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蘇れソニースピリッツ (日経ビジネス) |
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| No.139 | ★★☆ | 2002/07/06 Sat |
出井伸之のホームページ ソニー・マガジンズ ビジネスブック編集部 ソニー・マガジンズ 1998/03/06 |
見た、聞いた、発する、社員との対話 ソニー関連の書評が続きます。 今回の書評は出井伸之会長が社長当時から始めた、イントラネットによる社員に向けたメッセージをソニー・マガジンズビジネスブック編集部が編集したものです。 トップによる社員に向けたメッセージはどのような方法があり、どのように伝えるべきであるかという、優れた事例の1つです。 まず、出井会長(当時は社長)は「社長業とは何か」について「はじめに」で語っています。 <社長業はコミュニケーション業だ。会社が今どこにいて、これからどこへ行くのか。折に触れてメッセージを出していくことが必要だ。それではじめて社員を引っ張っていける。最初はみんなが「あれっ」と思うけど、少し後で「なるほど」と納得がいくようなキャッチフレーズを出すのがいい。社長業は創造性が必要な職業だ>ソニーがブランドを大切にする会社であることは、周知の事実です。そして、ネーミングが大切な要素であることを充分によく理解している会社でもあります。 連続して取り上げているソニー・スピリッツ(本文ではソニー・スピリットとなっています)について、述べている個所があります。 <井深さん、盛田さん、岩間さん、そして大賀さんの偉大な功績は、ソニーのブランドイメージの高さに集約されていますが、われわれがいちばん大切にしていかなければならないのは、やはり創業者の方々が築かれたソニーの風土、自由闊達な雰囲気、チャレンジするというソニー・スピリット、そしてみんなに常に何か期待されている企業である、ということだと思います。そして、それを次の世代に引き継いでいくことが、われわれマネジメントの責務と考えています>企業風土(社風)は連綿と引き継がれていくべきですが、時には経営者の交代によって企業風土が大きく転換することがあります。 元マッキンゼーのパートナーで、ナビスコ会長から異業種の米IBM会長兼CEOに転進し、IBMをパソコンメーカーからコンサルティング企業に転換したルイス・ガースナーはその一例です。ガースナーは、年内に会長兼CEOを辞任するそうです。業績が悪いからではなく、役員の60歳定年制を自ら実践するためだそうです。「自伝」を執筆中で、前GE会長ジャック・ウェルチの「ウェルチ」同様に、話題になりそうです。 話が脇道にそれてしまいました。戻します。 最近、「企業価値」をどのような尺度で評価するべきかという議論がなされることが多くなったように思います。出井会長は当時(1996年)、どのように考えていたのでしょう。 <これからの時代、企業の価値というのはどれだけよい商品を出してきたか、どれだけよいサービスを提供してきたか、というだけではなく、利益をいかに使うかということで評価されるようになってきます。利益を出すこと以上に、その利益をどう還元するかということが、企業評価の基準になってくるのは間違いないと思います>出井会長は社員向けのメッセージを現在も続けているそうです。このメッセージは、ソニーグループ社内向けのホームページに設けられた「A Point of View」というコーナーから発信されています。 このコーナーを継続していることによって得られた点について、次のように語っています。 <「社長」というと、よく「裸の王様」だとか「孤独」だとか言われますが、こうしたコミュニケーションがあると、皆さんからのダイレクトな意見を知ることができて、決して隔絶された気はしません。励まされること多しです。「継続は力なり」ですから、これからも続けていこうと思っています>近著「ONとOFF」(出井伸之 新潮社)の「あとがきにかえて―抵抗勢力は自分自身」の中で、「OFF」の大切さについて次のように力説しています。 <これからの時代、会社の仕事とは関係なく外の世界とコミュニケートする「裏番組」や趣味が最も必要だと思えてなりません。いわば、「OFF」の世界です。興味さえあれば、インターネットなどを利用して個人が得られる情報の量は飛躍的に増えていて、専門家と素人の差は限りなく縮まっています。つまり、「OFF」の世界を持つか持たないかということで、知識の差がどんどん広がってしまうのです>ちなみに、この「ONとOFF」は <「A Point of View」に、1998年2月12日より2002年2月13日まで、84回にわたって掲載された文章をもとに加筆・訂正をくわえ、新たに編集し直したものです>。この「ONとOFF」の書評を近いうちに掲載したいと思っています。 |
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