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No.102 ★★☆ 2002/02/18 Mon  外資系投資銀行の現場  西村信勝
 日経BP社 1999/09/27

外資系投資銀行の現場  西村信勝 日経BP社 「先端金融入門」

今回取り上げる本は、外資系投資銀行ではどのようなことが日常行なわれているのかを英文を通して解説しています。

 金融分野の専門用語が頻出しますが、詳細に説明を加えていますのでかなり理解しやすくなっています。




著者は「あとがき」で次のように述べています。
<これからの金融の世界では欧米型の考え方を理解する必要がある。また英語を無視していくわけにはいかない。極力英語を読み、そこから学ぶ努力が求められるのである。本書の主たる目的はそこにある>
 本書は2部構成になっています。
 第一部はアングロサクソンの攻勢―ROE重視の戦略

 第二部は(こちらが中心となっています)先端金融入門―外資の最前線

 このうち第二部第6章のデリバティブについてご紹介しましょう。
デリバティブについては見聞きされたことがあると思います。ここで、もう一度整理してみましょう。
 まず、金融派生商品という言葉からその「元になるもの」があるということです。
 そして、デリバティブには

 (1)先物(futures)と先渡し(forward)

 (2)オプション(option)

 (3)スワップ(swap)

 (4)それらを組み合わせたもの

の4種類あるということです。
 これらを頭に入れた上で本書にあたってみることにしましょう。
<先物取引や先渡し取引とは、将来の特定の時期における価格を前もって決める取引を意味する。原油や穀物などの商品(commodities)だけでなく、金利・通貨・株式・債券と幅広い範囲の金融商品を先物取引や先渡し取引で行うことができる>
<オプションとは、株などの原商品をある特定の価格(行使価格)で、ある決められた期間(または期日)に買ったり売ったりする権利を意味する>
<スワップとは、文字通り「交換する」という意味。たとえば円の固定金利(fixed interest rate)と円の変動金利(floating interest rate)のように同じ通貨間で固定金利と変動金利を交換するものを金利スワップ(interest rate swap)といい、円とUSドルのように異なる通貨を交換することを通貨スワップ(currency swap)という>
 以前に取り上げた「天才たちの誤算【ドキュメント】LTCM破綻」では、デリバティブを駆使してきた天才たちがロシアの通貨危機によってあっけなく破綻してしまったことが、詳細に描かれています。
 デリバティブとは危険なものなのでしょうか。
<ヘッジでデリバティブを活用している限りリスクはない>
<デリバティブ商品は、市場要因の変動次第で現物取引より大きな損失をもたらすことを認識してもらうことも重要である>
 要は使い方次第ということです。ところで、株式投資信託(株式投信)に投資されている方にお話しますが、株式投信の一部をデリバティブで運用することは常識であることを念のため申し添えます。

 先端金融を研究するのに適したテキストです。


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