
アサーション assertion とは英語で「主張」という意味なのですが、いわゆる我の強い自己主張
をするという意味ではなく、自分の気持ちや考えをきちんと伝えること、という意味です。
さて、ではどのような伝え方がアサーティブな伝え方と言えるのでしょう。
こんな場面を想像してみてください。
あなたはスーパーで買い物をして、レジに並んで待っています。すると他のお客さんがあなたの
前に割り込んできました。さてあなたはどうしますか?
@ 怒りをあらわにしながら、「俺の方が先だ!お前は後ろに並べ!」 と言う。
A ムッとしながらも、何も言わないでがまんする。
B あくまでも穏やかに「すみません、私の方が先に並んでいたのですが、後ろに並んで
もらえませんか?」 と言う。
さて、上の3つの言い方のそれぞれの特徴を整理してみます。
| 言い方の特徴 | 自分 | 相手 |
| 怒りをあらわにしながら 「俺の方が先だ!お前は後ろに並べ!」 |
○ | × |
| ムッとしながらも、何も言わないでがまんする。 | × | ○ |
| あくまでも穏やかに 「すみません、私の方が先に並んでいたのですが、 後ろに並んでもらえませんか?」 |
○ | ○ |
○:大切にする
×:大切にしない
@の言い方は、自分の気持ちだけを大切にして相手を大切にしない言い方です。ドラえもんの
キャラに例えると、ジャイアン的言い方と言えます。「おまえの物はオレの物、オレの物はオレの物」
みたいな。
Aは、のびた君的言い方。ジャイアンにお気に入りのおもちゃを取り上げられても、泣き寝入
りしてしまう。
Bは、しずかちゃん的言い方で、しずかちゃんは、まさに「アサーティブな言い方」のお手本キャラ
なのです。
これらの中で、よりよい人間関係を築くためには、どの言い方が一番のぞましいか、もうお分かり
ですね?
@のジャイアン的な言い方をする人は、自分自身はストレスを感じないかも知れませんが、周り
の人々に多くのストレスを与え、煙たがられます。敵を作りやすい人と言えるでしょう。
Aの、のびた君的な言い方をするタイプが、一番ストレスを溜めやすく、周りからも誤解されやす
く、一番損をするタイプと言えるでしょう。
Bの、しずかちゃん的な言い方をするタイプの人が、自分自身もストレスをそれほど溜め込むこと
なく、しかも周りの人々からも受け入れられやすく、敵を作りにくい人と言えるでしょう。
あなたは自分でどのタイプだと思いますか?
私は、以前はまさにAの、のびた君タイプでした。自己主張がとても下手で、ストレスを溜め込
みやすいんだよね…。今でも、「あの時どうしてNoと言えなかったんだろう。」などと後悔することが
度々あるんだけど、それでも若い頃に比べたら、ずいぶん上手に自己主張できるようになってきた
かなと自分では思っています。
※ 参考文献:「言いたいことがきちんと伝わる50のレッスン」(大和出版)
「アサーション・トレーニング〜さわやかな<自己表現>のために〜」(日本・精神技術研究所)
どちらも平木典子(日本女子大学教授)著