11. 16世紀の帆船(3)

16世紀の帆船の続きです。ワイドな走行不能範囲はタッキングにも影響します。

16世紀の帆船 現代の練習帆船 影船八番艦 アメリカズカップ艇

◆ タッキングも半ばギャンブル

走行不能範囲は片側で75°、両側で150°になります。つまり惰力だけの区間(赤線)が150°もあります。さらに最大VMGの角度は80°なので、両側で都合160°の旋回になります。ほとんどペアピンカーブです。ただでさえ難しいタッキングなのに、肝心の速度が遅いため、タッキング前に勢いをつけることも出来ません。上の絵みたく途中で止まってしまい、風下へ押し戻されるのが関の山です。手堅い操船として、逆舵で360°-160°=200°旋回する方法もありますが、風下側へ押し戻される形になってしまいます。

◆ ジグザグしかないわ、上りVMGが超貧弱だわ、タッキングはギャンブルだわ…

踏んだり蹴ったりとはこのことでしょうか?前項のとおり、風上側の方角へ行くには、ほとんどジグザグ走行です。ジグザグ走行の大前提は好きな時、好きな場所で自在にタッキングが出来ることです。この船では大前提のタッキングですらギャンブルに近い状態です。この船で風上へ向かって走るのがいかに難しいか分かるでしょうか?事実上、真横から風下にしか走れません。風向きが少し悪くなっただけで航行不能になってしまいます。

◆ コロンブスは偉い

偉いというか…こんな船でよくもまあ生還できたものだと…不思議に思います。風向きが良かったのか、風の読みが良かったのか?言っては悪いのですが、ロナルディア艦の性能も推して知るべしです。

◆ 海皇紀では普通の船

海皇紀の世界を見ると、海の一族の船は特例で、ロナルディア艦でも高性能の部類に入ると思われます。よって、この船が海皇紀標準と見てよいでしょう。


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