事の発端、そして事前のネタ集めから


フィアット・パンダというイタリアの下駄車に乗るワタクシは、かねてより漠然と「外国で運転してみたい」願望を持っていた。が、私のまわりにはさすがにそこまでのチャレンジャーはいなかった。自動車ディーラーに勤める従兄(シトロエン乗り)が一昨年パリに行ったときにも、凱旋門の外周グルグルを抜け出せないクルマや路駐バリバリの市内でバンパーで車間を広げるクルマを見て尻込みしたそうだから、運転の荒さ世界一の国イタリアでは大丈夫か?とも思うのが普通なのだが、生来「思い立ったが吉日」な性格なため、「新婚旅行の際にはレンタカーを借りてお出かけしてみてもよろしいでしょうか?」とそれとなく奥様に陳情申し上げてみたのであった。
 彼女はこのころちょうど普通免許を取得したばかりでクルマに感心があったためか、普段からフィアット・パンダなんぞに乗せられて感覚がマヒしてしまったか、もともと外国かぶれの素養がおありになるのかは定かではないが、思いがけず即OKが出たのである。というところからこのおはなしのはじまりはじまりなのである。

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ローマ市内。路地はこんな状態

とりあえず国際免許の申請をせねば、ということで、当時在住の沼津の運転免許センターへ。行ってから気が付いたのだが、申請の受付時間なるものがあって、平日の午前8時30分から11時、午後1時から4時までなのだそうだ。
 免許センターについたのは11時過ぎで、それを知って慌てて案内のおねえちゃんに聞いたところ、「いまならまだ間に合うかもしれませんよ、収入印紙を買って必要書類と一緒に受付窓口へ出してください」と言ってくれたのでとにかく急いで申請をすることにした。印紙売りのおばちゃんも、申請窓口のあんちゃんも時間過ぎてからなのに快く応対してくれた。しかも申請してから20分であっけなく発行。所詮お役所仕事だろうと思っていたが意外な対応のよさに驚く。ブラビッシモ、静岡県警

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アルファ156(イメージ)

免許が取れたのであとは現地でのクルマ確保だ。今は世界規模のレンタカー屋ならどこでもWeb上から予約ができる便利な世の中だ。日本語対応のWebから予約ができて、ローマ市内に営業所があることからHertzで借りることにした。
 車種も意外と豊富で、奥様とわいわい言いながら品定めをし、やっぱイタリアならコレでしょ!ということでアルファロメオ156をチョイス。行き先は、ホントはフィアットの城下町であるトリノに行きたかったのだが、ローマから片道7時間もかかるということで断念。ローマから日帰りできるところを探したところ、「イタリア・アッピア街道を走る」などという心躍るページを発見(それはくしくもニッポンレンタカーのホームページなのだが)。
 ナポリまでヴェスヴィオス火山やらポンペイやらを眺めつつアッピア街道を通り、帰りはアウトストラーダ・デル・ソーレを赤いアルファで
疾走する姿を想像しひとり悦に入る。気分はフニクリ・フニクラ、鬼のパンツはいいパンツ状態で、顔は緩み焦点の定まらない眼で思いをはせるのであった。翌日確認のメールが来る前に予約センターへ電話で確認。無事予約されているそうだ。念のためアルファ156が借りられるかどうかの念押しをしたが、現地の配車の都合もあるので確実なことはいえないが、一応連絡はしてあるとの回答。まあやむを得ないかと納得してしまったことが後になって思わぬ形で影響してくることに、まだこのときは気が付かなかったのでありました。

 

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