


魂の座
つい最近のことだ。
突然K吾(生命に関わるため伏せ字)が言った。
「なぁ静寂・・・実は最近なんか変なんだ・・・」
最初から変だったと思うが・・・しかし一応聞いてみる。
「なにがですか、K吾さん?」
K吾は言いにくそうだった。
目はキョロキョロと泳いでいて明らかに怯えていた。
「実は・・・最近変な夢を見るんだ。」
(薬の後遺症か?)
K吾は更正施設から出てきたばかりなのだ。
「突然何かに吸い込まれるような感覚がして・・・」
K吾は静かに語りだした。
「ふと気が付くと戦場なんだ・・・それも蛇や猪やでかい怪物なんかがいっぱいいて・・・その中に俺がいるんだ・・・それも毎日。」
「ただの夢でしょう?」
「いや、それが・・・夢じゃないんだ。」
「でもさっき夢だって・・・」
「いや、やっと判った。あれは・・・あれは六門世界だ。」
突然K吾が訳の分からないことを言いだした。
「そうか、俺は召喚されているんだ・・・どこから俺の真の名が漏れたんだ・・・」
K吾は一点を見つめた。
「まただ!!またあの感じだ!」
一陣の風が吹き抜けた。
「ああ!!行きたくない!!!」
刹那、静寂の目の前でK吾はフッと消えてしまった。
・・・ナニガオコッタンダ・・・
「それで静寂、何かわかったか?」
高橋純一が静寂に聞いてきた。
「ああ、とびっきりのヤツがな。」
その言葉に他のヤツも静寂の声に耳を傾けた。
「神の詞とは『人間の真の名』の事だったんだよ!!」
!!
その言葉に一堂は驚きを隠せない。
「真の名さえ判ればその人間を自由に操れる、これがノストラダムスの予言した『恐怖の大王』の正体だったんだ。」
「僕達にはもう為すすべはないのか・・・」
高見瞬が絶望の声を上げた。
「いや、諦めるのはまだ早い、俺達にはまだやれることが残っているじゃないか。」
静寂が一堂に言い聞かせるように言った。
「さあ、ラストリサーチだ!!」
第39回 完
