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| No.188 | ★★★ | 2003/08/24 Sun |
CEOのITマネジメント ジェフ・パポーズ 日経BP社 2000/05/29 |
ネット時代の企業経営本書はロータス社前CEOの手による実践的な本です。 原題はENTERPRISE.COM : Market Leadership in the Information Ageで、CEOは出てきません。 ネット時代において、そもそもネットワークにはどのような特徴があるのでしょうか? 著者は次のように答えています。 <ネットワークには、強いクリティカル・マス効果がある。利用者が多いほど、価値が高まるというものだ> ここでいう「クリティカル・マス」を次のように定義しています。 <「クリティカル・マス」は、あなたができることは他の誰もができることを意味する> 私たちが日常使っている「インターネット」を著者はどのように捉えているか見てみましょう。あまりにシンプルに捉えているため拍子抜けしてしまうかもしれません。 <インターネットとはつまるところ、重要な技術革新の連鎖に付け加えられた最新技術に過ぎない> ところで、私たちは「データ」「情報」「知識」「智恵」という言葉を意識して区別して使っているでしょうか? それらの違いを定義せずに使用していることが多いのではないでしょうか? 著者はこれらについて定義しています。参考になりますのでご覧ください。 <・データとは、単なる絶対的事実と定義できる。(後略) ・情報とは、データに文脈を与えて価値を高めたものである。(後略) ・ナレッジとは、情報に関連ノウハウや理由などが加えられてできあがるもの。(後略) ・ワークとは、データ、情報、ナレッジを組み合わせた行動である> 智恵はワークの訳語ではありませんが、ここでは同義語と考えてよいと思います。 著者はナレッジの重要性を強調しています。 <今日でも、ナレッジの重要性は少しも変わっていない。変わったのはナレッジ開発の範囲、形、規模、そして速度である。中企業以上の組織では、ナレッジ開発はすでに個人の頭の中でうまく管理できる段階をとっくに超えてしまっている場合が多い> <ナレッジとは単に情報をランダムに、あるいは組織的に整理しただけのものではない。ナレッジとは、判断や行動に転化できる情報資源なのだ。ナレッジとは行動を伴うものでなければならない。このことは、いくら強調しても足りない> ナレッジに関連して、形式知と暗黙知について述べている個所があります。 <情報をノウハウ(とノウ・ホワイ)に混合して生産的な用途を引き出すとは、2種類のナレッジの間を行き来することである。つまり、形式知と暗黙知だ。<これらの用語が一般に知られるようになったのは野中郁次郎・竹内弘高共著による貴重な1冊『知識創造企業』(東洋経済新報社)によってである>暗黙知は、個人的なノウハウ、つまり、習慣、パターン、行動、洞察力などである。言い換えれば、存在するが、語られることはないものだ。(中略)これとは、対照的に、形式知は、レポート、分析、マニュアル、指示、慣例、eメール、ソフトウェアなどに書き込めるものだ。効率的なナレッジ・マネジメント・システムとは、暗黙知と形式知との間を往復して、相乗的な理解を生み出せるものである> あらゆる面で、知的刺激を与えてくれる本です。 |
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