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| No.067 | ★★★ | 2001/10/07 Sun |
小倉昌男 経営学 小倉昌男 日経BP社 1999/10/04 |
成功した経営者が自らの経営哲学を述べた本著者は「クロネコヤマトの宅急便」の創業者です。役員のほとんどすべての反対に会いながら、英断を果たした結果、現在の「ヤマト運輸」があります。 この本は、経営者(当時、現在はヤマト福祉財団理事長)による、自らの体験に基づいたものであるだけに非常に説得力があります。 次の言葉は、経営者ならずとも肝に銘じておかなくてはならないことです。 <経営者は、過去に成功体験があるとそれにこだわり、往々にして経営の路線を誤ることがある。その後の環境の変化を見誤るからである> これは、以前に取り上げた「成功の復讐」(綱島邦夫 日経BPセンター)で指摘されていたことと同じです。ぜひ、この「成功の復讐」もお読みください。 社内のコミュニケーションで難しい点を、著者は上智大学社会経済研究所篠田雄次郎教授の講演での要旨で紹介しています。 <社内コミュニケーションの難しい点は、全従業員に同時、そして等量に情報を与えなければならないということである。というのも情報が与えられなかった従業員は、そのことを恨みに思い、反抗的な態度をとるおそれがあるからである。社内の派閥とか、主流派とか、反主流派とかいったものは、すべて情報の流れが偏っていることに起因する。篠田教授はそう話した> 顧客満足度を高めるためのサービスとコストは、二律背反の関係にあることは理解できることです。ヤマト運輸の社長であった小倉氏はその点をどう考えたのでしょうか。 <サービスとコストは常にトレードオフ(二律背反)の関係にある。サービス水準を上げればコストが上がり、コストを抑えればサービス水準も下がる。経営者の仕事とは、この問題を頭に入れ、そのときそのときでどちらを優先するかを決断することに他ならない。宅急便事業を始めるにあたって私が決断したのは、「サービスが先、利益は後」ということだった> サービスを提供する側では、サービスをどのように考えているのでしょう。 <サービスというものは、あるレベルを目標にして計画を立てても、それが達成されると今度はそこが当たり前のサービスになり、次々と新しいもっと進んだサービスを実現しなければならない、という宿命を持っているのである> この本は、生きた経営学のエッセンスが詰まった優れた本です。 |
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