一代で富を築いた人々の知恵
本田 健氏が日本の億万長者にアンケートしたり、取材して浮かび上がった「日本の億万長者の条件」を示した本です。
アンケートは次のような方たちに送付したそうです。
<2002年の高額納税者の方々のうち1万2000名に、アンケートをお送りさせていただきました。私が知る限りでは、日本の億万長者を対象にしたアンケートで、これほど大規模なものは初めてだと思います。>
では、実際にアンケートに回答してくれた方たちはどのくらいいたのでしょうか?
<最終的には、1000名近くの高額納税者の方々から、アンケートにご“快答”いただき、貴重な声を集めることができました。>
つまり8%くらいの回答率だったわけです。有効回答率としてこの程度であればまあ充分ではないかと思われます。
まず、億万長者とはどのような人たちを指すのでしょうか?
著者は次のように定義しています。
<億万長者は純資産1億円を所有する人と定義したいと思います。>
著者によれば、アンケートの集計結果から、億万長者を6つのタイプに分類しました
<@ビジネスオーナータイプ A専門家タイプ B会社役員タイプ C相続タイプ D不動産タイプ Eアーティスト、スポーツ選手などの有名人タイプ>
6つのタイプを順に見てみましょう。
<@ビジネスオーナータイプ
自分の得意なこと、好きなこと、人に喜ばれることを、上手にビジネスにして成功した人たちがビジネスオーナータイプです。日本の億万長者の10人に3人が、このタイプです。>
<A専門家タイプ
資格や専門能力を生かした仕事をし、成功したタイプです。医者、弁理士、弁護士、会計士、税理士、設計士、セールスマン、コンサルタントなどが、この専門家タイプに含まれます。億万長者の10人に2〜3人がこのタイプです。>
<B会社役員タイプ
従業員として成功する代表的なタイプが、この会社役員タイプです。億万長者の10人に2〜3人が、このタイプです。>
<C相続タイプ
両親、親族などから、会社、株、土地、お金などを相続することによって、億万長者になったタイプです。億万長者の10人に2人が、このタイプです。>
<D不動産タイプ
ビジネスとして、主に不動産を扱っているタイプです。大きく分けると、ビジネスオーナータイプに含まれますが、一定数の億万長者が不動産を扱っていることと、仕事のスタイルや特徴がその他のビジネスとは異なることから、独立したタイプとしました。>
<Eアーティスト、スポーツ選手などの有名人タイプ
普通の人が、億万長者として真っ先にイメージするのがこのタイプでしょう。このタイプの人は、自分の大好きなことや得意なことを、惜しみなく表現することで億万長者になりました。また、それを非常にたくさんの人と分かちあっていることも、このタイプの特徴です。>
本田 健氏は億万長者を6つのタイプに分類したあとで、億万長者の人生には10の特徴が見られると指摘しています。これらの特徴を見ますと凡人の私にも実行できることもありますが、いかんともしがたいことも含まれています。
あなたは10の特徴のうちいくつが当てはまりますか?もしも、過半数に当てはまるとしたらあなたも億万長者になれる可能性があります。
<@好きなこと・得意なこと・喜ばれることを仕事にすること
A誠実なこと、健康なこと
B運がいいこと
C危機を乗り越える力があること
D人に応援されること
Eメンターがいること
Fパートナーといい関係を持っていること
G子供の教育を独特に考えていること
H長期的な視野を持つこと
I決断を上手にすること>
スポーツの世界では「運も実力のうち」といってゲンを担ぎます。億万長者の特徴の一つにもB運がいいことがありました。とすれば億万長者は「幸運」を引き寄せるすべを知っていると考えるのが自然でしょう。
本田氏は「幸運」を引き寄せる方法は次の4つであると述べています。
<@できることは精一杯やり抜く―幸運の神様は努力に引き寄せられる
A人との縁を大切にする―幸運の神様は、人を通してやってくる
B時流をつかむ―幸運の神様は、時代の流れと一緒にやってくる
C自分が幸運であると知る―幸運の神様は、自分に気づいた人のところにやってくる
>
幸運を引き寄せるために、億万長者は人一倍、いや人の何倍も努力していることが分かります。そこが凡人の私と億万長者を分かつ大きな違いです。
私がこの本を読んでとりわけ印象に残ったことは次のことです。
<これから、感性が大切な時代になっていくと多くの億万長者たちが語ってくれたのが、印象的でした。みな口をそろえて言うのは、「人に与えることで、豊かになる」ということです。自分の持つ専門知識やサービスを最大限に提供することで社会に奉仕することが大切だというのです。それによって、仕事をする喜びを得て、その上で報酬までもらえるなんて本当に幸せだと多くの億万長者は語ってくれました。>
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