「思い」「こだわり」

日ごろから、人と人とのふれあい、語り合いが好きだ。好きだからこそ、ふれあい、語り合いのあるところ、場所を大事にしたい。緑いっぱいの森、せせらぎの絶えない渓谷、湖、海辺、都会のコーヒー店、居酒屋など、みんな素敵だ。コーヒーやビールー、お酒をのんで、ふれあいを高め、語り合い、ともに歌を唄いたい。そのためには、世の中平和でなければね。「一杯の会」などつくって、ふれあいの場をつくりたい。

 私はよくいわれる「もっちゃんは戦争にこだわるね」と。それには私なりの訳がある。よく、花火の音が嫌い。地下鉄の音がいやだ。というお年寄りがいます。60年前の空襲をおもいおこすからだという。よくわかるな、あの花火のシュシュルルと花火の空に上がる音はいやなほど焼夷弾や、爆弾の落ちる時の音に似ている。地下鉄の轟音はB29爆撃機をおもいおこす音そのものだ。
 1945年の少年期、私は毎晩、空襲に脅えにげまどっていた。そして東京大空襲につぐ、空襲で家を焼かれ、友達を失った。隣の小父さんは直撃弾で即死した。まだ乳飲み子がいた。

 あどけない笑顔、のびのびと唄い、飛び跳ね、歓声を上げる子どもたちを見ていると、限りなく心がなごんでくる。平和っていいなあ。いつまでもこのままであって欲しいと思うのは。きっと私だけではないとおもう。
 ところが、イラクや内乱の絶えない国々では、飢えと殺し合いの恐怖におびえているのである。

 私はこだわりを引き下げながら、語りをしているとき、子どもたちから、「もっと怖いお話して」といわれると、「本当に怖いのは戦争なんだよ、お化けはペカと消えるけど、戦争は殺されるんだよ」と、空襲で体験した話や、本当にあった戦争の話をかたり、本に書くようにしている。

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