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| No.121 | ★★☆ | 2002/04/27 Sat |
メガ・マーケット ラルフ・アカンポーレ ダイヤモンド社 2001/07/26 |
歴史が教える長期上昇相場の到来
「愚者は己の経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」という名言があります。著者は「賢者は歴史から学ぶ」ことを実践し、テクニカル・アナリストとして大きな成果を上げています。ラルフ・アカンポーレは「結び」で次のように述べています。 <絶対に忘れてはならないことは、株式市場は単なる無味乾燥な数字の羅列ではなく、また、単に投資資金が集まる場所でもなく、生身の人間そのものなのだということである> 次の言葉は、私を含め株式投資をする人たちには「教訓」となります。 <株式市場はトレンドに逆らおうとしない人間には仕事を与えてくれるが、それに逆らうほうを選んだ人間の財産や信用を破壊してしまうのである> 著者は自分が信じる信条の一つを述べています。それは次の言葉です。 <「大多数の銘柄がテクニカル的に投資妙味があるということが自分でわかる限りは、全体のマーケットはブリッシュ(上昇基調)である」であり、この結論に至った理由は、私の経験によれば、相場は上昇を欲している、ということである。これこそ、私のキャリアを通じてわかった最も強烈な事実である> 「メガ・マーケット」の由来については次のように書いています。 <ウォール街の歴史上、現在の大相場と似たような動きが過去に三回あったことを発見し、その相場を「メガ・マーケット」と名づけたのである> 著者が「株式市場は生身の人間そのもの」と断言している理由は、次の言葉でも納得できると思います。 <新しいテクノロジーと平和の二つは、ほとんど魔法の組み合わせと言ってもいい。しかし、メガ・マーケットを成立させる三番目の要因、すなわち市場心理(下線:藤巻)もないがしろにはできない> ところで、著者がテクニカル・アナリストとして用いる「テクニカル分析」とはどのようなものでしょうか? <テクニカル分析とは、「自由かつ公正な市場における需要と供給の力関係を研究すること」である> <テクニカル分析とは、市場の動きおよび市場参加者と市場観察者の振る舞いや心理を表象するデータを研究すること(全米テクニカル・アナリスト協会による1991年の定義)> 著者の歴史的視点に立って、株式市場を見るべきであるという主張が色濃く表現されている個所があります。 <私たちの現在は結局のところ過去の経験の集積であり、将来をよりうまく見通すために、過去を理解することが不可欠なのである> 著者が前提として述べていることは、米国株式市場における過去・現在・未来ですが、私たちの住む日本の株式市場においてもあてはまることが多くあります。 その理由は、日本の国際優良銘柄(例えばトヨタ自動車、ソニー、キャノンなど)は米国株式市場に上場し、米国をきわめて重要な拠点として捉えています。その結果、日本国内市場でもそれらの国際優良銘柄の企業業績が株価に直接反映されるからです。世界の半導体需要も日本のメーカーに直接影響してきます。その結果、企業業績が株価に反映されます。 もちろん株式投資をする場合には、外国為替や金利の動向にも敏感でなくてはなりませんが。 さて、本題に戻ります。著者は米国株式市場の大底を次のように予測しています。 <もし歴史が道案内人なら、次の大底は2002年、2006年、2010年にやってくるだろう> 上記の予測が当たるかどうかは別としまして、次の視点は忘れてはならないことです。 <あなたも株式市場に対する自分自身の中長期的見方を持つべきであり、これなくして株式売買や投資での成功はおぼつかないだろう。またその視点なくして、テクニカル分析のツールを正しく使うことはできないだろう> 歴史を無視してはいけないという教訓を教えてくれる本です。 関連した書評 「オニールの成長株発掘法」 「フィッシャーの『超』成長株投資」 「不況でも『上がる株』がみつかる」 |
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