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No.240 ★★★ 2006/04/12 Wed  考える技術 大前研一 講談社
 2004/11/04

考える技術 大前研一 講談社 「思考力格差」の時代

この本は、大前氏がマッキンゼー在籍中に身につけた論理的思考を代表とする思考法のノウハウを惜しげもなく披露している本です。
 それぞれのノウハウは一朝一夕に身につけることができるほど生易しいものではありませんが、毎日の積み重ねによって身につけることができそうです。私もカメの歩みでありますが、一つひとつマスターしていけたら今後の人生にプラスになると確信しています。
 あなたもご一緒にトライしてみませんか?

 冒頭で、大前氏は「見えない大陸」について次のように述べています。

<見えない大陸には4つの空間がある。旧世界から継続している「実体経済」の空間、金や情報が国境を越えて自由に流通する「ボーダーレス経済」の空間、インターネットに限らずさまざまな通信技術から生じた「サイバー経済」の空間、そして自己資金の100倍、1000倍というマルチプル(倍率)の資金が動く「マルチプル経済」の空間。この世界の現象のすべては、この4つの空間が複雑に関係しあって起こっているのである。この新しい世界では、旧世界におけるマクロ経済はまったく役に立たないし、これまでのビジネスの手法はもはや通用しない。>
 これからの時代にビジネスマンに不可欠な能力とは何でしょうか。大前氏は、それは「論理的思考力」であると断言しています。 
<これからの時代、論理的思考がなければビジネスマンとして生き残ることができない。そればかりか、この世の中で何が起こっているのかさえ理解できないだろう。逆に論理的な思考回路さえもっていれば、あなたは必ず新しい世界でも臆せずに戦っていくことができる。>
 ソリューション(問題解決)という言葉がもてはやされていますが、問題解決のためには、まず問題の本質がどこにあるのか見つけなければなりません。問題の本質を明らかにせずに取り組むと、もぐら叩きのような対症療法に終始し、いっこうに解決しないばかりか、状況を悪化させかねません。
<問題解決の根本になるのは、論理的思考力である。問題解決のみならず、先見性とか直感と呼ばれるものも、じつは論理的思考があってこそ生まれる。ところがほとんどの日本人には論理的思考の癖がついていないため、問題解決のための思考回路が抜け落ちている。こうした思考回路の欠如は政治や経済を含めて日本の将来を危うくするし、ビジネスマン個人にとっても、それで新しい時代を生き抜くことは不可能である。>
 
<欠けている問題を解決するためには、問題がどこにあるのかを分析して原因を解明し、それを解消しなければならない。それを論理的に考えれば導き出せるものだが、日本の経営者のほとんどはこうした思考回路を持っていない。>
 ここでとても重要な思考法の1つであるMECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)という概念について説明している個所がありますので、ご紹介しましょう。
<5分間で内容が言えたり、原稿を1枚抜かれてもきちんと話せるためには、もとのプレゼンテーションがしっかりした論理公正で組み立てられていることが条件になる。その論理構成の基本となるのが、ピラミッド構成法(ピラミッド・ストラクチャー)という論理構成法である。これは問題の解決策を導き出すときに必ず用いる、いわば論理的思考の要といえるものだ。
 この手法のベースになっているのは、英語でMECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)という概念である。直訳すると「重なりがなく、漏れがない」。ある大きな課題に対して、漏れがなく、重なりが内容に細分化して考え、それによって効果的効率的に問題を把握し、解決しようとする方法である。>
 では、本質を見抜くとはどういうことなのでしょうか。
<本質を見抜くとは、その問題の本当の原因は何かを見極め、正しい解決策を導き出すこととほとんど同義である。逆に言えば、問題の本質を見抜くためのプロセスをたどっていけば,正しい結論を導き出すのはそう難しいことではない。>
 一時的にしか役立たないハウツーものではなく、こうした永続性のある思考法を身につけ、激動する社会を生き抜いていこうではありませんか。

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