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バブルラジカセ博物館レストア工房>RX-DT99/DT77のレストア−その1

RX-DT99/DT77のレストア 前編

 

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音の偏り、レベルメーター誤動作。なぜか厄介な弱点を持って生まれたRX-DT99。入手したのは2004年のゴールデンウィークでした。
入手後しばらくは特に何も異常はなく、いい音を奏でていましたが、やはり私のDT99も例外ではなかったようで、ついに発症してしまいました。

誕生から相当の歳月を経た今、残念ながらそれはDT99特有の持病として、大概の個体に発生してしまっているようです。
やはり、上品で美しい音を聞かせてくれるDT99は、その分脆弱なのか…。

掲示板にて、これらの症状の原因はコンデンサの液漏れにあることをご教授いただき、さっそくコンデンサ交換に挑戦するべくDT99を分解してみました。
全くの素人であり、リスクを伴う作業であることは覚悟の上で…。液漏れの見られるコンデンサを、同一規格のコンデンサと交換してみることにします。

かなりの長編となってしまったので、2ページに分けて紹介してみることにします。

 

警告! 重要事項です。必ずお読みになり、ご理解のうえでご覧ください。

ここでは、管理人自身による機器の分解の様子を紹介していますが、
本来ならば電化製品の分解など、素人である自分自身の手で行うべきではありません。
ここで紹介している内容は、管理人もそれを承知の上で自己責任で行っているものです。
安全・確実に機器を修理したいのであれば、まずは電器店やメーカーに相談してみるべきです。
ただし、一度自分で分解してしまったものは、電器店やメーカーによるサポートは受けられません。

くれぐれも、電器店やメーカーに迷惑をかけるような行為は慎んでください。

素人による作業なので、一歩誤ると怪我・火災等が発生したり、大切なラジカセを復帰不能たらしめてしまったりする可能性があります。
もし怪我や火災等が発生しても、ラジカセが復帰不能となってしまっても、それは他でもない、分解した本人の責任です。
怪我や火災等がもし発生した場合、あなたのご家族、その他の方々にも多大な迷惑をかけることになります。

また、機器の分解によってあなたのもとに発生したいかなる事象に対しても、当方は一切責任を負うことはできません。

作業を行なう場合は、これらのことを十分ご理解いただき、安全には十二分に配慮して慎重な作業を心がけてください。
このコーナーは、これらのことをご理解いただけることを前提とした上で、分解作業や内部構造の参考にしていただければと設けています。

 

今回の交換に当たって購入した電解コンデンサ。
私の住む地域では、このようなものが入手できるところが見当たらないので、
大阪の
共立エレショップの通販で購入。
松下製のものを選んでみました。

液漏れしていないコンデンサは、今回はそのままにしておきます。
本当は、この際全て交換してしまうのがベストでしょうけれど。

工作などで、半田付け作業自体は何度かやったことはあるものの、
コンデンサの交換など初めてです。
色々なホームページなど参考にさせていただきながらトライしてみることに。

コンデンサの足は、+側が長く、−側が短くなっています。

コンデンサを抜いた穴に半田が残っている場合があるので、
それを半田コテで加熱しながらコンデンサの足を通します。
コンデンサを適当な長さに保持し、基盤の裏に余った足は、ニッパーでカット。

コンデンサの足の切片や半田などが基板上に残らないように注意。

いつかブログでも紹介した、ナショナル製のタイマー。
半田コテの消し忘れ防止に有効。
設定した時間が来ると電源供給または切断、
もしくはブザーを鳴らすことができる便利なタイマーです。
センター部の右端に垂直に取り付けられている基盤。
ここが、音を左右する重要な部分のようです。
皆さんおっしゃるとおり、劣化したコンデンサが多く見られます。
足が黄ばんだもの、頭がやや膨らんでいるもの、周囲が少し湿っているもの…。

DT99の完全復活を切に願いながら、精魂込めて作業を進めていきます…。
しかし、どれがどんな働きをするものかまるで分からない私には、
とりあえず同規格の新品に交換してやることぐらいしかできない訳で…。

劣化したコンデンサを、まずは引き抜きましょう。
間違いを防ぐため、まとめてやらず、ひとつひとつ抜いては同規格の新品に交換
という作業を繰り返していきました。

ショートの原因を作らないよう、また+−にも注意して。
ちなみにこの基盤では、これだけのコンデンサを交換。

☆1μF 50Vを6個、
☆同数値の超小型品(
)を1個、
☆0.1μF 50Vを2個、
☆0.33μF 50V・超小型品を4個、
☆0.22μF 50V・超小型品を2個、
☆3.3μF 25V・超小型品を4個、
☆100μF 6.3V・超小型品を2個

※:基板上の、黄色い矢印で示した部分にポツンと1個あるコンデンサ。
ここは超小型コンデンサでないと、組立て時につかえてしまいます。
0.33μFや0.22μFのコンデンサはなぜか「. 33μF」、「.22μF」と表記されており、
私は「 . 」を見落としてしまいました。
危うく33μFや22μFのものに取り替えてしまうところでしたよまったく。

これはCDドライブの基盤。
こちらも、右下に並んでいる3個の超小型コンデンサの周囲が
湿っているようだったので、これらも交換しておきました。

☆1μ50V・超小型品を2個、
☆100μ6.3V・超小型品を1個

ここも、超小型品でないとピックアップの移動時に干渉してしまう模様。

そうそう、交換前はこんな状態でした。
ついでに裏も見ておきましょう。
MASH-1bit DACが搭載されたのは、'90年のこの代から。
カセットデッキの裏。よーく見ると、ここにも劣化したコンデンサが。
しかし、同規格のコンデンサを探してもなかったため、
仕方なく部品取りから正常なコンデンサを移植。

☆220μF 6.3Vが2個

このコンデンサが2個使われており、2個とも劣化していました。
その他は問題ない様子。

作業のためにデッキから基盤を外したいのですが、
モーターとの結線のため完全に分離するのが面倒なので、仕方なくこの状態で。
この手のコネクターが2箇所。
差込側の白い頭を押さえると、簡単に着脱できます。
カセットデッキのヘッド部。松下らしい、頑丈なつくりが頼もしいです。
これなら、何度反転を繰り返しても破損することはないでしょう。
それに対し、ソナホークのヘッドの台座の弱さといったら…。

松下はギア欠けの症状が見られるのが惜しいところ。

自分ではあまり経験がないのですが、
よく内部でCDが天板に付着してトレイの開閉に支障をきたす例が見られるので、
ここでちょいと自分なりに対策を考えてみたいと思います。
天板を外してみましょう。

裏側には黒い樹脂製のクランパー(円盤の部分)があり、
その内部に取り付けられた磁石と、ドライブ側の金属製の受けでCDを挟み込み、
スリップを防ぎ回転を安定させているようです。

クランパーの表面には、滑り止めのためにウレタンが貼り付けてあり、
これが劣化してベトつき、そこにCDが張り付いてしまうのですね。

そこで、こんなものがあったのでまず試してみました。
本当は、もともと貼り付けてあるもののような薄いものがベストかもしれませんが。

自動車用品店で入手できる、衝撃吸収や滑り止めに使用するスポンジ。
片面粘着のタイプ。

既存のウレタンを除去。

これでも動作に支障はなさそうな気もしなくもありませんが、クッションがないので
開閉時にカタカタ音がしてうるさそうな気がしなくもありません。

このスポンジテープに、円盤に合わせてけがき線を入れ、カットして…
このように貼り付けてみました。
かなり厚みがあるけれどどんなもんだろ…。
案の定厚みがありすぎ、クランパーと天板とが接近しすぎて今にも擦りそう。
こりゃもっと薄いものを探す必要があります。
MASHが載った基盤をドライブから外す際は、
間に使われている薄いフレキの取扱いに注意が必要。
さて、先ほどのスポンジでは厚すぎるので、ダイソーでこんなのを入手。
裏側が滑り止めのゴムになっている、書道用の下敷き。
滑り抵抗のあるゴム面を、CDに接触させるようにしてみます。
これをクランパーに合わせて仕上げ…
薄手の両面テープで…
クランパーに貼り付け。
今度は、オリジナルより若干厚い程度なので大丈夫なはず。
再度組み立ててみます。いけそう…十分に隙間があります。
うーん、なんだかんだやっているうちに、夕日が差し込んできました。

続いてはコブラトップ内の基盤。

左側のスペアナ部の下に、金属板で覆われている部分があり、
その内部のコンデンサにレベルメーターの不良の原因となるものがあるようです。
ちなみにこの金属板は、上半分は液晶と基盤の間で挟まれる形で
固定されているようで、完全に取り外すことが困難なため、
このように折り曲げて作業することに。

で、内部を覗いてみると…

やっぱりここにもありましたよ、劣化コンデンサ。
ここがレベルメーター不良の原因でしょうか。

コンデンサの足の黄ばみは、液漏れによるものなので、
全て交換してしまうのがよいでしょう。

基盤の裏側。

コンデンサの交換のため、右側の金属板を取り外さなければなりません。
ちょうど、スペアナ部とその下の金属板のある場所の真裏に当たる部分。

半田付けされていますが、半田ごての熱が金属板へ逃げるためか、
なかなか半田が溶けてくれません。

しかし、何のためにこんな金属の板なんかついてるんだろ。ノイズ対策ですか?

金属板を外したところ。
作業性が悪いですが、ピンセットなど使ってこの状態でがんばってみましょう。

ちなみに、ここで交換したコンデンサは、

☆1μF50V・超小型品を2個、
☆22μF6.3V・超小型品を1個、
☆100μF 6.3V・超小型品を2個

です。

ここも、いずれも超小型コンデンサでないと金属板に干渉してしまいます。

コンデンサ交換完了。

金属板がなかなかきれいに元の形に戻ってくれません。
まあこのあたりで妥協することに。

裏の金属板も取り付けます。

ただ、ここは再度分解するときのことを考えて元のように半田付けせず、
基盤に差し込む突起部を折り曲げて抜けにくいようにした上で、
はめ込むだけにしてしまいました。

一応、不良コンデンサの交換は全て終わり。

分解写真がなかったので、組立ても兼ねて
ここからDT99の内部を確認していくことにしましょう。

手に持っているのは、チューナー基盤・アンプ基盤、
そして先ほどコンデンサを交換した右端に垂直に取り付ける基盤の3つを
接続する基盤です。
はめ込み式の簡単分解、簡単組立て。

DT9→DT99→DT909→DT901と、その整備性は確実な進化を見せています。
ただ、次期DT95/DT75は、現時点ではまだ分解したことがなく、興味のあるところ。

右端の基盤を取り付けた様子。
最初にコンデンサ交換を行なったのがこの基盤ですね。

ただし本来は、上部の操作部の基盤を先に取り付けなければなりません。
これを先に取り付けると、コネクターの形状の関係上、
操作部の基盤の取り付けができなくなってしまいます。

これがそのコネクター。
このように横から挿入するようになっているからです。
基盤が次々と取り付けられていき、完成に近づいていくDT99。

この時点では、私、先述のような基盤の正しい取り付け順など
すっかり忘れたまま…。

暫し放置期間があったため、DT99の組み立て方を忘れてしまった私…。
ここで急遽、弟のDT77に登場してもらい、手本にしてみることに。

しかし、このDT77も入手時は丹念に清掃したつもりなのに、
いつの間にかずいぶん埃が溜まってしまっていました。

せっかくだから、どちらもこの際徹底的に分解して、
隅々まできれいにしてやりたいところ。

写真はDT99の操作部。
コブラトップの開閉ボタンのタクトスイッチが生えているのが目印。

これはDT77の操作部の裏側。

DT99でいうコブラトップ開閉ボタンの部分は、
単にコブラトップの先端を爪で引っ掛ける構造になっているだけ。

で、こちらがDT99。
DT99のコブラトップ。
ビス2本を外すと、あとは上下が爪で固定されています。

下側は、1箇所の爪を基盤に嵌め込んであり、
表側のパネルの下側の中央付近を少し力を入れてめくるようにすると
パカッと表面が外れてくれました。
逆に、取り付けるときは上を先にはめ込んでおけば、
あとは下をパチッを押さえ込んでやればOK。

初めての場合は、やりにくいかもしれなません。
しかしコツをつかめば難しくはないと思います。破損するので力ずくは禁物。

DT77の場合、DT99でいうスペアナの部分はご覧のとおり。

後継機DT909/DT707ではそれぞれ専用の基盤を持ちますが、
こちらは基盤そのものは共通。

DT99のコブラトップ駆動部。当然、DT77ではここは空き地…。
このようにだんだん完成に近づくDT99。
音とシンクロして躍動するメーターを見るのが楽しみ。
窓の周囲には、埃よけのスポンジが。
正面から見ればさほど気にならないものの、
ちょっと角度を変えると目立ってしまう擦り傷…。
ソフト99の液体コンパウンド、そして今回このタミヤコンパウンドも試してみましたが、
いまいちうまくいかず…。

どうもこの柔らかい素材にはコンパウンドは向かないようです。

コブラトップを開く際、コブラトップの重量による負荷を
軽減するように作用するスプリング。

この2分割になっている軸に力がかかり、折損している場合もあるようです。
組立て時、このスプリングを引っ掛けるのがやや難しいかもしれません。

コブラトップを天板に取り付けた状態。
天板の裏側をもう一度。
天板を取り付けるためには、側面の基盤を再度外さなければなりません。
ということは、それに接続された後ろ側の基盤も外さなければなりません。
ああメンドクサイ。

順番には注意しましょう。

ここまで外し、天板→側面基盤→後ろ側の基盤という順で取り付けていきます。
最後にここを。
この側面基盤は、中央に見られる2列のコネクターを介し、
アンプ基盤にも接続されています。

これはDT77の基盤で、こちらも基盤自体は共通であるものの、
DT99と異なりほとんどの部分が空いています。

したがって、DT77においてはコンデンサのトラブルとはほとんど無縁のようです。
また、構成がシンプルなためか、
こちらのほうが音の純度も少しばかり高いような気が…。

コブラトップと本体を連絡するフレキケーブル。写真はDT77。

開閉を繰り返すうちにこれがだんだんヘタってきて、
最終的には接触不良を来たしてしまうという事例もよく聞きますね。

それにしても、美しい音と引きかえに弱点の多いラジカセです。

細いほうのフレキは、コネクターの差込みを摘んで引き上げることで着脱可能。
DT77の場合、コブラトップの電気仕掛けはなく
スプリングの力で持ち上がり、また開状態で保持するようになっています。

開閉軸と軸受けをこのように長円形とすることで、
パタンとだらしなく開くのではなく、開閉に節度を持たせる工夫がなされています。

開いた状態ではこのように固定され、簡単にぐらつかないようになっています。
DT77のコブラトップ表面の裏側。

表面はうまくデザイン処理していますが、スペアナの部分の窓と
イコライザー操作ボタンの跡が残っているのが分かります。

製造時期の刻印発見。
'90年の8月から10月の間に製造されているようです。
DT77は特に不具合はないので、DT99の組立ての手本になってもらった後、
きれいに清掃し組み立てました。

比較的操作系が簡単で音のいいDT77は、居間で活躍中。

 

続いてDT99を組み立てていくことにしましょう。

 

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