作。今読み返して見ると、深いものがあるが、残虐な設定と、描写で物議をかもした。私も、”アシュラ”や”銭ゲバ”は、リアルタイムで読んでいた1人だ。ジョージ秋山は、その後、”浮浪雲”の静かさや、”ピンクのカーテン”等の娯楽作品に流れてゆく。
 画像は、ぱる出版からノーカットで再販されたもので、もっとも入手し易いかもしれない。上下、2巻組です。

太陽(平成3年7月号)
 警告となると、矢張り猥褻関係が圧倒的に多くなってしまうのは、仕方のないことなのか。だが、カストリ雑誌ならいざ知らず、天下の平凡社、それも、あの嵐山光三郎がいた(逆効果か?)、”太陽”なのです。
 100NUDESという特集号が、警告を受けた。今の感覚だと、どのページのどのあたりが?という程度なのだが・・・、まったくもって分からない。芸術の名を借りても、ダメなものはダメ!という、みせしめというか、魔女狩りというのか。
 警告を受けそうなので買っておいたら、案の定。 

芸術新潮(平成3年5月号・平成4年8月号)
2年連続とは、いやはや。芸術とくれば猥褻で、猥褻といえばアラーキー。というわけで、平成3年5月号の特集は、アラーキーの”私写真とは何か”で、例の写真を掲載し警告。次年の8月号では、大特集”芸術的なあまりに芸術的なヘア”と、芸術を2回も連呼してもダメだった。まあ、確信犯的なところも、なきにしにあらず。おそらく、絵画は良くても、写真がダメだったのだろう。他愛もないものだが、この時代は、そういう時代だった。アラーキーを特集した雑誌って、後に値上がりするので、要チェックです。

手塚治虫のコミック
 手塚コミックの後ろのほうに、・・・人種差別うんぬん、しかし、作品の根底に流れる「人間愛」「生命の尊さ」を尊重し、そのまま掲載うんぬん・・・。なる、読者のみなさまにと銘打った文章を、マニアなら読んだことがあるはずです。手塚治虫のコミックは、けっこうアブナイんです。
 彼のマンガは、守備範囲が広く、影響力も大きいので、注目されても当然なのかも知れません。画像左は”やけっぱちのマリア”(秋田書店)、右が”アポロの歌”第3巻(講談社・手塚治虫全集)。どうして警告なのか、是非とも手に取ってご覧いただきたい。文庫本等もいっぱい出ているので、入手は容易です。なお、”やけっぱちのマリア”は全2巻。”アポロの歌”は全3巻です。”ブラックジャック”にも、収められない短編があるそうです。

POWERS
ミリオン出版から発刊されていた、GON!の兄弟誌。当時、雑誌でもネット上でも、アイドルコラージュ(以下アイコラ)が流行っていて、中には相当悪質なものもあったらしい(興味がなかったので知らない)。POWERS12号(平成12年9月2日発売)にも、”モーニング娘。をまっぱだかにさせてもらいます。”と、アイコラを載せた。その後、モー娘や深田恭子・SPEED等に告訴され、ミリオン出版社長と編集長は逮捕された。罪名は名誉毀損。その時の新聞(平成13年2月1日付け日刊スポーツ)も画像に載せました。
その後、パタリとアイコラを見かけなくなった。POWERSも、17号まで出して、別冊GON!になったのだと思う。ちなみに、POWERSは17万部発行されていたという。

ザ・テンメイ
平成5年4月1日創刊。最高で60万部売れたという。アラーキーを意識していたことは、画像右の、キャッチコピーでも分かる。何度も警告を受け、あくまで権力に立ち向かう姿勢を見せたが・・・。”キクゼ!2”で捕らわれの身となり、確か最後は、トホホな罰金支払いと、廃刊で終わったはず。振り上げた手で、アタマを掻くようで、ちょっと恥ずかしかった。ブックオフ等では、100円で見かける。その手の古本屋では、それなりの値を付けているので、見たらゲットでしょう。

えろちか(29号)  昭和44年から48年の4年間で、44冊が発行された。そのうち2冊が警告どころか、押収の憂き目に遭う。画像の29号と、31号だ。これには伏線があり、前号で「猥褻で何が悪い」調の文章を掲載し、これを当局が挑戦と取り、弾圧にでたのだ。特集”稚俗のエロス”の中で、駅のトイレの落書きを原文で載せ、刑法175条によりお裁きを受けることになる。誰もが1度は目にしている、あの落書きです。31号もありますので、そのうちUPします。この2冊、押収されたというので、流通部数もきっと少ないに違いない。ということは、高値で取引されてるなんて、下世話なことを考えてしまう私です。”えろちか”は特集を考えているので、乞うご期待。


えろちか(31号)   前記29号に続いて、刑法175条により摘発、押収された”えろちか”31号です。表向きの理由は、連載されていた”ペピの生きかた”という、オーストリアのポルノ。作者はよく分かっていないが、”仔鹿のバンビ”で知られる児童文学者ザルテン作というのが、有力視されている。さて、表向きはそうだが、真実は、取り締まり当局を批判した記事を掲載した出版社へのしっぺ返しだったようだ。連載5回目で摘発というのは、怪しい。結局は2号後に、訳者の足利光彦氏は、検察への皮肉たっぷりの「中止の弁」を掲載し、断筆した。この号には、最近、再ブームの三流エロ劇画の大家”笠間しろう”の絵や、歌人”佐佐木幸綱(俵万智の先生でしたよね)や、俳人の金子兜太のエッセイも載ってます。
 話は全く外れますが、誌中広告に上野御徒町の”中田商店”(ミリタリー用品で有名)がある。その取り扱い商品が、スポーツ用品・ウエスタン用品・ミリタリー用品・ヒッピー用品・ポルノグラフィーとあるんですよ。さらに第一回欧州ポルノ見学視察団まで募集している。それにしても、ヒッピー用品て何なの?(2001.9.15)

water fruit   篠山紀信が、平成3年に出した樋口可南子のヘアヌード写真集。150万部という大ベストセラーだが、警告を受けた。理由は、当局がダメ!と言ってるのに、ダメなものが写っているから。全てモノクロだが、今見ても綺麗です。糸井重里の愛人だったとしても、綺麗なものは綺麗。山本○○○の写真集には、こっちの方がコマッチャッタけど、樋口可南子の場合は、名前どおり”可”でしょう。
 この写真集でヘアヌードが公になった、と言っても過言ではない。前出の加納典明のように、無駄には吠えなかったが、この後はアレヨアレヨで、浸透してしまった感がある。そういえば、シンシア(南沙織)と結婚した時も、何だかいつの間にか、な気がしないでもない。(2001.9.22)


エマニエル夫人   画像書籍の奥付を見ると、昭和44年10月11日初版発行となっている。摘発押収が同年だから、年明けず発禁になってしまったことになる。シルビア・クリステル主演の映画が大ヒットし、その印象が強いかもしれない。著者は、エマニエル・アルサンとなっているが、訳者(川北祐三)あとがきにもあるように、詩人のピエール・ド・マンデイアルグという人。大胆な性描写ばかりが話題になったが、訳者は、作者のエロティシズム論・恋愛論が展開された哲学書だと言う。哲学書とは大きく出たものだ。何か、発禁を牽制した感じがしないでもない。映画は観ているが、原作はという人は読んでみてはいかがか。押収されたとはいえ、その前に相当売れ、流通しているので、古本屋でも時折見かけます。なお、出版は二見書房です。(2001.10.20)

ザ・テンメイ(平成6年8月号)   テンメイ、2度目の登場です。この号は正真正銘「警告!」を受けた号です。例のコピーは、「ナメたらアハン。」です。ブックオフとかで、テンメイは今でも見かけます。この号があったら買って下さい。ブックオフの基準だと、間違いなく100円で売っているはずです。相変わらず、こんなモデルどこで捜してきたの?というのが、あられもない格好で写ってます。アラーキーの天才を認め、宣戦布告しているが、アラーキーの彼に対するコメントは見たことない。篠山紀信には思うところがあったようだが、加納典明は歯牙にもかけなかったんでしょうか。(2001.12.15)


検証!電影少女(5巻)   掲示板に書き込みのあった「電影少女」5巻を、つぶさに検証してみました。投稿者によると、5巻の初版と2版以降が違っているのでは?ということでした。そこで、初版と14版を比べてみました。まず、CHAPTER37の”VIDEO・GIRL・MAI”で、1ページまるごと削除されています。「やわらかくて、あたたかい・・・・」というシーンです。CHAPTER38”愛”では、初版では全裸だった「まい」が、14版では下着(パンツ)着けてます。このパターンは他にもあって、CHAPTER39・41にも出現します。また、41では官能劇画っぽい1コマが差し替えられています。CHAPTER45の”わすれられる?”においては、温泉のシーンがあるのですが、14版では初版よりも水位が高くなっている。つまり、太腿までの深さの温泉が、腰の高さになる。そうすることによって、太腿から腰の部分が温泉に没し、事なきを得るというわけです。以上事実のみを記しました。なお、「電影少女」(著・桂正和/ジャンプコミックス)は、古本屋でもだぶついていて、同じ巻が何冊もあるので、初版と他を比較してみてください。疑り深い私は、6巻も比較してみましたが、こちらは変わっていませんでした。(2002.1.7)

あまとりあ(昭和20年12月号)   当サイトの至る所に登場する高橋鐡が世に送り出した雑誌。この号は雑誌の記事ではなく、付録である伊藤晴雨が描いた八葉の連続絵「女賊捕物帖」の責め絵(右画像)が摘発押収の原因となった。付録ということもあり、雑誌が残っていても、この絵が付いていないものが多いらしいが、これは美品のまま残っている。例によって、何でこれが・・の拍子抜けです。身重の妻を雪の中に逆さ吊りにしたという晴雨の作品としては、これ以上おとなしい作品はないんじゃないかというものなんですが・・・。本人も”比画帖は人物の姿態の活動を示さん為の藝術である。決してエロ趣味を発揮したものではない。”と、ことわり書きまで付けている。(2002.1.26)

東京心中/著・ダウンタウン研究会   これまで扱った警告というのは、お上が出版社に対しての圧力だったが、この本は、あの吉本興業が出版元の”三一書房”に対して「出版差止め仮処分申請」をしたものです。  初めは「パブリシティー権侵害」を前面に、”ダウンタウン”のネームバリューを借りた便乗商法とし、旗色が悪くなると今度は、帯・カバー・表紙・奥付にダウンタウンの名称や松本人志・浜田雅功の名前を不正に使用することは「不正競争防止法」に抵触すると論法を変えたが、結審を待たず吉本興業は訴えを取り下げた。その間この本は売れ続け、問題の帯(和解のため三一書房は、外すことを検討したらしいが)もカバーも画像の通りそのまま。ちなみに、ダウンタウンの顔が見られるのは帯の絵のみで、中身には写真等一切ない。勿論、著作権で難癖付けられるの避けるためでしょう。
※ 鹿砦社(ろくさいしゃ)の”芸能人とプライバシー”を参考にさせていただきました。(2002.2.9)

ジャニーズおっかけマップ   これも前の本同様に「出版差止め仮処分申請」関係の芸能界本です。この本の評判が良かったものだから、それを元に更に詳細なマル秘データを加えた「ジャニーズ・ゴールド・マップ」の出版を準備し、広告を出した。ジャニーズ側は、代理人の弁護士が一般読者を装い、出版元の”鹿砦社”に電話を入れ、本の内容を探り出した。その結果、まだゲラ刷りも上がっていない「ジャニーズ・ゴールド・マップ」は「出版差止め仮処分申請」を受け、発売を中止した・・・ものらしい。「ジャニーズおっかけマップ」を第三者的見方で見ると、タレントの実家の略図まで書いてあり、「うーん」となってしまう。ストーカー的熱狂ファンには役立ったでしょうけど。それにしてもジャニーズ事務所って、昔からよくよく標的にされる所ですね。
※ これも、”芸能人とプライバシー”を参考にさせていただきました。(2002.2.9)

日時計   平成3年10月に、竹書房より発行。発売4日にして警視庁に呼び出されたという、遠藤正撮影の迫真写真集。モデルは29人。この方面に疎い、私が知っているのは、”イブ”と”宝生桜子”位のもので、露出度もメクジラ立てる程のもんじゃない。結局は大山鳴動して、鼠一匹も出ず、長時間の取調べの末、不問に付された。桜田門のフェイント攻撃。(2002.3.9)

ANGEL/遊人   1990年から約2年間、コミックの性表現を規制する動きが全国に広がり、出版社は次々と自粛を打ち出し、有害指定コミックの絶版・回収があいついだ。画像の「ANGEL」(ヤングサンデーコミックス)もそのひとつ。無念にもB巻までしか出すことが出来なかった。後にシュベール出版(発禁本を現代本で読む・・・「ANGEL」を参照)から”成人コミック”指定で、最終巻まで出た。ガキが読むには、チョットおいし過ぎます。(2002.3.16)

ちびくろ・さんぼ   初めての児童図書です。2002年2月4日付けの朝日新聞(朝刊)に、井伏鱒二翻訳の「ドリトル先生」に差別表現で議論、という記事が載った。「ニガ−川」「つんぼ」等の差別表現があるという。版元の岩波書店は回収せず、”読者へのお断り”で対応するとコメントした。数日後、物好きな私は書店で確認すると、確かに、お断りのチラシが入っていた。でも、この”ちびくろ・さんぼ”は絶版・回収で、今書店で見かけることはない。私の記憶では、画像の岩波の他に、福音館等数社から出ていたと思うのですが・・・。トラが木の周りをぐるぐる回り、ばた(バターではなく、”ばた”という表現が子供には不思議なようです)になってしまうという、みんな知ってるあの物語です。子供には、差別なんて概念全然ないんですけどね。(2002.3.28)
追記・・・掲示板情報によると、「ちびくろ・さんぼ」が一部(とらとバターの話)復刊されるそうです。コピーしましたのでどうぞ。〜幻のベストセラー岩波版絵本ついに復刊!あるところにかわいい、くろいおとこの子がいました。なまえをちびくろ・さんぼといいました。本書は、わが国では1953年に発売され、1988年に絶版になるまで、日本中のこどもたちに親しまれていた絵本です。その後も復刊を望む声は多くありました。出版社において検討を重ねた結果、その内容や文章表現に何らかの差別は無いと判断し、復刊することにしました。〜なお、出版社は「瑞雲舎」で、4月上旬発売。これは新聞でも確認済です。(2005.3.5)

長枕褥合戦  上野をブラブラしている時、古本屋(上野文庫ではない)でパラパラと本を見ていると、、SM雑誌群の中に箱入りの本が混じっていた。題名は「長枕褥合戦」。地下本として、つとに有名だが読んだことはない。箱から出すと、うぐいす色の和綴本。そういえば、”太陽”別冊の発禁本シリーズ2巻「地下本の世界」にあったような・・・。値段も手頃なので、”一家に一冊長枕”のノリで買い、”太陽”で調べると、やっぱり。原比露志解説・昭和27年3月・ロゴス社・和綴・限定500部というものだった。間違って廃品回収に出した者8人、家が全焼して焼失させた者3人などと考えると、現存は350部位かな、などと思ったりして・・・。作者はあの平賀源内先生。しかし、読みづらい。読めないこともないが、かなりの労力。思い出したのが、XX文学館からリンクしている”裏長屋”というサイト。ここに全文が現代語訳で掲載されているはず。また、小野常徳の「地下解禁本」(KKベストセラーズ)にも分かり易く載ってます。サブタイトルは”鎌倉幕府に男根自慢の男たちが集い抱腹絶倒の大合戦”と、これだけで内容が分かる。別に探しているわけでもないのに、図らずも入手してしまった一冊です。(2002.4.20)

DR.スランプ(9巻)   9巻中の「クレイジー・ハネムーン」がその個所です。カヌーで空を泳ぐ原住民(これも差別用語かな?)のクチビル(右画像参照)がタラコ、そして腰ミノなのが遺憾というわけです。つまり、そういうステレオタイプが黒人を差別しているということです。私の持ってる初版ではタラコに腰ミノですが、何版からかは未確認ですが、その後クチビルが薄くなってる。腰ミノは?忘れました。自分で確認を。ほとんど気付く人はいないと思うのですが、事実です。手塚治虫の本みたいに、断り書きを付ければ・・・と思うのですが。変えて欲しくなかった。それとも、やましい所があったのか、鳥山明!売れればいいのか!鳥山明!!(2002.5.6)


闇の光   平成5年、朝日出版社から出された”大竹しのぶ”の写真集です。撮影は、巨匠!篠山紀信です。全ページがモノクロです。写真は「光の芸術」と言われますが、モデルの良し悪し、好き嫌いは別にして、そのことを分からせてくれる一冊です。画像の表紙からも、それは伝わると思います。ヘアーが写っているのは、2カットしかないんですが、「自粛要請」なんだそうです。この写真集、芸術性は高いと思います。(2002.5.11)

絵本 俳風 末摘花   江戸川柳でも、下ネタ系の句(いわゆる、バレ句)を集めた川柳集です。私は昔、これを”ミツミバナ”と読んでいました。”未だ摘み取られぬ花”という意味だと信じきっていました。現に”末摘花”ならぬ”未摘花”というニセ本、バッタモノの本が出たということです。とにかく多くの種類が出ていますが、ほとんど発禁処分になっているのには驚きます。これもその一冊です。正式には”スエツムハナ”と読みます。「蛤は初赤貝は夜中ヵなり」の怪しげな句で始まります。「下女」とか「長局」・「麦畑」等の単語が頻繁に出てきます。「まだ伸びもせぬにもう来る麦畑」なんて句は笑えます。スエツムハナというのは紅花の別名なんだそうです。川柳は、高番・中番・末番と段階があって、末番(下ネタ系)を集めたので”末摘花”としたのが語源のようです。昭和35年、星文館より発行です。(2002.5.25)

HOW TO SEX   性のハウツー本というのは、昔から星の数程あります。特に体位の案内に限れば、有名なのが、高橋鐡の「あるすあまとりあ」、謝国権の「性生活の知恵」(右画像・池田書店・昭和35年発行)などです。「あるすあまとりあ」は、態位(体位とは表記していない)を文章で表わしているので、分りにくい。「性生活の知恵」は、態位(高橋鐵に敬意を表し、この字を使っている)を人形で、そしてHOW TO SEX では写真を使い、もっとも分かりやすい。まあ、実用的かといえば怪しい。今はなき女性週刊誌”微笑”の方が、その点ではもっとも役立つのではないか。画像のものは初版(昭和46年5月15日)から一年5ヶ月後のものだが、243版というからスゴイ。みんなお勉強したんですね。あまり売れるので、もうそんなに儲けちゃいけません、ということで警告を受けてしまったんでしょうか。著者は、言わずと知れた”奈良林祥”先生です。KKベストセラーズからの発行でした。(2002.6.22)    

島田陽子写真集    大物女優、あるいは、反省なき借金王、島田陽子のヘアヌード写真です。「キール・ロワイアル」と読みます。どうしてこんな日本的で、お上品な女優さんが・・・と思うのは認識不足でして、けっこう恋多き女でもあります。あの、故・沖田浩之も年下の愛人と呼ばれてましたね。「美しい!」とは決して言えませんが、ギリギリ崖っぷち、でしょうか。別に「自粛要請」する程のもんじゃないと思いますよ。1992年だから、しょうがないんでしょうか。いずれにせよ、島田が田嶋だったら、商売になんないでしょうが・・・。(2002.7.20)
追記・・・沖田浩之エピソードは山本陽子の間違いです。掲示板で複数の指摘がありました。面目ない次第です。



事故のてんまつ/臼井吉見 「展望」昭和52年5月号
 私が未だ、真面目な文学青年の頃、筑摩発行の「展望」などという文芸雑誌も読んでいました。この号に掲載された”事故のてんまつ”には驚愕させられた。小説であるということを年頭においても、「えっ!」という感じでした。川端康成のガス自殺の原因について、言及しているわけなんですが、1人の少女が関係していると書いている。川端康成と少女というのは、作品を通じても語られるところですが、真相はどうだったんでしょうか?伊豆の踊り子も少女との淡い恋・・・。さて、その後”事故のてんまつ”は単行本化されたんですが、遺族の訴えにより、絶版になったということです。「展望」のこの号は直接には警告を受けてはいないと思うのですが、初出誌ということでUPします。(2002.7.27)
追記・・・ブックオフで、絶版(にさせられた)の単行本”事故のてんまつ”(筑摩書房・1977年6月25日第4刷)を、100円で見付けたので(けっこう見ます)UPしときましょう。(2002.9.28)

完全自殺マニュアル/鶴見済   多くの都道府県で、”有害図書”指定を受けました。しかし、この本が出たので自殺者が増加したという統計でもあるんでしょうか。自殺者が持っていたとか、自殺現場にこの本があった、という報道は聞きますが、そりゃ元々自殺願望があるのだから、この本に興味を持つのは当たり前のことでしょう。この本を読んだので自殺したパターンは・・・あるの?自殺って、そんなもんなんなんでしょうか。ベストセラーになりましたが、”有害指定”を受けると、書店に並ばないので、実質的に発禁処分と同じなのだそうです。古本屋には今でもいっぱい並んでますが・・・。ただ、鶴見済の「死ぬのは、この本のようにいつでもできるので・・・」という弁解がましい説明も、説得力がなかった。売らんかなの気持ちが最優先だったことは、誰でも知ってますから。この後、「完全・・・・マニュアル」というタイトルが流行りました。画像右は、鶴見済の、その後の著作(左から「無気力製造工場、人格改造マニュアル、ぼくたちの完全自殺マニュアル、檻のなかのダンス)です。(2002.8.17)追記・・・最近、新刊書店で見たら、18歳未満禁止、さらにビニール掛けになっていた。

悪魔の飽食/森村誠一    以前、掲示板でS・Hさんより質問のあった、森村誠一関係、警告がらみの本です。掲示板にも書きましたが、掲載写真にあまりにも間違いが多く、現在は絶版にされてます。しかし、そういう事に関係なく、731部隊を世に知らしめた功積は大だ。今回(2002年8月27日)、東京地裁で「細菌が撒かれた事実はあった」という判決が出た。主にペスト菌に感染したノミや、コレラ菌を井戸に・・・というものだったらしい。”丸太”と呼ばれた、中国人捕虜の人体実験の事実も、驚きだった。人間が、どの位血液を抜かれると死ぬかなんて実験、普通の状態じゃ出来ない。石井四郎をはじめとする、細菌部隊の実態が、実に巧みな筆運びで描かれている。写真を差し替えるか、写真を抜いてでも、復刻していいんじゃないでしょうか。その価値は充分あると思う。発行は、昭和57年、光文社のカッパブックスからです。写真の誤りが判明し、絶版になったのはここ何年か前で、それ以前に版を重ねていたので、出版社も作者も、それ程の経済的な痛手はなかったはずです。(2002.8.31)
追記・・・文庫改訂版(角川文庫)の画像をUPしておきます。写真の誤用の件にも触れています。初出が”赤旗”だったため、共産党の謀略説まででっち上げ、つぶそうとした経緯が興味深い。




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