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No.093 ★★★ 2002/01/04 Fri  経営の断層  ジェミニ・コンサルティング・ジャパン
 ダイヤモンド社 1999/01/21

30の危険信号にどう対処するか

「はじめに」に次のような一節があります。

<最近痛切に感じられるのは、多くの日本企業で社員から発散される元気さが著しく低下している、ということだ。社員に前向きな姿勢が感じられず、責任を放り出してしまったような諦めの雰囲気の会社に出会うことが近年は多い。80年代にはあんなに元気だった日本の会社は、いったいどこへいってしまったのか>

3年も前に書かれたことを考えますと、現状はもっと悪化しています。失業率は5.4%に達し、個人消費は一向に増える気配が見えません。将来への漠然とした不安が消費の勢いを妨げているのです。

企業は、設備投資を抑制する手段として戦略的提携を模索しています。松下電器産業と日立製作所、ソニーと富士通などが最近の例として挙げられます。

テレビコマーシャルで最近目立ってきたのは、コラボレーション(協働)です。2つの異業種の企業が協力して、1つのコマーシャルを制作するものです。1社だけでは巨額のCM制作費がかかる割には、効果はあまり期待できません。2社で折半できればコストが大幅に削減できます。つまりリスクを減らすためというのが1つの理由です。もう1つの理由はCMに新鮮さを打ち出すためです。どのCM、正確にはCF(コマーシャルフィルム)も似たり寄ったりで、マンネリ化しているからです。

前置きが長くなりました。本題に入りましょう。経営の断層を6つに分類しています。
第1章 リーダーシップにおける断層

第2章 戦略における断層

第3章 組織構造における断層

第4章 事業運営における断層

第5章 人材活用における断層

第6章 企業文化における断層



第3章と第4章を中心に考えてみたいと思います。

形だけのフラット化では、意思決定を迅速に行なうことはできません。

<関連するその他の手段を同時併行的に実施してこそ、はじめて意味のある効果が出る>

<システムや組織のような形を変えるだけではプロセスは変わらないのだ>

あらゆる業種の企業が、リストラ(本来は事業の再構築)をしたり、首を切らないかわりにワークシェアリング(1人の仕事を2人でやることによって、1人当たりの労働時間を短縮し、賃金を下げる)を導入したり、アウトソーシング(仕事の外部委託)をする例が増加しています。
しかし、こうした政策は社員の士気を低下させるばかりか、企業そのものの活力を削ぐ結果をもたらしかねません。

「企業は人なり」は人口に膾炙した言葉ですが、最近まったくと言っていいほど聞かれなくなりました。企業が社員を大切にしなくなったためでしょう。企業が社員に対してそのような対応しかできないのであれば、社員は会社べったりではなく、一定の距離を置く必要があります。

業績評価は、絶対評価にせよ相対評価にせよ一長一短があります。企業が社員を評価する場合にどのような方法でするべきか、企業は常に頭を悩ませています。

<評価は人事制度の魂の部分なのだ>ということをまず理解することが必要でしょう。

そして、(1)<評価基準の明確性と納得性の向上>、

(2)<評価において多面的な情報の活用の促進>、

(3)<評価者となる管理職層に対し、評価の仕方について徹底的な訓練を行ない、十分に理解させること>が不可欠です。

特に(3)が重要です。

<評価という行為の重要性、評価への責任意識、評価自体の不完全性に対する謙虚さ、こうしたことが管理職の多くの意識に定着してくれば、評価についてよく理解した上司に評価されるという安心感を生み、評価の納得性を著しく向上させることができるからである>

勤務先における自分の立場を念頭に置きながら書評を書きました。


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