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| No.111 | ★★★ | 2002/03/17 Sun |
ポスト資本主義社会 P・F・ドラッカー ダイヤモンド社 1993/07/22 |
21世紀の組織と人間はどう変わるか今回はピーター・F・ドラッカーの著作の一つ「ポスト資本主義社会」を取り上げます。 9年前に書かれた本ですが(原著「POST-CAPITALIST SOCIETY」も1993年に刊行)、他の著作同様に、内容は古いどころか現代の世界情勢(もちろん日本の情勢も)を考える上で非常に参考になります。 ドラッカーは今年の11月19日で93歳(!)になりますが、今でもクレアモント大学大学院(カリフォルニア)の社会科学・経営学教授として、また「経営学」の執筆者として活躍しているそうですから驚異的なことです。 「ポスト資本主義社会」とは何か。それは「知識社会」であると明言しています。その理由は、 <今日では、「知識」だけが意味ある資源であ>り、<知識が、単なるいくつかの資源のうちの一つではなく、資源の中核になったという事実が、われわれの社会を「ポスト資本主義社会」とする>からです。 「マネジメントを発明した男」という異名のあるドラッカーは、マネジメントをどのように考えているのでしょうか。次のように定義しています。 <つまるところ、成果を生み出すために「既存」の知識をいかに適用するかを知るための知識こそが「マネジメント」である>「ポスト資本主義社会」で不可欠な条件とは。 <ポスト資本主義社会においては、いかなる分野においても、知識を有する者は、四、五年おきに新しい知識を仕入れなければならなくなる。さもなくば、時代遅れになる>知識労働者のレゾン・デートル(存在意義)については、次のようにコメントしています。 <知識労働者たる従業員は、事実上、監督されえない存在である。むしろ彼らは、自らの専門について、彼らよりも詳しく知る者が存在するようでは、あらゆる意味で無益な存在となる>「知識」について <知識は安くは手に入らない> <国や企業にとって、知識から得られる収益こそが、競争力の決定的な要因である>「イノベーション」については次のように述べています。 <イノベーションには、体系的な努力と、高度な組織化が必要である>「知識の生産性をあげるための4カ条」 <個人であれ、チームであれ、知識の生産性をあげるには、目的と組織が必要である。(中略)変化の機会をとらえて体系的に利用することも必要である。(中略)それらの機会は知識労働者とそのチームの能力と強みに合わせて利用されなければならない。(中略)最後の原則として、時間的要素を管理しなければならない>企業の優位性の源泉はどこにあるのでしょう。ドラッカーの次の言葉はしっかり頭に入れておくべきでしょう。 <優位に立てるか否かは、誰もが手に入れられる知識から、どれだけ多くのものを引き出せるかによる>学習の大切さについて述べている個所は、肝に銘じておくべきことであると痛感しました。 <知識社会においては、教科内容そのものよりも、学習継続の能力や意欲のほうが、重要でさえあるかもしれない。ポスト資本主義社会では、生涯学習が欠かせない。したがって、学習の規律が不可欠である>「知識と情報」について <知識は、通貨のような非人格的な存在ではない。知識は、本や、データバンクや、ソフトウェアの中にあるのではない。そこにあるのは情報にすぎない。知識は、昔から、人間の中にある。人間が、教え、学ぶものである。人間が、正しくあるいは間違って使うものである>訳者(上田惇生、佐々木実智男、田代正美の各氏)は本書について、「訳者あとがき」でこのように述べています。 <本書は、今日を見るためだけではなく、明日を見るためにも必読の書である。そして、明日のために今日何をなすべきかを知るためにも必読の書である。(中略)読まなければ損をする本というものがある。本書はまさにそのような本である>まったく同感です。 |
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