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| No.019 | ★★☆ | 2001/05/19 Sat |
良い財政赤字 悪い財政赤字 リチャード・クー PHP研究所(1) 2001/01/08 |
アジア、特に中国(台湾)と日本との関係
これは、「財政赤字」の問題を取り上げた本ですが、 今回は(1)に関連したことを述べます。台湾の歴史をくわしく知らない私は、この本で、李登輝前総統の登場の経緯や陳水扁現総統が国民選挙によって当選した意味を知ることができました。 さて、中国に関してすぐに思い浮かぶことは、現在では中国が日本企業の極めて重要な生産拠点になっていることです。 例えば、「ユニクロ」ブランドを展開しているファーストリテイリングは、中国の多数の縫製工場に衣料品の生産を委託しています。 以前、国内縫製メーカーに生産委託をしていたことがあったのですが、柳井正社長によれば、縫い目がほつれるトラブルが続出し、何度も改善を要請したにもかかわらず、いっこうに改善されなかったため、国内縫製メーカーとの契約を解除した経緯があります。 「安かろう、悪かろう」の商品を販売していたことに危機感を抱いた柳井社長は、衣料品をはじめ関連グッズの生産を中国の工場に全面委託することを決断したのです。 中国の工場に生産を全面委託することのメリットの1つは、中国では低賃金で良質な労働者を雇用することができることです。さらに、全数買い切ることによって、原価を下げることができたことです。あとは、その製品を売り切ることで返品に伴うコストを大幅に低下させることに成功したのです。これが「ユニクロ=ファーストリテイリング」のビジネスモデル(儲けるしくみ)です。 最近、中国製衣料品が国内に溢れかえる現状に耐え切れなくなった国内衣料メーカーが、当時の通産省(現経済産業省)にセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動を要請したことがありました。「ユニクロ」を攻撃することが目的であることは明らかでした。 ところが、実際にセーフガードが発動されたのは、タオルや野菜に対してでした。今や、イトーヨーカ堂やジャスコなどのスーパーはユニクロの成功を見て、大半の衣料品生産を中国の縫製工場に委託しています。こうした現実があり、衣料品にセーフガードを発動すると消費者利益を損なうと判断されたからでしょう。 |
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