


血の誓い
「ショーター貴様!何か言ったらどうだ!!」
マイケルは校舎裏でショーターを問いつめた。
「マ、マイケル・・・」
校舎裏には5人の男がいた。
その中のリーダー格の男がマイケルだ。
「ショーター、俺達の血の誓いを忘れたのか!!」
マイケルは一層強く言った。
血の誓い・・・
それは・・・
他のTCGには手を出さない
仲間がやられたら復讐をする
敵前逃亡はレアカードの破棄を以て罰す
全員が倒されたら最後の一人は本体を守る
以上を守らぬ者は厳罰に処す
・・・と言うモノだった。
これをショーターは破ったのだ。
契約は絶対だ。
破った者には死と地獄。
それが血の誓いだ。
「さあ、ショーター!!」
ショーターはその威圧に耐えられず思わず呟いた。
「だって・・・100円だったから・・・」
その言葉に後ろにいたニコラスが反応した。
「100円!まさか・・・そんな、だとしたら・・・」
「どうしたニコラス!」
マイケルは事の異常さにやっと気が付いたようだった。
「ニコラス、落ち着け!!」
ニコラスは言ってしまった。
「じゃあ、しょうがないよね・・・100円じゃあ。」
「ニコラス、解ってくれたか。」
ショーターは光を取り戻していた。
「100円だったら僕も買・・・」
「き、君たち、な、何を言ってるのか、わ、解ってるのか?」
ジェイクが遮る。
マイケルは叫びだしそうだった。
「お前達、血の誓いは絶対だぞ!!」
その時。
それまで沈黙を保っていたパウロが言った。
「なら、無くしてしまえばいい。」
「どうやって!!」
マイケルには理解できなかった。
「お前がリーダーだろう?」
・・・
沈黙の後、マイケルは言った。
「それもそうだな。」
斯くして、血の誓いは失われた。
そして放課後と日曜にはモンコレと共に、この様なつぶやきが聞こえるようになった。
「じゃあ、マルチ呼びます。」
第16回 完