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| No.113 | ★★★ | 2002/03/30 Sat |
大前研一「新・資本論」 大前研一 東洋経済新報社 2001/11/08 |
見えない経済大陸へ挑むこの本はすでに12カ国で翻訳されています。原題はThe Invisible Continent(見えない大陸)です。 見えない大陸を構成する要素は次の4つであると述べています。 T 実体経済の空間 U ボーダーレス経済の空間 V サイバー経済の空間 W マルチプル経済の空間 そして、 <(この)4つすべてについて深い知識をもつことが、これからのビジネスの世界であろうと政治の世界であろうと、すべてのリーダーに求められる前提条件なのだ>そうです。 著者は新大陸(見えない大陸)での4つの特徴を指摘しています。 (1)あらゆる境界を越えて、簡単に情報が移動することが可能である。 (2)入っていくのは簡単なのだが、本当に簡単だと感じられるのは古い考え方を喜んで捨てられる者のみに限られるという点である。 (3)見えない大陸は今でもその管理体制やインフラが開発途上にあるということだ。 (4)新大陸での価値観は、非常に個人的な価値観を基本に形成されているということだ。 ところで、一消費者としてモノの価格には強く関心があります。著者はどのように考えているでしょう。 <今や、価格というものは、人々が受けるサービスに対していくらまでなら払ってもよいと考えるのかによって決まる>あるいは、競争に打ち勝つための方法とは? <競争に打ち勝つには、すでに市場は存在しているに違いないと信じるに足る場所を見つけ、そこに自分たちの領域を確保することだ>ポータルサイトのヤフーについておもしろい指摘をしています。大前研一らしい、他の人とは違う発想といえるでしょう。 <ヤフーの主な役割は、実はウェブサイトの検索でもなければ、ポータルでもない。ヤフーは、ナローキャスティングのための検索なのである。つまりナローキャスティングをするマーケターたちと顧客が、最も簡単に出会える方法を提供しているのである。ヤフーのような粘着力の強いサイトに長居すると「足跡」がたくさん残るため、商売をしようとする業者に何を買おうとしているのかを推定させるのに十分な情報を与えることになる。あなた自身がポイントキャスティングの対象になるというわけである>私はドル、ユーロ、円の3通貨の関係に関心があります。もはや円だけではリスクが大きすぎるため、ドル預金をしています。できればユーロも持ちたいところです。 大前研一はユーロ圏の欧州について大胆な仮説を立てています。 <言語の違いや伝統的な国境をものともせず、欧州は次第に「欧州合衆国」へと進化していくだろう。事実、米国が誕生した頃の歴史をひもとけば、似たようなことが起こっている>企業が成功するために必要なものは何かについて、次のように明快に答えています。 <企業が成功するには戦略が必要である。つまり、望ましい企業の将来像をビジョンとして共有し、それによって経営資源を配分し、どのような能力を身につけていくのかを決定することができなければならない>「大前研一『新・資本論』」は中身の濃い本です。 |
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