魚の食べ物語源


あらまきじゃけ
新巻鮭
サケは秋に大量に捕れる。冷凍技術のない昔は、内臓を除き水で洗い、
塩を十分にすり込み一尾ごと荒縄で作った巻き込んで長期保存した。
この荒巻が荒巻に変化。年の暮れに正月用として売られた。
その年の秋に捕れた新しいサケという意味もある。
イクラ
サケ、マスの卵を塩水につけた食品。
ロシア語ikraが語源で、魚の卵を意味する。
からすみ
ボラの卵巣を塩漬け、乾燥させたもの。押しつぶしたような製品の形状が
唐(中国)の墨に似ていたことからこの名がある。すなわち「唐墨」である
くさや
干し魚の一種。クサは臭・<くさ>であり、ヤは感嘆の言葉である。
「ああ、臭や・・・」と感嘆の言葉をはっするような干物なのである
かずのこ
数の子
ニシンの卵。乾燥や塩漬けにされる事が多い。卵の数が多い事から、
子孫繁栄の意味をこめて正月料理の祝い肴として用いられる。「大言海」によると、
ニシンを別名「かど」と言うところから「かどの子」の転じたもの。
かばやき
蒲焼
ウナギなどの身の長い魚を開き、味醂醤油で付け焼きにしたもの。
元来はブツ切りにしたウナギを串に刺し、丸のまま溜り醤油をつけて焼いたものだった。
「大言海」にカマボコヤキ(蒲鉾焼)の略称だとしている。
串に刺したその形状が蒲・<がま>の穂に似ており、
それを焼くことから「がま焼」(ないしはかま焼)と呼ばれ、これが転じて「かば焼」となった
ぐそくに
具足煮
伊勢海老とか車海老の、硬い殻のあるものをその甲羅のまま筒切りにして煮たものの名称。
武士がよろいかぶとをつけている、つまり具足をつけたということからでた名前である。
海老の殻を具足とみたててのことである。
げそ
鮨屋などでイカの足のこと。
下足・<げそく>の下略。下足は本来、脱いだ履物をいい、足の下という意味。
それが履物→足という連想により、身(胴)から切り離された足がこのように表現された。
しゅとう
酒盗
塩辛、とりわけカツオの塩辛の異称。鰹節を作る際の副産物として内臓を用いてつくられる。
これを肴にすると酒を盗みたくなるほどに酒がすすむ、ということからの命名。
しらこ
白子
雄の魚の腹の中にある乳白色の精液の固まり。タイ・フグ・ムツ・タラ・などの白子が珍重される。
雄の体内にあるものではあるが、腹の中にあることから「子」と表現され、
その色から「白子」と呼ばれた。
すじこ
筋子
鮭の卵巣から取り出した卵を一腹ずつ塩漬けにしたもの。
鮭の腹を裂き卵全体を取り出すと、血管が筋となって卵全体が綴られていることから、
卵を「子」と表現し「筋子」と呼ぶ。
するめ
イカを割いて内臓を除き乾した食品。
「語源大辞典」によると、「かつて墨を吐くものの群れをスミムレ(墨群)と言った。
スミムレがスミメ、スルメと転じたらしい」とある。
縁起をかついで贈答品に用いるのはオアシ(足=銭)が多いからである。
たづくり
田作
小さなカタクチイワシを干し、炒って味をつけたもの。正月用の料理。
農夫が田植えをする時に、これをご馳走として食べたところから。島根県方言のタヅクリ(田作)は、
五月の田植え時に盛んに取れるイワシ、またそれを干して炒り焼きしたものとある。
ちりめんじゃこ
縮緬雑魚
カタクチイワシの極小さな幼魚を煮て干したもの。
チリメン(縮緬)絹織物の一種で、表面に細かなしわ(縮み)がある。ジャコはザコ(雑魚)の転。
イワシの極小さな幼魚を平面的に広げ干したさまが、
微細なしわのある縮緬を広げたように見えることからこの名前がある。
てっちり
フグのちり料理。
テツは鉄砲の略でフグのこと、当たると死ぬから。
チリはその身を煮ると、チリチリと縮むさまをあらわす副詞チリチリの略
ヅケ
マグロの赤身などを醤油と味醂に着けたもので、昔は、腐らないようにする為の方法であった。
醤油漬けのヅケである。
トロ
トロは、マグロの胸のあたりの脂肪たっぷりの部分で、全体の1割ほどしかない。
これを「トロ」と呼ぶのは、ごく単純な理由からで、食べたとき、舌の上で、トロッとするため。
なまり
生り
なまりぶし(生節)の下略語。カツオの生の身を蒸し、半乾きにした食品。
@ナマイリボシ(生煎乾)の略転。方言でいうナマホシ(生乾)は、
十分乾ききっていない意で岩手・新潟県で見られる。
Aナマイリブシ(生煎節)の略。ブシ(節)とは、魚の身をたてに四分したもののひとつの意。
にこごり
煮凝り
魚肉を煮て煮汁とともに、そのゼラチン分が寒気によって凝固したもの。
カレイ・ヒラメ・ハゼなどはゼラチン分が多くにこごりがよくできるが、
特に用いられる材料はサメの皮である。
現在では死語だが、凝固することをコゴル(凝る)という動詞があり、
「類聚名義抄」に、「凝 コル ココル コラス」とある。
すなわち、にこごりのコゴリは動詞コゴルの連用形の名詞化であり、
にこごりは、似て固まる事、固まったものの意。
ねた
料理する材料のことで、主に魚介類を指す。
にぎり鮨の場合に用いられることが多い。タネ(種)を逆さに読んだ隠語。
バッテラ
サバの生鮨のこと。サバを三枚におろし、塩漬けしたその片身をすしめしの上にのせ、
箱に入れて押した鮨。
ポルトガル語のbateiraから。bateiraは、洋式船搭載のボートのことで、
その尾をピンと上へ跳ね上げた格好が似ていたところからとも、
また、舟形の木枠に入れて作ったところからともいう。
まつまえづけ
松前漬
昆布・スルメ・数の子などを少し甘めの醤油に漬けたもの。
「まつまえ」は北海道の地名であり、その関係で、
北海道の特産品である昆布を「まつまえ」といい、
この昆布を用いた料理に多く「まつまえ」の名が付けられた。
松前鮨・松前煮・など。すなわち、昆布を用いた(醤油の)漬物であるところから松前漬とよばれる。
ままかり
サッパを酢漬けにしたもの。
これをご飯のおかずにすると、旨すぎて、ご飯のお代わりが続き、ご飯が足らなくなって、
隣家へ借りにいくありさまから、マンマ→ママになりママカリ(飯借)となった。
みがきにしん
身欠鰊
ニシンの頭と尾の部分をとりさり、二つに裂いて干したもの。
鰊の内臓を取り去り、あとの身の部分(胴体)を二つに裂くのでニシン(二身)という。
めんたいこ
明太子
スケトウダラの卵を塩漬けして芥子をまぶしたもの。
朝鮮語の「ミョンテ」から。ミョンテはスケトウダラのこと。
日本に輸入した祭、漢字で「明太」が当てられたが、
その日本語の音読み。コはその子供、卵の意。
めざし
目刺
マイワシなどに塩をふり、数尾ずつ竹やわらで目のところを刺し連ねて乾かした食品。
イワシの目に「刺す」の連用形サシを加えて名詞化した語。