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since 97.09.27


セードと配光


 水草水槽に適するメタハラの配光は適度な大きさでムラのないベタな配光でしょう。このムラと大きさ,演色と色温度,全てを両立させる事は大変むずかしいのです。実験では集めたランプ7機種とセード5機種を駆使し,配光調整のノウハウを探ります。実はこの実験をし,画像データーをまとめるまで,我が家のセード選びが決まっておりませんでした。というのもトライ&エラーの連続で,しかも水槽上では感覚的な記憶に頼る事になり,結論を導き出せずにおりました。
 尚,配光写真の色合いについてですが,部屋の照明である蛍光灯とメタハラの色温度の差でカメラのホワイトバランス機能がだまされていて正確な色表現になっておりませんので,参考になさらない様,お願いします。  
 配光試験はこの様なセッティングで実施しました。スクリーンはたまたま入荷したADAのウイルドグラスです。箱の幅(スクリーン高)は35cm,その上10cmのところにセードの開口部が来るようにマイクスタンドで吊るしました。テーブルにはセード開口部下45cmの底床の配光を撮影できる事になります。 Seting.jpg
 ランプの発光点と口金との位置はこんなに違います。左は東芝陽光ランプ125W,右は岩崎HYLUX70Wです。東芝の陽光ランプは一般的な水銀灯と同一のサイズとなっています。各社のセードはおおよそこの形状のランプをターゲットに設計されている様です。 HYLUXvsD123.jpg
 同じ岩崎のHYLUXでも左150W,右70Wで発光点が異なります。 70vs150.jpg
 この様なランプの位置を調整するアダプターが東芝より市販されています。型番はFFA−2。但し,最小の幅が約65mmです。配光データー中+65mmと記入されているのは,この方法による実験です。 ADJ.jpg
 岩崎のランプを水銀灯と同じ発光位置に持って行くにはホルダーと磁器ソケットの間にスペーサーを挿入し,ランプの口金が下がる方向に手直ししてやるのが良い筈です。ご覧の様にプリント基板などをシャーシに固定するM3のスペーサーをつなぎ合わせ,ホルダーに仕込む事にします。 25mmSpacer.jpg
 ホルダーの磁器ソケットはご覧の様に分解出来ます。磁器ソケットはM3のビス2本でアルミダイキャストのホルダーに取り付いており,ここにスペーサーを付けます。 SpaceUP.jpg
 この様になります。配光データー中「+10mm」 及び「+25mm」と記入されているのは,この方法による物です。 25mmHolder.jpg
1.
《ホルダ》  松下YB12824
《セード》  松下YK32150
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou01.jpg  松下セードの配光はこの様に輪ができてしまい中央が暗くなってしまいます。よく見れば一旦集光しているのがわかります。この状態でしばらく放置すると,スクリーンが燃えて火事になります。
2.
《ホルダ》  松下YB12824+65mm
《セード》  松下YK32150
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou03.jpg  +65mmではますます輪が広がりました。このセードはデフォルト位置よりさらにランプを引っ込めた位置に焦点がある様です。したがって手直しをするにはセードとホルダーの間にスペーサーを挿入しなくてはなりません。
3.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou02.jpg  このセードはカタログでは中角(±48°)の筈ですが岩崎の球をマウントすると何故か狭角になります。底スクリーンにはセードの径より小さいスポットが出来てしまいます。
4.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+10mm
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou06.jpg  +10mmではさらに集光してしまいました。
5.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou15.jpg  +25mmでは縦スクリーン上に一旦集光し,底スクリーンでは輪が出来てしまいました。これがカタログの配光の筈です。ベタ配光を得られるポジションはプラス方向には無い様です。
6.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 三菱HQI−E70W
Haikou19.jpg  ランプを三菱のHQI−Eに替えてみましたが,まったく同じです。これは三菱HQI−Eが岩崎70Wと同一の発光位置を持つ為でしょう。
7.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+65mm
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou04.jpg  +65mmではもうどうしようもない配光になってしまいました。
8.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 東芝陽光D125
Haikou13.jpg  東芝陽光ランプでは5番(+25mm)とほぼ同じ配光になります。
9.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 岩崎HYLUX150W
Haikou26.jpg  少し発光位置が違う岩崎の150Wをマウントしてみました。4番(+10mm)に近い配光です。
10.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 三菱HQI−E150W
Haikou27.jpg  三菱HQI−E150Wではどうでしょうか。三菱HQI−E150Wの発光位置は同70Wと同じです。
11.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 岩崎HYLUX150W
Haikou20.jpg  +25mmでは広がって輪が出来てしまいます。
12.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1024A
《ランンプ》 三菱HQI−E150W
Haikou21.jpg  同上。このランプはめっちゃ明るいので中央部の穴が写りませんでした。
13.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou05.jpg  このセードは本来は狭角配光(±20°)の筈ですが,岩崎をマウントすると何故か良好です。ちょっと径が大きすぎるカナ?
14.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+10mm
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou07.jpg  +10mmでは非常に良い配光です。これで決まりか!
15.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou16.jpg  +25mmでは集光しちゃいます。これがカタログデーターとほぼ同じ狭角配光でしょう。
16.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 三菱HQI−E70W
Haikou18.jpg  三菱HQI−Eでも同じ様な結果となります。
17.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 東芝陽光D125
Haikou12.jpg  東芝陽光ランプではどうでしょう?15番の+25mmと同じ配光です。
18.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+10mm
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 東芝陽光D125
Haikou11.jpg  ちょっと曲がってしまいましたが,陽光+10mmではさらに集光しました。
19.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 岩崎HYLUX150W
Haikou24.jpg  次に150Wコースです。なかなか良い配光です。
20.
《ホルダ》  東芝Y26MN21
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 三菱HQI−E150W
Haikou25.jpg  三菱ではほぼ同じです。これの+10mmを撮影すればよかったかな。
21.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 岩崎HYLUX150W
Haikou22.jpg  +25mmでは径が小さくなり過ぎました。
22.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+25mm
《セード》  東芝SN−1022A
《ランンプ》 三菱HQI−E150W
Haikou23.jpg  同上。
23.
《ホルダ》  岩崎026−0
《セード》  岩崎SAN101
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou08.jpg  岩崎のセードに岩崎のランプです。一発で具合のいい配光になりました。これでセードの径がもう少し小さければよいのですが。
24.
《ホルダ》  岩崎026−0
《セード》  日立MK101
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou10.jpg  日立のセードです。傘の形状は東芝2024とほぼ同形状ですが,ホルダーの取り付く位置が若干奥になります。結果,東芝1024のマイナス方向の実験と等価になると思います。概ね配光はベタで良好ですが,径が小さいです。さらにマイナス方向の実現出来ればよいのですが。
25.
《ホルダ》  東芝Y26MN21+10mm
《セード》  日立MK101
《ランンプ》 岩崎HYLUX70W
Haikou09.jpg  +10mmでは3番の東芝2024と同じ配光になりました。
26.
《ホルダ》  松下YB12824
《セード》  無し
《ランンプ》 東芝ネオアークビーム広角
Haikou14.jpg  セードのいらないネオアークビーム広角です。ムラは無いけど広がり過ぎですね。
27.
《ホルダ》  松下YB12824
《セード》  無し
《ランンプ》 東芝ネオアークビーム中角
Haikou17.jpg  ネオアークビームの中角配光です。とてもいい感じですが,暗い。 
 狭角配光のネオアークビームはコレクションにありませんが,この狭角を水槽はるか上の天井近くに取り付けるという方法もありでしょう。

 さてさていかがでしたでしょうか。秋田のこいちさんは1番の松下セードを導入しました。現在はセードとホルダーの間にスペーサーを挿入しているそうです。同じく秋田のきっちんさんはネオアークビーム狭角を天井に取り付けているそうです。(両氏のホームページにはリンク集よりジャンプできます。)私は最初に3番を採用しましたが,中心部のスポットが気になり,現在は13番を採用しております。どのセードも一長一短があり,「コレだ」という物はありません。勿論ランプを何にするかによっても結論は違ってきます。初めから配光に悩まなくて済むネオアークビームをチョイスするのも良いでしょう。で,今回の実験で得られたノウハウは次の様にまとめられます。
  1. セードを反射凹レンズと考えた場合,焦点に発光点が合致すれば出射光は平行光になります。実験の中に幾つかの実例がありました。
  2. この焦点からさらにセード側に近づく方向に発光点がある場合,ムラのないベタな光が広がる良好な結果が得られます。
  3. 逆に発光点がセード焦点から遠ざかる方向にあると,中央部が暗いムラのある輪っかになり思わしくなくなってしまいます。