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No.091 ★★★ 2001/12/27 Thu  やりたいことは全部やれ! 大前研一
 講談社 2001/12/03

やりたいことは全部やれ!  大前研一 講談社 大前流人生の極意

「サラリーマン リカバリー」に引き続き、大前研一の最新作をご紹介します。

「遊び心」という本がありましたが、その続編というべき本です。
彼の人生哲学を述べたものです。
メッセージはいつものことながら明快です。

<他人の人生ではなく、自分の人生を生きよう。私が言いたいのはその一点だけである>


現代の日本人に共通する点を指摘しています。肯んずることではないでしょうか。

<だいたい我々日本人は他人のことを気にしすぎる。親、先生、先輩、上司、知人、家族、親戚、隣近所などなど。もちろんエチケットとか社会人としての道徳とか、そういう問題を私は言っているのではない。自分がどう評価されているか、そんな心配で人生が金縛りになっていることはないか、ということを指摘したいのである。傍若無人で世間の迷惑も省みず、という人が増えている面はあるが、そういった振る舞いの点ではなく、自分で自分の人生を縛っている「思い込み」を問題にしているのだ>

大前研一は世界中に講演に出かけます。行き先々で地元の事情に通じた話題を提供するので、講演を聴きに来た人たちにいつも好評だそうです。
その秘密を披瀝しています。不動産屋から情報を仕入れるのだそうです。

<私は新しく行くところでは、かならずはじめに不動産屋に立ち寄ることにしている。不動産屋というのは不思議な商売で、世界中ほとんど同じ種族がやっているのではないかと思うくらい染色体が似ている。(中略)不動産屋の特徴は、いくら質問しても怒らないことである。それに、彼らはあることないことよく知っているし、夢中で答える。千三つの世界で、この客はもしかしたら脈がある、と質問の真剣さから嗅ぎ取るからである。英語圏以外でも、比較的英語を話せる人が多い>

大前研一が人生観を述べている箇所があります。それはとりもなおさず、この本のテーマでもあります。

<私の人生観は、いつ死んでもいいような悔いのない生活を送る、ということである。どういうことかと言えば、「ああ、あの時こうしておけばよかった」「あれをやり残した」ということを死の瞬間に考えなくてもいいような生き方をする、ということである。つまり先送りをしない。やらなくてはいけないと思ったことはやるし、将来後悔するかもしれないことはやらない。これが私の規範になっている>

この箇所は非常に羨ましく思います。このように生きられたら、自分の人生もまんざら捨てたものではないなと考え直すのではないでしょうか。しかも死に場所まで考えているのですから半端ではありません。

<多くの人に囲まれ、語り合い、そして周辺を走り回った蓼科が、おそらく私の本当の「死に場所」となるのだろう>

本書を読むと、“大前研一”に対するイメージが変わります。素の大前研一を知ることができる本です。と同時に自分の人生を再考するきっかけを提供してくれる優れた本です。


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