MBA全集1 ゼネラル・
マネジャーの役割
「一人勝ち」の経済学 MBA全集2 マーケティング ONとOFF
ウォルマートの真実 おやんなさいよ でも
つまんないよ
ローマ人の物語T
ローマは一日にして成らず
中国シフト チャイナ・インパクト


「本当に役に立つ」ビジネス書をご紹介します!

最新の書評はこちらをご覧ください





No.142 ★★★ 2002/07/21 Sun  MBA全集1 ゼネラル・マネジャーの役割
 ウォートン・スク−ル/ロンドン・ビジネススクール
 /IMD ダイヤモンド社 1998/06/25

ゼネラル・マネジメント全般

MBA全集1 ゼネラル・マネジャーの役割  ウォートン・スク−ル/ロンドン・ビジネススクール/IMD ダイヤモンド社 今回取り上げる本は、MBA全集の第1巻の「ゼネラル・マネジャーの役割」です。

訳者まえがきを読みますと、このMBA全集がどのような経緯で編集されたのか書かれています。

<「MBA全集」の原著である"FT Mastering Managemnet/The Complete MBA Companion"は、米ペンシルバニア大学ウォートン・スクール、英ロンドン・ビジネススクール、スイスIMDインターナショナル、というトップレベルのビジネススクールの教授陣が、1994年秋に英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)から依頼を受け、20週にわたり寄稿した週刊連載記事をもとに編集されたもので、MBAの必修過程で学ぶ内容をほぼすべてカバーする内容である>

本書の総ページ数はわずかに166ですが、中身は凝縮されています。

まず、「ゼネラル・マネジメント」を以下のように定義しています。

<ゼネラル・マネジメントとは「アカウンティングやマーケティングといったマネジメントのさまざまな個別機能をまとめ上げたもの」なのである>

現在企業で求められているものはどのような人材であり、どのようなものなのでしょうか?1つの解答を提示しています。

<求められているのは、専門的な機能をゼネラル・マネジメントとして統括できる人材であり、プロセスなのである>

しかしながら、そのような人材が不足しているのは否めないでしょう。

経営者に求められる能力はどのようなものかという問題は、経営者のみならず私のような下位レベルの社員にとっても関心のあるところです。

<有能な経営者は非現実的な哲人君主を目指す必要はない。必要なのは、ビジョンを明確化し、それを実行に移す能力である>

<有能な経営者は、自分から会話を切り出す際には尋問調にならないように気を使い、部下や同僚から切り出される会話には積極的に耳を傾ける>

<経営者が周囲からの意見を受け入れることの最大のメリットは、上層部に向けての情報発信が活発になり、経営者が営業の現場や現実の事業環境をよりよく理解するうえで役立つことである>

経営者層にまで上り詰めた人にとって、常に意識化しておかなくてはならないことがあります。それは、次のようなことです。

<ゼネラル・マネジメントのランクにまで上り詰めた者にとって、過去の成功体験そのものが大きな脅威となる。残念なことだが、そういった成功者は、時が経つにつれてモチベーションおよび変化を起こす勇気を失い、柔軟性を失ってしまうことが多い>

次の一節は、ゼネラル・マネジメントでなくてもだれもが注意しておかなくてはいけないことです。

<20年間働いてきたが20年分の経験を積んでいない、そんな人々がいることは聞いたことがあるだろう。こういった人々は、単に最初の1年間を20回繰り返しただけなのである。こういう人に限って、新しい問題や他に例のないような問題に直面したときに、あたかも自分が過去に経験したことがあるかのように対応するものである>

ゼネラル・マネジャーの役割と責任として以下の7つを挙げています。

(1)リーダーシップ
ゼネラル・マネジャーが事業の方向性と目的をはっきりさせること

(2)選択
ゼネラル・マネジャーは実行可能な戦略を選択しなければならない

(3)事業開発や実験的な試みを行う際にはきちんと目的の焦点を定め、経営資源を適切に配分すること

(4)ゼネラル・マネジャーは多様な能力を身につけねばならない

(5)経営資源を調整するためには、経営資源開発と効率性の追求とのバランスを取らなければならない

(6)変化を引き起こすこと

(7)ゼネラル・マネジャーは社外との関係を管理しなければならない

ゼネラル・マネジメントから彼らによって経営される企業に視点を移しますといくつかの問題が浮かび上がってきます。
最近の米国企業社会(Corporate America)で、エンロンの不正会計に端を発した一連の不祥事は、CEO(最高経営責任者)やCFO(最高財務責任者)と監査法人が共謀して粉飾決算を行ってきたことが、白日のものに晒されることになりました。その原因と考えられることとして、「ストックオプション」と「年金ファンド」であるとフォーチュンは伝えています。
詳細につきましては、The Truth Behind the Earning Illusion (Fortune July 22)をご参照ください。

話を戻しますと、(上記の点を除いて)業績の良い企業には共通点があるはずです。本書では以下のように述べています。

<業績の良い企業は、競合相手が真似のできないような、高度に専門的な資産と、付加価値を生む独自のスキルの開発に成功している。企業がこういった能力を広範な企業活動に効果的に活かす方法を生み出すと、他社が真似をすることはさらに難しくなる>

MBA全集の第1巻として読み応え充分な内容の本です。

Back to Top



CONTENTS


書 評 一 覧


ご意見・ご感想はこちらまで

ウェブマスター  藤巻 隆





(財)著作権情報センター

トップページに戻る Back to Top


Copyright(C), 2004 − 2007 本当に役に立つビジネス書をご紹介します! by Takashi Fujimaki All Rights Reserved

[Link]