Home
はじめに
設立の趣旨
Home
はじめに
設立の趣旨
|
は じ め に  |
時代の変化と人間のあり方について考える
競争社会がもたらした現代の教育問題
戦後の著しい経済発展に伴い、私達は大量生産、大量消費、大量廃棄の仕組みの中で生活してきました。この社会の特徴は、市場原理に基づく徹底した「競争」です。強者として生き残るために、競争によって弱者を倒すか統合するしかなく、科学技術と市場原理が手を結ぶことで競争が激化し、単に経済だけでなく人間活動のあらゆる分野に「競争」が浸透していきました。教育界も例外ではなく、子どもたちが競争社会に巻き込まれ、その結果として様々な教育問題が起きています。人を引きずり降ろしてでも上に立とうとする社会では精神的にすさんでしまい、ついには暴力が暴力を生むような状況になってしまいます。
日本人の心を育ててきた農業
かつて日本もそうであったように、社会の原点は農業です。農業から得てきたものは単に食べ物だけでなく、誠実さや真面目さ、謙虚さなど日本人の心だと思います。日本人の心を育んだ農業が衰退したとき、心も退化していくのではないでしょうか。かつては日々のくらしや農作業の中で、親や地域の大人が子どもたちに自然の輪廻や様々な技術を教えていました。また、農業社会の中で、子どもたちは自然への感謝の気持ちや温かな人間関係、あるいは様々な知恵を育んできたのです。開発途上と呼ばれる国や地域では、たとえ科学技術は遅れていても、みんな豊かで幸せそうな顔をしているのは、持たざる国だからこそ伝統が生活の中で生かされ、遅れを感じさせないすばらしい文化がしっかりと根づいているからです。皆さんはそれらの国々を見て、本当に日本は豊かなのだろうかと内省させられたことはないでしょうか。
家族を結びつけてきた農業
豊かさや幸福感とは、「もの」ではなく、人と人のつながりをどう意識するかによるのではないかと思うのです。本来家族とは「いのち」と「もの」を再生産する場です。数十年前まで、日本でも三世代の人が力を合わせ、家族愛に支えられながら大地に直接働きかけ、自らの「いのち」をつないできたのです。現在、日本では都市化・核家族が進み、家族が本来持っていた機能も失われつつあります。そして、家族による文化の継承も衰退していくばかりです。私たちが進歩だと思っていたことが、実は人間や家族が大地から離れて行く歴史でもあったのです。
必要な存在…これが家族の基本
そのマイナス面の被害を一番受けているのが子どもたちではないでしょうか。大地を受け継いでゆく農村社会とは違って、都会では子どもたちに残す財産がありません。だから子どもの幸せを願う親は教育に熱を入れざるをえないのです。子どもの才能というものは非常に多様なのに、一つの価値観だけが押しつけられ、その他の芽は全部摘み取られてしまっているのが現状です。学校の成績という価値観だけでは、子どもたちは自分が大切な存在であるということを実感できません。かつての農業社会では、子どもたちは重要な労働力として頼られていたので、自分が必要な存在という自覚を持っていました。
子どもの純な心に真の栄養を…親も子も「純真」を取り戻そう
!!
今の子どもたちが、明るい世界でのびのびと生きられ、本来の人間性(優しさや思いやり)を取り戻していけるようになるために、コンピュ−タ教育(虚偽の世界)もいいけれど、ヤギの乳を搾ったり大地で野菜を育てたり、もっと匂いも手触りもあるような実体験の中から、子どもの知恵が発達していくことを今一度考え直す必要があるのではないでしょうか。
子どもの心に真の栄養を与えるために今何をすべきか、親はしっかり考え直す時期が来ました。この親子体験スク−ルの活動を通して、21世紀の主役となる子どもたちに「生きる力」を吹き込みましょう。
|
設 立 の 趣 旨 

21世紀に求められる教育について考える
|
21世紀がもたらした大きな変革期
明治以降130年、日本と日本人は大きな国家目標を持ち、その国家目標に従って生きていればたいていの人が幸せになれるという極めて均質性の高い社会の中で過ごしてきました。しかし、そんな大きな国家目標が存在しなくなった今、私たちを守ってくれると思っていた国、企業、学校が決して私たちを守ってはくれないということをこの10年間で痛いほど思い知らされてきたのではないでしょうか。
企業の終身雇用と年功序列制度が崩れリストラが進み、いい大学を出て大きな企業に就職してもその企業がつぶれないという保証はなく、「これを身に付けていれば必ず幸せになれますよ。」という通行手形のような知識はもはや通用しなくなりました。更に、2002年4月から公立小中学校では完全週5日制が実施されましたが、親子関係のひずみ、子ども同士のかかわり不足、自然体験や外遊びの貧しさ、個人主義・
排他主義的な社会概念などが支障となり、文部科学省の提唱する「生きる力」を学校だけで身に付けさせることは大変難しい状況にあります。
21世紀に対応できる人間を育てよう !!
学校教育を支える根底が崩れた今、私たちは個々人において人生の価値や生きがいを見出さなければならなくなりました。学校教育においても、一番に求められるのは「自己決定能力」となるでしょう。孤立を恐れず他者と異なる価値観を持ち、自分らしさを生かしてやりたいことを見つけ追求していく姿勢を持たなければ、仕事にもありつけない時代が間もなくやってきます。アメリカがそうであったように、日本でもI
T 国家ができ上がるといよいよSOHOの時代に突入し、極端な話…1人あるいは数人で1事業の時代がやってくるでしょう。しかしながら、現状それに対応しうる子どもは育っていません。親や教師の指示に従うばかりで、自ら知恵をはたらかせたり、人とは違った発想をすることに意義を見出せない子どもがほとんどです。つまり、親にとって都合のいい子は育ったが、社会にとって必要な人材は育っていないのが現状です。頭を使って物を動かす学習より、身体を使って心を動かす体験こそが、「生きる力」の原動力となるのです。児童期にしかできない体験や味わえない感覚をもっと大切にしなければ、長い人生を歩んでいけるだけの「生きる力」は身に付かない…と言っても過言ではないでしょう。
「人間らしさ」を取り戻すために…
では、子どもが子どもらしさを、親が親らしさを取り戻すためにはどうしたらよいのでしょうか。それには、人間同士のふれ合いと豊かな体験活動が必要です。人間同士のふれ合いの基本は親子です。子どもはまず親から人との関わり方を学びます。そして、それをベ−スに学校や社会の中で子どもなりに人間関係を築いていくのです。しかし、近年、子どもがわがままになったとか、挨拶をしなくなったとか、集団にとけ込めない子どもが増えてきている…などの事例をよく耳にするのは、まさに親子関係の希薄さが原因と言えるでしょう。親が子にどのように接し何を伝えるかは後天的な遺伝情報となります。子どもが生まれたら親になるのではなく、親の責任を果たしてはじめて親になれるのです。親は、自らの教育力が子、孫、ひ孫…と後世に伝わっていくことを十分認識した上で子に接する必要があります。親として子と向かい合い、触れ合い、伝え引き継いでいくことの重要性を今一度認識する必要があるのではないでしょうか。また、豊かな体験活動についてですが、豊かな体験は豊かな心を育み、その中で生まれる対話は人間の心と心をしっかりと結び付けてくれます。そして、親子が体験を共にし、お互いを見つめ合い、大いに語らい、情を深めていく姿こそ私たちの願う理想の教育スタイル(親子関係)なのです。教育は、親抜き、子抜きでは考えられません。
人が人らしくあるために、人が人として生きていくために、今あえて仕組まなければならない親子による親子のための体験教育プログラム…それが「親子体験スク−ル」なのです。 |
|