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| No.156 | ★★★ | 2002/11/04 Mon |
ジャパニーズ・ドリーマーズ 米倉誠一郎 PHP研究所 2002/09/27 |
自己イノベーションのすすめ13人の登場人物の生き方を通じて、それぞれの目指すところは異なっても何か共通点があるのではないかというのが本書のテーマです。 そして、著者は14人目のあなたにジャパニーズ・ドリームを実現するために挑戦して欲しいと情熱を持って訴えています。そのことによって、低迷する日本経済に活力を取り戻す機会を与えてくれることを教えています。 本書は3部構成になっています。 第1部 自己イノベーションのすすめ 第2部 ジャパニーズ・ドリーマーズ 第3部 自己イノベーション11カ条 「第1部 自己イノベーションのすすめ」では、著者である米倉氏は自らの失敗談を披露し、失敗してもチャレンジし続けることが大切であるとエールを送っています。「序論」と言えます。 <もちろん、失敗もある。僕自身も失敗した。人生三つの坂「上り坂」「下り坂」「まさか!の坂」とはよくいったもので、「マサカ」の展開も待っている。伝聞に基づいた誹謗・中傷もある。それでも、反省し間違ったところを正し、チャレンジを続ける方が新しい世界に旅立てる。 いまは本当に変革の時代だと思う。まさに行動するときなのだ。さあ、実験室から飛び出そう!> 「第2部 ジャパニーズ・ドリーマーズ」がこの本の「本論」を述べて部分です。米倉氏は13人のベンチャー精神の持ち主あるいはエントレプレナー(起業家)の生き方を紹介し、読者にもベンチャーにチャレンジして欲しいと訴えかけています。 その13人を次にご紹介しましょう。 1)セーラ・マリ・カミングス 地方を揺り動かす台風娘 2)小城武彦 エリートコースから飛び出した男 3)三木谷浩史 バブルを乗り越えたインターネット革命児 4)安部修仁 アルバイトからでも社長になれる 5)加藤充 50代での起業 6)松井道夫 常識へ挑み続けるイノベーター 7)小川晴也 老舗旅館の15代目が起こす価格革命 8)小川善美 体育会系女子大生がベンチャーへ 9)矢野貴久子 肩肘張らない行動派 10)中村史郎 会社を変わるのは1度だけ 11)飯塚哲哉 テクノロジー・ベンチャーの雄 12)家本賢太郎 15歳で起業、19歳で大学へ 13)荒川亨 日本の未来のビル・ゲイツ この13人の中から1)セーラ・マリ・カミングス 地方を揺り動かす台風娘、3)三木谷浩史 バブルを乗り越えたインターネット革命児、12)家本賢太郎 15歳で起業、19歳で大学への3人について詳しく見ていくことにします。 1)セーラ・マリ・カミングス 地方を揺り動かす台風娘 交換留学生として来日したセーラが、長野県小布施町にある老舗の造り酒屋の取締役に就任し、現在も活躍している様子が紹介されています。 次のセーラの発言は、日本人である私にも耳の痛いことでした。ある意味で、多くの日本人が忘れてしまった大切なことを思い出させてくれました。 <いまの日本の評価では、文化財と呼べるようなものは大変大切にしますが、普通の古いものに対しては、ほとんど評価しません。古い建物をいらない建物として見ています。しかし、それらには、その時代、その時代の苦労とか、工夫がたくさん詰まっています。これらを残す方が一部の文化財を保護するより、もっと大切なことです> 3)三木谷浩史 バブルを乗り越えたインターネット革命児 「楽天市場」といえば日本最大のインターネット・ショッピングモールですが、この会社を創業したのが三木谷浩史氏です。 三木谷氏は日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行後、ハーバード大学経営大学院に進み、MBA(経営学修士)を取得後、「楽天市場」を起業しました。 MBAを取得しながら、「楽天市場」を起業することになった理由について、三木谷氏本人が語っている個所があります。 <ハーバードに行って驚いたのは、ビジネスの王道が違ったことです。それまでは、ビジネスの王道といえば、銀行や商社、大手メーカーなどの大企業に入って出世することだと思っていたのですが、ハーバードでビジネスの王道といえば、自分で会社をつくることでした。よく考えれば当たり前の話ですが、なるほど、自分で楽しい会社をつくればいいのかということを知りました> しかし、実際に起業する人、できる人は多くありません。まして、成功する人は極めて少ないのが現実です。そして、その少ない成功例が「楽天市場」です。なぜ、三木谷氏は成功したのでしょうか。 この点について米倉氏は次のように断言しています。 <成功する人としない人との差はそれほど大きくはない。やると決めたことをどこまで徹底できるか。すなわち98パーセントであきらめるのか100パーセントまで行くのかが、大きな分かれ道なのである> <三木谷の素晴らしい点は、はじめた以上は最後まで徹底的にやる点である> 12)家本賢太郎 15歳で起業、19歳で大学へ 12歳で脳腫瘍を発症し、除去手術のミスによって一生半身不随を宣告されながら、奇跡的に回復し歩行することができるようになった家本氏の生き方には驚きを禁じえません。 闘病中にレンタル・サーバーのベンチャー企業を創業しましたが、経営について全く無知であったため資金繰りに窮し、倒産寸前にまで至ったことがありました。 経営を学ぶために、他の人にはできなくて家本氏にできたことは、ベンチャー経営者でありながら、コンビニでアルバイトをしながらお金の大切さを学んだことでした。 <1つの組織で働くとはどういうことなのかがわかりました。例えば、アルバイトあれば自分で決めていいことといけないことがあります。自分はこうだと思っても、店長が違う意見だったら、それに従わなければならない> <もう一つはお金の価値を実感したことです。コンビニですからお客さんからお金を受け取る。稼いでいるという実感がありました。また、給料をもらう側の気持ちもわかりました。それまでは、給料日というのは、会社からお金が出て行く悪いイベントだったのですが、給料日を指折り数えて待つ、今月はいくらだろうか、という気持ちがわかりました> 第3部の自己イノベーション11カ条の内容をご紹介しましょう。 第1条 常に当事者意識をもつ 第2条 小さな変化を起こして続ける 第3条 質の高い体験をする 第4条 プロジェクト・マネジメント力をつける 第5条 プレゼン・スキルと英語力を身につける 第6条 セオリーを知る 第7条 小さなアンテナと大きなアンテナを立てる 第8条 グローバルな視点をもつ 第9条 自分なりのサイクルをもつ 第10条 自分のことを自分以上に考えてくれる人はいない。だから自分で考える 第11条 自分のアンカーを忘れない この本を読むと元気がでてきます。ぜひ、ご一読ください。新書ですから値段も手頃(本体760円)です。 |
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