


ジョルジュ・ザ・バガボンド
暑い・・・
8月の日曜の午後だ。
ジョルジュとセバスチャンはテーブルで向かい合い、アールグレイを飲んでいる。
二人ともにこやかに談笑していた。
しかし
(セバスチャンはもう・・・)
そこでいきなりジョルジュの意識が途絶えた。
いや、覚醒だ。
ジョルジュは目を覚まし辺りを見回す。
セバスチャンはいない・・・
「夢を見ていたよ、セバスチャン・・・」
ジョルジュは口に出してみる。
セバスチャンは呪い殺された・・・何かに。
ジョルジュはそれを知るために旅をしている。
ふと、ジョルジュは手の中を見る。
デックが握られていた。
それはジョルジュの目には、ぼうっと光って見える。
そう、魔力のこもっているカード。
黒衣の男に渡されたカード。
・・・不思議な男だった。
何もかも見透かすような目・・・底が知れない。
ジョルジュは今、ナイル川に沿って歩いている。
その行き着く先に何かがある。
そう直感していた。
今度こそ『レイズデッド』であればいい・・・
そうすればセバスチャンは生き返るのだ。
ジョルジュの旅は始まったばかりなのだ。
第34回 完
