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| No.255 |
★★★ |
2008/08/15 Fri |
成功者の告白 神田昌典 講談社 2004/01/26
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5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
この本は著者の体験に基づいた小説です。もう少し正確に言いますと、小説仕立てのビジネス書です。
ただし、著者の体験だけではなく、著者の知る成功者たちの生き方も投影されています。このことによって、本書を深みのある「作品」に仕立て上げています。
本書を読んで思ったことは、「成功者になるとはどのようなことなのか」「傍目から見て成功者と思われる人が果たして幸せな生活を送っているのか」「もし家庭が破綻しかけた時、どう対処したらよいのか」ということを考えさせられました。
私は「成功者」ではありませんので、実体験はできませんが、自分が主人公になったような疑似体験をすることはできました。
そして、「真の幸せとは何なのか」を考えさせられました。
プロローグで著者、神田昌典氏は次のように述べています。
大きな成功を実現していく過程では、確実に障害が降りかかる。成功だけを持ち逃げできない。私は単なる精神的な戒めとして言っているのではない。これは事実なのだ。私が確信できる理由は、短期間に急成長する会社経営者の多くの事例を見てきたからである。
この本は、先ほどお話しましたように「小説仕立てのビジネス書」です。ですから物語を紹介するのが筋かもしれません。しかし、それよりも主人公タクたちが語る(著者の投影)「心に響く言葉」をご紹介する方がもっと大切なのではないのかと考え直しました。
そこで、これから「心に響く言葉」をアトランダムに掲載することにします。それらの言葉にどう感じ、それらの言葉をどのように理解するのかは、あなた次第です。
抜粋するのは、「私」の心に響いた言葉であって、必ずしもあなたには通じないかもしれないからです。私とは別の考え方、捉え方があるからです。
率直なコメントをお待ちしています。
今では、スキルを身につけても、まだ働けるのに会社のほうが先に寿命がきてしまう。それは一生の間に、いくつもの異なる分野で異なる能力を発揮しなければならないという、まったく新しい時代に生まれたことを意味する。
「お客様の声というのは、ビジネスの根本だ。だからシンプルながら、もっとも効果的な広告になるんだよ。どんなにうまく宣伝しても、自分の商品を自分で素晴らしいですというのと、顧客がこの商品は素晴らしいです、というのとではまったく違う。100回自分で宣伝するよりは、ひとりの顧客の声を聞かせたほうが効果的だ。立ち上げ時に商品パンフレットをお金をかけて印刷するのであれば、お客様からいただいた感激の手紙をコピーしたほうが強力なんだよ。」
「タク、仕事のために、家庭があるんじゃないんだぞ。家庭が幸せになるために、仕事があるんだ。履き違えるんじゃない」
「夫が会社でストレスを感じれば、妻にあたる。妻は子供にあたる。酷い場合には、気づかないうちに妻による子供の虐待にまで発展する。虐待するなんて想像すらできない、極めて知的レベルの高い女性たちが、無意識に虐待してしまうんだよ」
「最近の研究でわかってきたことは、鬼の経営や軍隊式マネジメントに象徴されるような、つねに緊張感を強いられ恐怖が支配するような環境下では、脳波がベータ波になってしまう。すると大量の人間に同じ行動を取らせるという観点からは効果的だが、個々人は学習能力が低くなり、創造性が発揮しにくくなる。人間は安全な、リラックスできる環境の下では、脳波がアルファー波になる。学習が効率的になり、想像力が増すんだ。」
次の文章は特に印象に残った個所です。と言いますのは、元 ザ・リッツ・カールトン大阪営業統括支配人の林田正光さんの講演会に出席(2008年2月)し、また氏の著書「リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと」(あさ出版)を読んだからです。
「クレドというのは、リッツ・カールトン・ホテルが会社の価値観・哲学をまとめたものだ。あまりにも効果的だったので、今やいろんな会社が取り組み始めている。リッツ・カールトン・ホテルっていうのは、ブティークホテルといってあまり大規模なホテルではないが、サービスが抜群に素晴らしいことで世界的に評価されている。
たとえばね、このホテルで道を聞くと、スタッフは道を教えるだけではなく、その場所までお連れすることが原則になっている。掃除をしている人から、社長にいたるまで、全世界のスタッフが全員、同じ行動をとるんだ。電話だったら、ベルが3回鳴る前に笑顔で電話を取る。これも全世界の社員が同じ基準で動く。そうした素晴らしい人材をつくる秘密が、このクレドだ」
多くの新規事業や起業家が失敗する理由は、起業家と実務家のエネルギーのバランスがとれていないんだよね。まずアイデアがあって、それを形にする力が加わってはじめて果実が実る。どんなに素晴らしいアイデアであっても、それを仕組みにしないとビジネスにはならないだろう。
例をあげよう。ソニーでいえば井深大と盛田昭夫。ホンダでいえば本田宗一郎と藤澤武夫。こういうのが起業家と実務家のコンビといってもいい。カリスマ社長の陰には、有能な実務家がいることが多い。
「会社とは、そこに集うひとりひとりが、本来の自分を発見する場所だ。その過程は、楽しいことばかりじゃない。どちらかといえば挫折が多いだろう。でも挫折を乗り越えて、はじめて自分自身の輝く部分に出会える。そして宝を持ち帰る。宝とは、自分には力があるという自覚だ。」
「人間はひとりひとりが自分に出会う旅をしている。芸術家も、スポーツ選手も、そしてホームレスだって同じだ。
それぞれが自分にとって必要な道、価値ある道を選んで進んでいる。
その旅の終わりに、ひとりひとりがジグソーパズルのひとつのコマを持ち帰る。
それを人類全体で成し遂げたとき、すべてのコマとコマがつながって、新しい段階に立つことができる」
いかがでしたか? あなたはきっと有能な方だと思います。そうであるならば、一度立ち止まって、自分が歩んできた(疾駆してきた?)道をを振り返ってみる事も大切ではないでしょうか?
この本を読んで、これからのことをじっくり考えてみるのも悪くないと思います。
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