シスコの真実 新マーケットの魔術師 [新・家族論]親が反対しても、子供はやる 藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義
藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義 中華連邦 [図説]ベンチャー株投資の実践ノウハウ [図説]ベンチャー株市場のすべて ボンド・キング ビル・グロスと楽天<日経ビジネス(2003.2.10)>


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No.169 ★★☆ 2003/02/16 Sun  [図説]ベンチャー株市場のすべて  出縄良人
 PHP研究所 1999/12/29

[図説]ベンチャー株市場のすべて  出縄良人 PHP研究所 市場のしくみから賢い投資法まで

前回に続きまして、ベンチャー株投資をテーマにした本を取り上げます。

著者は前回同様、出縄良人氏です。重複になりますが、氏の簡単な略歴を掲載します。

出縄良人(でなわ よしと)氏は、ディー・ブレイン証券会長兼CEOで公認会計士でもあります。
中堅中小企業、ベンチャー企業の資金調達支援を専門とするディー・ブレイン証券(株)を設立しました。未公開株式市場「VIMEX(ヴァイメックス)」を創設し、未公開企業の証券会社を通じた公募増資に道を開きました。(【著者紹介】の要約)

今回はVIMEXへの登録と募集等についてさらに詳細に見ていくことにします。

尚、前回取り上げた『[図説]ベンチャー株投資の実践ノウハウ』(出縄良人 PHP研究所2000/08/31)と今回の『[図説]ベンチャー株市場のすべて』(出縄良人 PHP研究所 1999/12/29)を基に「ベンチャー投資」と題してまとめているところですので、できあがり次第当サイト上で公開する予定です。
こちらも合わせてご覧ください。

「ナスダック・ジャパンの正体」という章(第3章)があります。

米ナスダック、ソフトバンクそして大阪証券取引所の3者によって設立された「ナスダック・ジャパン」でしたが、日本経済の長期低迷のために米ナスダックが撤退し、「ナスダック・ジャパン」は2年ほどで消滅しました。

その後、大阪証券取引所は「ナスダック・ジャパン」に代わる証券市場として「ヘラクレス」を創設しましたが、「ナスダック」というブランドを凌ぐには至っていません。がんばって欲しいものです。

VIMEXに重点を置いて話を進めていきます。

まず、VIMEX(ヴァイメックス)に登録し、募集するためにはどのくらいの費用がかかるか見てみましょう。
表にまとめられたページがありますので、そのまま掲載します。

VIMEX(ヴァイメックス)の登録・募集費用の概算
項 目 費 用 頻 度
プライマリーデューデリジェンス 60万円 初年度
VIMEX登録審査料 140万円 初年度
監査費用*1 300万円〜700万円程度 毎年
名義書換代理人手数料 20万円〜60万円 毎年
VIMEX登録支援コンサルティング費用*2 100万円〜500万円 オプション
VIMEX募集手数料 資金調達額の3% 増資時
VIMEX登録維持費用 10万円 毎月

注:*1 監査法人または公認会計士と要相談
  *2 ディスクロージャー関連書類の作成指導及びIR指導、事業計画書作成、資本政策作成等のコンサルティングを
    発行企業の実情に応じて実施
  *3 このほか株券および目論見書の印刷費がそれぞれ30万円程度、官報広告が10万円程度必要

                                           (P.175の表を掲載)


では、トータルでいくらぐらいのコストがかかるのでしょうか。1億円程度の公募増資の場合のコストを見てみましょう。

<1億円程度の規模の公募増資であれば、通常1000万円以内で収まる。VIMEX登録後の追加公募増資については、さらにコストが下がる。返済の必要のない資金の調達であることを考えれば、高いコストではない>

銀行からの融資による資金調達(間接金融)では元金も利息も必ず返済しなければなりませんが、グリーンシート市場やVIMEXでは<返済の必要のない資金の調達>(市場から直接資金調達=直接金融)であるということは極めて重要です。

間接金融による資金調達では、現在超低金利とはいえ金利の見直しによって金利が上がれば資金繰りが苦しくなるからです。

ただし、直接金融がいくら返済の必要のない資金調達とはいえ、業績が悪化すれば株価が低下したり、倒産すれば株式は紙くずになり、投資家に多大な損害を与えることになります。

ベンチャー企業経営者は、資金調達と引き換えに重責を負うことを自覚すべきです。

他方、投資家は「ベンチャー株投資はハイリスクでハイリターン」であることをきちんと認識するべきです。 上記の表の下にVIMEXの特徴がまとめられている個所がありますので、以下に掲載します。


VIMEXの特徴
[1] 日本証券業協会の「店頭取扱有価証券(グリーンシート銘柄)」が集まって流通する市場
[2] 登録および登録後の公募増資を通じて、未公開ベンチャー企業の資金調達のインフラとして機能
[3] 規制がないため、どんな企業でもディスクロージャー要件を満たせば、早期に低コストで公開できる市場
[4] 投資家は会員組織(VIMEXクラブ)に入会して取引に参加。定款、規則を遵守して、投資の自己責任、投資の社会的意義を認識し、公正な取引を維持
                                (P.175の表を掲載)



「ベンチャー株投資」というテーマはこれからも継続して取り扱っていきます。

2回にわたって「ベンチャー株投資」に関連した本の書評を掲載したのには、「あること」がきっかけになっています。

その「あること」というのは、勤務先が本書で取り上げられている「ベンチャー支援実務研究会」の会員である公認会計士、税理士、コンサルタントによって資金調達のための会計監査が実施されていることです。

会計監査が実施されることが決定してから、前出の2冊の本(『[図説]ベンチャー株投資の実践ノウハウ』(出縄良人 PHP研究所2000/08/31)と今回の『[図説]ベンチャー株市場のすべて』(出縄良人 PHP研究所 1999/12/29)をさっそく購入し、短期間で読み終えました。

私も会計監査に立会い、関係書類の提出要請に応じたり、質疑応答にも携わりました。今後、どのような展開をするのかわかりませんが、軌道に乗ってくれることを切望しています。いくつもの大きなハードルが立ちはだかっていますが。

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