P THE MEN WHO HAVE ENDED
P終わっている男達
P第59回
バーリトゥード



 僕は目を見張った。

 そう、目の前の男の言葉に・・・

 「バーリトゥードだ!!」

 そう宣言したのだ。

 しかし、正確には目の前の男は僕に向かって言ったわけではなかった。

 そう、僕の隣の男に言ったのだ。

 僕の隣・・・そこにはK吾さん(仮名)が居る。

 もう一度男は言った。

 「C名K吾、君にバーリトゥードで勝負したい。」

 バーリトゥード・・・それは、いにしえから伝わる決闘方法の一つだ。

 日本語に直訳すると『なんでもあり』と言う意味になる。

 すなわち・・・ハート、スペード、月のマークの使用を認め、デック点修正カードも3枚使用してもよいと言う特殊ルールだ。

 K吾はの答えは既に解っていた。

 「ああ、受けて立つ。勝負は?」

 そして問い返す。

 「召喚術師戦だ。」

 男は応えた。

 「さあ、デックオンだ!!」



 ここで男は自己紹介をした。

 「新宿マリア、榊原だ。」

 男は普段から新宿で鳴らしているらしい名前を告げた。

 K吾が応えた。

 「俺の名前は・・・知っているんだったな。C名K吾・・・リコル。」

 勝負が始まった・・・



 試合はK吾が有利に進んでいったようだ。

 K吾は重儀式デック、対する榊原はジャッジメントデックのようだ。

 K吾の本陣には星に願うものが居た。

 時は満ちたようだった・・・

 K吾がタービュランスを撃つ。

 榊原は反応しない。

 続いてアースクエイク。

 榊原が手札を一枚捨てた。バックラーで打ち消したのだ。

 しかし、アースクエイクさえもフェイクだった。

 「アポカリプス#3」

 K吾の宣言にもはや榊原は反応できなかった。

 「アポカリプス#2」

 続いていく・・・

 「アビス」

 「アポカリプス#4」

 「スターライトイクスプロージョン。」

 全てが無に返った

 そして

 ここまで来れば明白だった・・・

 「アポカリプス#1召喚・・・」

 それは厳かですらあった。

 榊原はもはや遅すぎる、宙に祈るものを本陣にを召喚できただけだった。

 そしてK吾が本陣攻めをする。

 即時はなかった。

 先攻はK吾だ・・・

 そう、たったひとこと言えば終わるのだ・・・

 K吾がおもむろに宣言した。

 「終わりの始まり、起動。」

 馬鹿な!!

 ギャラリーの驚きの声があがる。

 そして世界から一瞬、音が消えた・・・


 「バーリトゥードだ!!」

 目の前の男が宣言した。

 どこかで見たことのある男だ、そう二階堂静寂は思った。

 どこでだったかは覚えていないが。

 そう、その宣言は自分ではなく隣の男に向けられているようだった。

 隣の男・・・すなわちC名K吾(仮名)に。

 「俺は新宿マリア、榊原だ。」

 そのセリフさえ聞き覚えがある気がした。

 そして戦いは始まる・・・


第59回 完
P第60回

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