P THE MEN WHO HAVE ENDED
P終わっている男達

P第30回
笑うセールスマン



 私はセールスマンです

 でも、タダのセールスマンじゃあ御座いません

 私が取り扱う品物は「デック」です

 モンコレの「デック」で御座います

 あなたのデックの隙間お埋めします・・・

 いいえ、お代は一銭も頂きません

 お客様が満足すれば、それが何よりの報酬で御座います

 ひょ〜っひょっひょっひょっひょ〜





 少年は悩んでいた。

 「何を入れればいいんだ!!あと9枚!」

 そう、少年はデックを組んでいるのだった。

 それは「儀式デック」と呼ばれるモノだった。

 しかし少年は初めて「儀式スペル」を使うのだった。

 いまさら・・・

 いや、いつ手を出しても良いのだ。それがモンコレだ。

 しかし、儀式スペルとストーンサークルを入れたあとに何を入れていいかわからなくなった。

 そうだろう。

 儀式デックがどう動くかも解っていないのだ。

 それでは仕方ない。

 「ひょーひょっひょっひょ。お悩みですね〜。」

 少年はその声に驚きあわてて振り返った。

 そこには黒のスーツをまとった男がいた。

 男は名刺を差し出す。

 「私はこういうモノです。」

 名刺にはこうあった。

 〜デックの隙間お埋めします  間宮 林蔵〜

 「あ、あなたは?」

 「ちょっとデックを見せて下さい。」

 男は質問を無視して少年からデックをもぎ取った。

 「儀式対策してないようですが、これはいけませんね〜あなたのデックにはこのカードが必要ですよ〜。」

 男はそう言うと9枚のカードを少年に押しつけた。

 少年はカードを見るなり顔を青くした。

 「こっ、これは『宙に祈るもの』に『アクアマリンハーミット』それに『巨人像』じゃないか・・・これは・・・・」

 「どーん!!!!」

 男は少年に指を突きつけた。

 「儀式対策は大切ですよ〜。」

 男はそう言うと振り向きもせずに去っていった。

 「またいいコトしてしまいました〜。」

 少年はデックを眺めていた。

 「そうか・・・そうだよな、儀式デックにも儀式対策は大切・・・」

 少年の目は虚ろだった。

 そしてそのデックを手に街へと繰り出すのだった。

第30回 完
P第31回

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