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蘇れソニースピリッツ (日経ビジネス) |
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| No.137 | ★★★ | 2002/06/27 Thu |
ソニー自叙伝 ソニー広報センター ワック出版部 1998/03/16 |
珠玉のインサイド・フィクションわが友 本田宗一郎 井深大や井深大とソニースピリッツ 立石泰則の書評を掲載しましたが、ソニーを語るとき、外すことができない本があります。それが今回ご紹介する「ソニー自叙伝」です。 この本は、 <ソニー株式会社が創立50周年(1996年)を記念して制作した『GENRYU源流』(同社広報センターの編集・発行)をベースに編纂されている>そうで、 <上質のノンフィクション>という表現は的を射ていると思います。 ソニーを一言で言えば(実際には非常に難しいことですが)、 <夢を現実のものにする>企業ということになりましょう。 ソニーはあくまでハードウェアで稼いでいこうとしている企業です。ですから、例えばPlayStation2(PS2)の半導体は内製化にこだわりました。利益を確保するためには、これだけは絶対に外注するわけにはいかなかったのです。 もちろん、ソフトウェアを捨てるという意味ではありません。儲かるソフトウェアも持っています。最近の大ヒット作「『「スパイダーマン』は、2億ドル(約250億円)を軽く上回る利益をソニーグループにもたらす見通しだ」(日経ビジネス2002年6月3日号)からです。 この本の最終章(13章)で、ソニー銀行をはじめ、金融機関を所有したいという盛田昭夫の胸中が吐露されている個所があります。 <もともとソニーは、小さい企業集団だ。将来ソフトウェア・ビジネスは絶対伸びるから、力を入れてやっていこう。ただ、企業として伸びるためには、金融機関が絶対必要だ。何も、これは資金調達のためだけではない。企業の信用やバランスを保つ大切な存在となる。金融機関を有した上で、新しい企業集団をつくっていきたい>その後、マネックス証券へ出資したり、ソニー生命が売却されるといった紆余曲折はありましたが、盛田の願いは叶いました。 最近、ソニーに関して気になることは、富士通の傘下にある日本最大のISP(インターネット・サービス・プロバイダー)@niftyの買収交渉が決裂したり、ヨーロッパで「walkman」の商標権が認められなかったりといった足元をすくわれる“事件”が相次いだことです。 ブロードバンド時代を迎え、ISP「so-net」のてこ入れを狙った@nifty買収が失敗に終わり、またソニーの看板商品の1つである「ウォークマン」がヨーロッパでは一般的な言葉であるという裁定には、関係者は少なからずショックを受けたのではないでしょうか。 井深大と盛田昭夫の2人がやろうとしたことは、「ソニー」というブランドを世界に広めることだったと自分では理解しています。アメリカでは、「ソニー」はアメリカ企業と認識されていると言われています。それだけ地元にしっかり根をおろしている証拠です。 大賀典雄取締役会議長は、デザインの美しさへのこだわりを持っていたといいます。 <美しくない商品にSONYのロゴはつけない。美しくサービスしやすいのが、究極のインダストリアルデザインだ>SONYの歴史を振り返り、これからSONYはどこへ行こうとしているのかを考える上で多くの示唆を与えてくれる本です。 世界的企業が時代とともに歩んできた足跡をたどり、また私たちの生活習慣や意識の変化を重ね合わせることによって、SONYが世界中に大きな影響を及ぼしてきたことが理解できると思います。 先ごろ、日経ビジネス2002年6月3日号で「蘇れソニースピリッツ」という特集が組まれました。その記事の内容については、次回取り上げたいと思っています。SONYの「今」が語られているからです。 |
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