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| No.070 | ★★★ | 2001/10/22 Mon |
天才たちの誤算 ドキュメントLTCM破綻 ロジャー・ローウェンスタイン 日本経済新聞社 2001/06/11 |
巨大ヘッジファンドの天国と地獄LTCM(Long Term Capital Management)というヘッジファンドの破綻が世界の耳目を集めた理由は、債券投資の世界で著名なジョン・メリウェザー(JM)やデリバティブ理論でノーベル経済学賞を受賞した2人の教授、ロバート・マートン、マイロン・ショールズが経営に参画していたからでした。 著者はエピローグで次のように述べています。 <教授たちが見逃したのは、人間というものは、トレーダーも含めて、いつも理論通りに動くとは限らないことだ。これこそ、ロングターム崩壊の真の教訓だろう。モデルがなんと言おうとも、トレーダーはシリコンチップに導かれるマシンとは違う。彼らは影響されやすく、人まねが好きで、いっせいに駆け出し、群れをなして退却する> ヘッジファンドについて触れておきましょう。 <ヘッジファンドとは有限責任パートナーシップの慣例上の呼び名で、(中略)ファンド当たりの投資家の数は、法律によって、投資額百万ドル以上の個人もしくは法人もしくは投資機関九十九人以下、または五百万ドル以上のポートフォリオを有する投資家五百人以下と定められている> この「物語」には、多数の著名人が登場します。ウォーレン・バフェット、マイケル・デル、ジョージ・ソロス、グリーンスパン、フィル・ナイト.... そして、多くの金融機関も関わっていました。ゴールドマン・サックス、メリルリンチ、UBS、ソロモン(現シティグループ傘下のソロモン・スミスバーニー)、クレディ・リヨネ、ドイツ銀行、住友銀行(現三井住友銀行).... マッキンゼーもこのファンドに投資していました。 こうしてみますと、あの会社も投資しているなら大丈夫だろう、乗り遅れないようにしようと競って投資に走ったことが推測されます。 それにしても総額1兆ドルにも達したファンドがあっけなく破綻してしまったことは、後世にも語り継がれることでしょう。2人のノーベル経済学賞受賞者の名前とともに。 転んでもタダでは起きないのは、ジョン・メリウェザーでした。1999年末、JWMパートナーズという会社を設立し、またもやヘッジファンドの募集を始めたということです。 金融の生きた事例が豊富に紹介されている本書は、きわめて示唆に富んだ内容に仕上がっています。 |
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