


上越新幹線殺人事件
列車は何度目かのトンネルに入っていた。
(モンコレか・・・)
車掌は薄暗いライトの中、切符の確認をしながら思っていた。
(俺も足を洗って久しいな・・・)
車内では少年が2人、モンコレをやっていたのだ。
車掌――佐久間はふと目を上げた、遠くに出口が見える。
その瞬間・・・
突然パッと、ライトが消えた。
(停電?)
しかしトンネルを抜けるとすぐに電灯は復活した。
(電気系統に異常があるのかも知れない、すぐに連絡しておかなければ。)
私は車掌室に急ごうとした。
!!
突然目に飛び込んできたもの・・・
さっきとは明らかに違う変化、それは・・・
(死んでる・・・)
目の前の少年はまだ気付いていない。
こんなにハッキリとした変化を・・・
(どうする・・・いや、余計な騒ぎは起こしたくない。)
佐久間の悩みをよそに少年が声を上げた。
「あー!おまえ俺の『月桂樹』勝手に殺してんじゃねーよ!!」
「チッ、ばれたか。」
帽子の少年は悪びれもせずに言った。
帽子の少年は、車内が暗闇に包まれた瞬間をついて、カードを戦場から捨て山に移動させていたのだ。
(よかった、気付いてくれて・・・)
車掌は安堵に包まれて車掌室へ急いだ。
第42回 完
