02.12.27〜31
式根島にて

鹿嶋の釣りを仕事の忙しさと寒さでOFFにしてから約1ヵ月半、
待ちに待っての式根島への出発となった。
カミさんと松戸駅で待ち合わせをし、仕事終了後、
一旦帰宅し私一人で戸締りをして慌てて家を飛び出したのが午後6時半、
カミさんと合流し竹芝へ着いたのが出航の1時間前だった。
しかしこの旅が笑っちゃうほどの不運に見舞われるとは・・・・この時は知る由も無かった。

竹芝を10時に予定通り出航し、船内で直ぐにカミさんとウイスキーで乾杯、
3杯も飲むと仕事の疲れと、ホッとした気持ちで酔いが廻りあっという間に寝てまった。
そして起きたのが既に新島に到着する頃で、式根島まであと30分の所だった。
「良く寝ていたねー」っとカミさんにも言われるほどの熟睡。
起きて一服し、歯を磨いている時に気がついた。
鼻が詰まっていて息が苦しい、そして鼻水も垂れている。
なんてこった、ここに来て風邪?」そういえば、体もだるい。
しかしもう直ぐ式根島に到着する事を考えると、いつしかその事も忘れていってしまった。

予定通りに式根に到着し中村屋さんで朝食を取りながら
中村屋の奥さんと「今回はタコを狙ってみるね」などと話していると
漁港の中で1度釣ったのを見たことあると奥さんが教えてくれた。

荷物を整理しのんびりした後いよいよ午後2時より釣りに出かけた。
やはりやや体調が思わしくなく、今日は投げのブッコミと、タコ釣りに専念しようと決め、
何時もの場所で投げ釣りを開始した。
しばらくしてもあたりは無く、カミさんに竿を見てもらいタコ釣りの準備に取り掛かった。
しかしこの島で鹿嶋のようにテンヤを使っての釣りをしている人は無く、
テンヤを取り出しサンマを付けている時は
流石に釣れるのだろうかという不安と共に少し恥ずかしさを感じた。
他の釣り人に気付かれないようにテンヤを握り締め漁港内へ廻り、テンヤを海底に沈めた。
海水は透き通っていて海底が良く見える。
テンヤが海底でどんな動きをしているのかもこのとき始めて知るが、
それと同時にこんなに澄んでいてはタコも釣れるはずがないと諦めムードにもなってしまった。

ところが20分程して海底を小突いていると、グッとテンヤを押さえつけられた。
????何だ??タコ??根掛かり???もう頭の中は真っ白。
とりあえずゆっくりと10数え思いっきり合わせた。
するとドッカリと重い、ヤッパタコ????と巻きながら海中を覗くと
テンヤにたこが絡み上がって来ているではないか、
「ヤッター!!!」と慎重に海面まで上げてきた時タコがフッとテンヤから離れるのが見えた、
なんとバレてしまったのだ、タコは何事も無かったようにゆっくりもとの海底に戻っていった。
「ヘッ??何故」慌ててサンマの具合を見ようとテンヤを上げるて見ると
そこには自分を疑いたくなるような光景が映ってきた。
何とテンヤの針に付けておいた危険防止のチューブが付いたままになっている。
慌てていたので付けたまま沈めてしまっていたのだった。
「なんちゅうお馬鹿さんなんだ」と自分にあきれ返りつつもチューブを取り、
祈る気持ちでタコが降りていった場所に下ろした。
そして小突き始めると奇跡的にまた直ぐ乗ってくれた。
「頼むぞー」っと再び10を数え思いっきりあわせるとしっかり乗った
今回も海中から浮かんでくるのがよく見えた。
先ほどはよく分からなかったが、わりと形も良い。
海面に近づくと抵抗にあうが、何とか上げる事が出来た。

釣ったタコを手に取り、来た時とは対照的に胸を張って小走りにカミさんのところへ戻った。
カミさんに見せると「やったねー、本当に釣れたんだ。」と大喜び。
近くの釣り人もビックリして見に来てくれた。
「タコ釣れるんですねー」っと驚きを隠しきれない様子だった。
モー満足満足!そして頭に浮かんだのはOGACHANとまこちゃんの顔で
心の中で「やっぱり釣れましたー」と報告していた。

やったよー、ここにもタコはいた!
1,5キロの良いタコでした。勿論手作りテンヤです。

しかしその後はテンヤに乗ることは無く、一時投げ釣りに集中する事にした。

そろそろ日が暮れるという頃投げ竿にあたりが来た。
あわせて巻くと確かに重いが魚と思える抵抗はあまり無く水の抵抗だけと言う感じがした。
そして上がってきたのは丸まり絡み付いているウツボだった。
「やっぱり、釣れちゃったよー」とカミさんと顔を見合わせてしまった。
カミさんが持ち上げるとウツボの口からアジの尻尾が出ていて
喉のあたりがアジの大きさに膨らんでいた。
カミさんに持ってもらいパチリです。

今回のブッコミの餌は鹿嶋で釣った20センチほどのアジを丸ごと冷凍しておいた物で
クーラーボックスに40尾ほど入れ持ってきたものを1尾掛けで投げ込んでいた。
そのアジを頭から丸呑みしたようで針を外す事ができず仕方なくハリスを切る事にした。
今日は6時半より中村屋さんの皆さんと食事をする事になっていた為ブッコミ釣りはそこまでとして、
後の時間は再びタコ釣りに賭ける事にした。

既に日は落ち漁港の明かりを受けながら20分程小突いていると
再びどっしりと押さえつけられテンヤが動かなくなった
そして1尾釣り上げている余裕からか落ち着いてゆっくりと10を数え一気にあわせた。
ところがグワッと海底から離れたもののやたら重い、腰を落として踏ん張らなきゃならない状態だった。
「デカイぞ」っとカミさんを呼ぶ。カミさんも走り寄ってきて上がってくるのを待っている。
そしてもう直ぐ海面と言うところであろう事か!フッと軽くなってしまった。
またもやバラしてしまったのだった。これには残念!体から湯気のように力が抜けていくのが分かった。
テンヤを見るとタコ糸が切られサンマの内臓が出ている。完全にタコだったと確信した。
タコ糸を補強しそのまま直ぐにテンヤを沈めるが、今回は再び乗ることは無かった。
そしてタイムアップ。1日目の釣りが終了した。

釣れたタコを中村屋さんに持ち帰り、
明日私が調理する事を約束し内臓を取り除き、冷凍庫にしまった。

夕食後どうも具合が悪い為、熱を測ると38度を越えていた。
カミさんに「早く寝なさい」と怒られ部屋に戻り着替えていて服を取ろうとしゃがんだ時、
部屋の隅に置いてあった低い机の角に尾底骨を強打した。
あまりの痛さに呼吸も出来ないほどで、「ウー」っと唸るのみ。失神する寸前まで行ったように思う。
それを見ていたカミさんも始めは笑いをこらえきれなくなり大笑いしていたが、
普通の痛がり方とあまりにも違った為、心配になり島にはありもしない救急車を呼ぼうか!
と私に尋ねる始末だった。5分ほど動けない状態が続いたがやっと立ち上がることが出来、
痛さをこらえながらも、自分でもその滑稽さを笑う事が出来た。
「弱り目に祟り目」「泣きっ面に蜂」とは正にこの事。
あまりにも情けなくお尻の痛さをこらえつつ、おとなしく9時前に床に着いた。

翌朝は8時に目が覚めたがお尻の上はポコンと腫れていて触れない状態だった。
熱はよく寝たせいかすっかり下がっている。ソロリソロリとズボンをはき起きると。
カミさんにも「熱は下がったの?釣りするの?」「お尻痛いんじゃないの」
「無理しちゃダメだからね」と一括されてしまった。
「熱は下がったよ」「お尻は少し痛いです・・・」「釣りはできそうです!」
「ホントかな??」の鋭い眼光に、
仕方なく今日もタコとブッコミ釣りで行こうとしぶしぶ決定した。

朝食を取り、10時半より釣り場へ漁港に着くと帰りの船を待つ観光客の人達がちらほらといる。
昨日バラしたタコがどうしても気になり早速テンヤを用意しバラした場所に投入。
小突いていると観光客の人達が「何を釣っているんですか?」と尋ねてくる。
「タコです」と言うと「ホントー??」という感じでなんかあまり信じて貰えないようだった。
釣り始めて10分ほどたち、バラした場所から15メートルほど離れた場所でテンヤが押さえ込まれた。
10数える間にまだタコをあげる瞬間を見たことが無いカミさんを呼び寄せた。
そしてカミさんが駆け寄った所で一気にあわせたそして次の瞬間昨日逃したタコと確信した。
「オモーイ」また腰を落として踏ん張っての巻取りとなった
海底までは10メートルほどあるがカミさんが海底から上がってくるタコを確認し「タコだー」っと叫んだ。
そして私も確認できる所まで上げてきてビックリした「デカイ!」
これを引き抜くのはタコの重みで針の掛かり方によってはちぎれてバラしてしまうと判断し
慌ててカミさんにタモの用意をしてもらい暴れているタコをすくってもらった。
2人で「やったー」と絶叫。釣っている間にギャラリーも増え釣り上げたタコを見て
信じられないと皆がビックリしている。これには流石に胸を張ってしまった。
しかし1番ビックリしたのが私自身だとはカミさんだけが知っている。
重さを量ると3キロジャストで念願の3キロ達成に大感激となりました。
やりましたー、念願の3キロダコが釣れましたー。感激!
中村屋さんの前です。重いー。
鹿嶋でもきっと釣れるはず!頑張るぞー

その後もタコ釣りを続けるがあたりは無く、場所を「足付」に移しトライするが、やはりだめでした。

そして中村屋さんで約束通り、昨日釣ったタコを茹で、試食をした後、
今日釣ったタコをヌメリがついたまま1本づつ小分けし冷凍庫に入れた後、
夕方から再びいつもの釣り場へ急いだ。
タコ釣りをするがあたりは無く、6時を廻ったところで、ブッコミ釣りの用意をし1本目の竿を投入した、
念のため竿にはロープを付け、錘の付いた竿立てに縛っておいた。
そして2本目を用意しようと一瞬目を離した途端ガシャンと言う音がした。
フッと置いておいた竿の方を見ると何も無い「ヘッ?」っと駆け寄るが跡形も無く消えている。
海面を照らすが何も無い。
カミさんもたまたま見ておらず、何が起こったのか分からない様子だった。「持っていかれた!」
それも鈴が鳴る余裕も無く一気に竿と結んでおいた竿立てを海に引きずり込んだようだった。
しばし唖然、呆然。釣り人として最も恥ずべき事をしてしまったと自分に対して怒りが込み上げてきた。
この日のために買ったばかりの大型のダイワのリール、
夏にフエフキダイを上げた大切な竿が一瞬のポカの為にパーとなってしまった。
この怒りをまた一ついい勉強をしたんだと心の切り替えをするのにかなりの時間が掛かってしまった。
そして再び竿を作り投入、間もなく2尾の大ウツボを釣り上げた。
ここでは避けられない定番ですが、デカイ!
1,5キロと1,8キロ共に1メートル以上でした。

9時竿先がガタガタと振るえた瞬間竿が海の方へ動き、竿のケツが跳ねた。
今回はしっかりと竿を持ち、あわせた。
しかし根掛かりをしたように竿がしなったまま動かない。
5秒ほどするといきなり体ごと海に持っていかれそうな強い引きに見舞われた。
2歩3歩と海に近づき「マズイ!」と思い、思いきり腰を落とし耐える事にした
ドラグを緩める間もなかったのだがギリギリと悲鳴をあげ出て行ってしまう始末、
竿は思いっきりしなっていて、いつ折れてもおかしくない状態だった。
22号の道糸がいくら大きなスピニングといってもそう多くは巻ける訳でもなく
せいぜい100メートル弱といったところ、その糸が無くなるにそう時間はかからなかった。
カミさんもなすすべも無く呆然と見ている。
そしてとうとう糸が出きり、ピーンと糸が張り今まで以上の引きを感じた瞬間フッと軽くなった。
道糸がだらんと垂れている。とうとう18号のハリスが切れたかと巻いて来るとハリスはそのままで、
イシダイ用の針が伸び折れていた。

ここの海には数十キロものエイやモロコ、サメがいる。
そのどれかにあたってしまったらしい。
そして今までの釣り人生でこれほど恐怖を感じた釣りも無かった。
体は耐える事でボロボロの筋肉痛になってしまっている。
再びブッコミをする根性もなくなったが、今の魚を上げられなかった悔しさも、
あまりにも違うその力の前に感じる事はなかった。

ブッコミ釣りは終わりにし再びのんびりとタコ釣りをする事にした。
始めてから10分後タコとは違うあたりに見舞われた。
まるで魚のようなあたりでブルブル、ブルブルっと手に大きなあたりが伝わってくる。
「何だろう??テンヤに魚??」と思いつつブルッとした時にあわせた、
するとググーンと強い引き、焦って巻いてみると、上がってきたのは1メートル強のクロアナゴだった。
サンマの真中が食いちぎられていてテンヤの針が頭の後ろを貫通していた。
そしてこれを最後に納竿。2日目の釣りを終了した。
テンヤで魚が取れるなんて・・・。
ここでは、何でも大きくてヌルヌルしている。

3日目(30日)は午後2時からで、いよいよヒラメ釣りをしようとまずはサビキ釣りからスタート。
しばらくは何も釣れなかったが3時半を過ぎた頃カミさんがタカベを2尾釣り上げた。
頑張って2尾釣ってくれました。
24センチのタカベです。綺麗な魚です。

しかしその後は、日が落ちてから定番のハタンボが釣れるだけでヒラメのあたりは無く、
波が高くなってしまったので、9時前には納竿にした。
しかしこの日が式根最後の釣りになろうとは・・・・トホホ。

翌朝10時過ぎつくばの地元の警察からどうやって調べたのか私宛に電話がかかってきた。
「ご自宅に空き巣が入ったようなのですが、帰って来られますか」
「うそー・・・・!」「窓ガラスが割られていて裏のドアも開いているのですが」
「ご近所も入られまして・・」「被害は?」「家の方がいないと中に入れないもので・・」
「帰ります」と言うわけで、午後1時半の高速艇のチケットを押さえ、
荷物を急いでまとめて飛び乗った。

午後6時帰宅。家に入るとテレビでよく見る、タンスや引出しが全部開けられている状態だった。
すぐに連絡があった警察に帰宅した事を連絡、
鑑識の方や担当の警察官などが来てくれ、9時過ぎまで調べて行ってくれた。
落ち着いたところで何も食べていなかった事に気付き、ラーメン屋に行き年越しラーメンを食べました。

被害はほとんど無く助かりましたが大変な旅行&大晦日となってしまいました。
皆さんも気をつけてくださいね。
私もカミさんもまさか自分の家は大丈夫だろうと軽視していたように思えます。
これだけで済んで幸いでした。いい勉強をしたと思ます。

今日は1月6日、お尻の痛さが取れないため、医者に行ったところ、
尾骨にヒビが入っているとの事でした・・・・「めげないぞー」

次回も戸締りには十分気をつけて頑張ります。