「ゲーム論がビジネスを変える」
第三回は「コーペティション経営」を取り上げます。
コーペティションとは何か。この点について著者の言葉を聞いて見ましょう。
<ネットワークソフトウェアの会社であるノヴェルを設立したレイ・ノーダの言葉にあるように、「競争すると同時に協力しなければならない」のである。競争(コンペティション)と協調(コーポレーション)が合わさると、それぞれの言葉がそれだけで意味していたものよりも、ずっとダイナミックな関係を作り出していく。それゆえに、我々はノーダの用いた「コーペティション」(co-opetition)という言葉を本のタイトルとした)>
この本の中で、「PARTS」が重要な役割を果たしています。
<プレイヤー(Players)、付加価値(Added Values)、ルール(Rules)、戦術(Tactics)、範囲(Scope)の5つで、合わせてパーツ(PARTS)である>
著者は、次のように主張しています。
<ゲームを変えるためには5つの要素のうち一つ、あるいはそれ以上のものを変えなければならない。PARTSを変えなければならないのである。それぞれの要素はゲームを異なるものに変えるための効果的なツールとなる>
それぞれの要素について著者の主張をみてみることにしましょう。
<自分がゲームに参入すれば、ゲームは変わってしまう。(中略)プレイヤーが一人増えたのだから、ゲームは新しいものになる>
<トレード・オフは付加価値を作り出す方法だったが、品質の向上とコストの節約を同時に達成できれば、さらに良いことは間違いない。その結果をここではトレード・オンと呼ぶことにする>
<ルールは変えることができる。しかし、他者もルールを変えることができ、こちらの望む通りにルールが決定されるわけではないことを覚えておかなければならない>
<交渉においては、こちらが何を知っているか、および相手が何を知っているか、だけが問題なのではない。相手が何を知っているかをこちらが知っているか。こちらが何を知っているかを相手が知っているのか。相手が知っていることをこちらがどのくらい知っているかを、相手は知っているのか。相手が知っていることを知ることもまた、結果を左右するのだ>
<長期契約は、次年度以降の契約も今日達成することができるのと同じことだ。将来の力関係の移り変わりから、自分を守ることになるのだ>
次の言葉が著者が本当に言いたかったことでしょう。
<正しい戦略を見つけることは、他者との関係の中における協調と競争の要素を見分けていくことに等しい。こうすることで、自分の利益になるようにゲームを変えていくことができる>
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