3. 横流れ

前項の図を見て、一部の人は疑問を抱いていると思います。

◆ 電車と違って少しは赤方向にも動くだろ?→このセリフを吐いたあなた…正解です。

そういう訳で、話題が横にそれますが船の横流れについて説明します。やや上級向けの内容かもしれませんが、海皇紀を読むなら、知っていた方が良いと思います。

◆ 風下へ引きずり落とされる

本来なら一点鎖線上を走るはずだったのが、すこし風下側へずれてしまっています。このズレをリー・ウェイと呼びます。リーとは離れるという意味だそうです。船や飛行機は相手が水や空気なので、電車や車みたいに硬い地面の上でふんばることが出来ません。したがって、横流れをゼロにすることは不可能であり、避けられない宿命です。無論、リー・ウェイが小さい船ほど高性能です。

◆ 斜め前方へ走る

別の解釈をすると、上図の船はやや右斜め前に向かって進む形になります。もし、一点鎖線の進路を維持したいのなら、横流れの量を見越した上で、舳先を左に向けて(偏差して)走ることになります。たとえば進路を120°にするなら、舳先を117°に向けます。車で言えば程度の軽いドリフト走行になります。飛行機も着陸寸前でこの手のテクを駆使します。

◆ 舵手の仕事(想像上の話)

海皇紀では、しばしば艦長の命令に従って舵手が舵をきる場面が見られます。しかし、言われたとおりに舵をきるだけの簡単な仕事ではない。何も言われないときは「真っ直ぐ走れ」という意味だから、自分で舵を微調整して進路を維持していると思われます。この時、舵をきる量を必要最小限にとどめて、無駄な抵抗を減らし、速度が落ちないようにしていると思われます。少なくとも私が舵手なら、そうします。


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