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| No.104 | ★★★ | 2002/03/02 Sat |
1ドル200円で日本経済の夜は明ける 藤巻健史 講談社 2002/01/30 |
「日本が百八十度転換する日が近づいている」今回は、「東京市場“伝説のディーラー”藤巻健史」の本です。藤巻健史の本をとりあげるのは、これが2度目です。前回のタイトルは「外資の常識」です。 「外資の常識」の書評はこちらをご覧ください 日本経済は一向に回復の兆しが見えてきません。一方、忘れもしない去年9月11日の同時テロ多発事件で深い痛手を受けたはずのアメリカ経済は、去年秋には景気の底を打ったと言われています。 昨日(3月1日)のモーニングサテライト(テレビ東京)は、「『センチュリー21』というディスカウントショップが事件後ようやく再開され、大盛況である」と報道していました。アメリカの底力を垣間見た思いです。 さて、本題に入りましょう。 氏の論旨は明快です。 現在1ドル134円前後の為替を200円くらいにまで円安誘導しインフレに転換することによって、景気回復と構造改革を両立させることができるというものです。 詳しく見ていくことにしましょう。 <借金をしている会社や人にとって、インフレは有り難い。借金を楽に返せるからだ。(中略)インフレにより企業業績が上昇すると、何が起きるであろう?まず第一に業績が良くなるのだから、株価が上昇する。(中略)第二にリストラの手が緩み、個人消費も回復する。まずは、企業業績を上げることを考えるのが景気回復の第一歩である>氏のところには外国人がよく話を聞きにくるそうです。その内容は、私たち日本人が日本の将来を考える上で非常に参考になりますので、ここに掲載します。 <「日本の景気が反転するのを見落とさないためには、何に注目していればいいか」という質問は、多くの外国人が共通して発する質問である。私は、いつも「為替(かわせ)の動向が最も重要である。そして、その次に地価の動向が重要である」と答えている>ではなぜ、タイトルにもあるように1ドル200円なのでしょうか? <1ドル200円になれば国際優良株(トヨタ、ホンダ、ソニー、キャノン等 注:藤巻隆)は暴騰する。地価も上昇が予想される。1ドル200円になれば外国人にとって、日本の土地は大変魅力的になる>1971年8月15日、いわゆるニクソンショックによってそれまでの1ドル360円の固定相場制から変動相場制へ移行して30年の歳月が流れました。 <過去30年間、「景気が良くなると円高が進み、景気が低迷すると円が動かなかった」のがドル/円の動きであると、私は思うのである。それがゆえに、360円が120円になってしまったのである>氏がディーリングの世界で成功した理由を述べているくだりがあります。 <私が21年間、ディーリングの世界で成功し「東京市場に藤巻あり」と言われるほどになったのは、長期的視野にたって市場を分析し、勝負してきたからである>氏のディーラーとしての実績は当然のこととして、氏の発言が説得力を持っているのは次の理由によるものです。 <リスク・テイカーとは、リスクを取り、大きく勝負をする。リスクを取ることによって利益を出すことが仕事の人達である。(中略)私の仕事は「家を買うのと同じような大きな意思決定を、頻繁に、例えば毎週行うようなもの」と考えていただければ良い。決断力勝負なのである。金融マーケットの、1リスク・テイカーである。そして「儲けて、なんぼ」の世界で生きているのである。「汗と涙」で給料をもらっているわけではなく「“冷や”汗と涙」で生きている> <「プロパガンダ」の読者は、私が嘘をつかないことを知っている。自分一人が高く売り抜けたいがために「価格が上がりますよ」と言うようなことは、絶対にないことを知っていた>ちなみに、伊勢丹1階正面に「解放区」という広場を成功させ、“カリスマ・バイヤー”と呼ばれた藤巻幸夫氏は健史氏の実弟だそうです。 藤巻健史のプロパガンダ |
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