P THE MEN WHO HAVE ENDED
P終わっている男達
P第17回
戦場に飢えた狼



 今日は朝から何かが変だった。

 ディックとブランドンはいつものように街で待ち合わせをしていた。

 どんよりと曇った空。

 「ようディック、早かったな。」

 ブランドンは片手をあげた。

 「今日は寝てないからな・・・寝坊したくてもできなかったのさ。」

 ディックは赤い目をしながら応えた。

 するとブランドンは急に声をひそめて話し始めた。

 「なぁディック、なんか変じゃないか?」

 ブランドンの言葉はあまりにも抽象的すぎたがディックには解ったらしい。

 「ああ、何かが変だ。」

 そう、二人は何かを感じていた。

 何とも言えない感覚、まるで他人のテリトリーに入り込んだようなそんな微妙な・・・

 そんな嫌な気配を振り払うようにブランドンは言った。

 「まあいい、気にするのはやめよう。」

 「そうだな・・・行くか。」

 二人はファーストフードの店に入っていった。





 注文を済ませ2階に上がる。

 そしていつものようにポケットからデックとサイコロを取り出す。

 カット、セット・・・・そしてダイスを転がす。

 手札を揃えた、その時!

 「お客様、当店ではカードゲームはご遠慮させていただいております。」

 !!

 そこにはにこやかに笑った店員が立っていた。

 (・・・ついに来たか。)

 二人には突然の終末にも対処できる精神力があった。

 カードをしまいハンバーガーを喰らい、とっとと店を出る。

 店員は満足そうだった。





 「・・・次に行くか。」

 「そうだな・・・仕方ない。」


 そして二人が入ったのは安さが自慢のファミリーレストランだった。

 やはりいつものようにダイスを出す・・・すると!

 「お客様、失礼ですが当店はカードゲームは・・・」

 !!

 二人はあわてて立ち上がる、最後まで聞きたくない!

 そんな思いで店を駆け出した。





 「・・・何故解ったんだ、俺達がカードゲームをしようとしていることを!!」

 ブランドンはまだ信じられない様子だった。

 「次に行くぞブランドン!!」


 しかし店に入って席に着いたその時!

 「お客様当店では・・・」

 何なんだ、一体!!

 二人は駆け出していた。


 「次だ!!」

 「おう!!」


 今度は店に入った時にやはり・・・

 「当店ではモンコレは・・・」

 「うわー!!」

 叫び声をあげながら二人は退場した。





 「ディック・・・何なんだコレは。」

 「ブランドン・・・解らない。」

 二人は肩で息をしていた。

 「もう駄目なのか?」

 「そうかも知れないな・・・」

 「帰るか・・・」

 「そうだな・・・」

 空は・・・晴れ渡っていた。


第17回 完P第18回

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