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No.133 ★★★ 2002/06/08 Sat  人生を変える80対20の法則  リチャード・コッチ
 TBSブリタニカ 1998/06/01

最小限の努力で最大限の効果が上がる

 今回取り上げる本は、ビジネス書であるとともに、哲学書、人生論とも言える本です。
次の言葉だけを読みますと、その印象を強く持ちます。
<自分は幸せになると決めればいいのだ。そう決めれば、自分に対しても他人に対しても、幸せになる責任が生ずる。自分が幸せでないなら、家族や友人など、周りにいる人たちすべてを不幸に引きずり込むことになる>
 本題に入っていくことにしましょう。まず、80対20の法則とは何なのかというところから始めることにします。
<80対20の法則とは、投入、原因、努力のわずかな部分が、産出、結果、報酬の大きな部分をもたらすという法則である。たとえば、あなたが成し遂げる仕事の80%は、費やした時間の20%から生まれる。つまり、費やした時間の80%は、わずか20%の成果しか生まない。これは、一般の通念に反する>
 80対20の法則は、パレートの法則としても知られているものです。
<80対20の法則の基本原理が発見されたのは、約100年前の1897年で、それを発見したのがイタリアの経済学者ヴィルフレード・パレートだった>
 著者は、80対20の法則が当てはまる例を次から次へと提示してみせます。
<大半の長期株式投資の場合、資産増加の80%以上が、初期投資の20%未満から生み出される。その20%の選択を誤らず、それにできる限り集中投資するのが成功の秘訣である。すべての卵を1つの籠に入れてはいけないというのが、従来の投資の鉄則である。それに対し、1つの籠を慎重に選び、その中にすべての卵を入れ、あとは鷹のようにそれを見守るというのが、80対20の投資の鉄則である>
 最後の部分は、どこかで聞いたことはありませんか?すでにお分かりのように、株式の集中投資で巨万の富を築いたウォーレン・バフェットの手法です。そして、著者が理想とする人物の1人としてウォーレン・バフェットを挙げています(他の1人は元アメリカ大統領ロナルド・レーガン)。
<ウォーレン・バフェットがアメリカ一の大金持ちになったのは(その後、ビル・ゲイツに抜かれるが)、勤労によってではなく、投資によってである。(中略)バフェットはごく限られた銘柄を買って、長い間持ち続けた>
 80対20の法則が当てはまる例、あるいはその法則を利用すべき具体例を列挙することにします。
<本のほうを考える場合でも、大切なのは、販売部数の分布ではなく、利益の分布である。つまり、販売部数の80%を占める20%の本ではなく、利益の80%を占める20%の本に注目しなければならない。(中略)ベストセラー・リストに載らず、何年たっても売れ行きが落ちず、利益率<マージン>が高い本が、ほんとうのベストセラーだと言えるかもしれない>
<努力の平均水準を上げるのではなく、努力を一点に集中する>
<手当たり次第にチャンスに飛びつくのではなく、気をしずめ、仕事量を減らし、ゴールへの最短距離に照準をあてる>
<マーケティングは、そしてすべての業務は、会社の全売上高または全利益の80%を生み出す20%の顧客を喜ばせ、引きとめ、そうした顧客への販売をさらに伸ばすために全力を集中すべし>
<100%の顧客に集中するより、20%の顧客に集中するほうが、はるかに簡単である。いや、すべての顧客に集中することなど不可能である。核になる20%の顧客に集中することなら十分可能だし、それに見返りが大きい>
<ほとんどの場合、在庫の80%は販売数量や売上高の20%を占めているにすぎない。動きが悪い商品の在庫コストは馬鹿にならず、少しぐらい売れても儲からない商品も出てくる>
 いかがでしたでしょうか?最後に著者の次の言葉をご紹介します。哲学書としても読める本であることを示したかったからです。


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