


ジョルジュ・ザ・ハイランダー
ついに見つけた・・・レイズデッドを持つ男を。
「セバスチャン・・・」
ジョルジュは思わずつぶやく。
死した、かつての友であり師匠である者・・・そして勇者だった男の名を。
そのつぶやきの重さが旅の過酷さを物語っていた。
ジョルジュに与えられた力・・・力を持つカードを見分ける能力、それに導かれる力。
それがジョルジュに与えられたチャンスだった。
呪いによって他界したセバスチャンを生き返らせる力を手に入れる、それがこの旅の目的だった。
最初に出会ったのはリザレクションだったが、もはや死んだ者を生き返らせるだけの力はなかった。
そしてナイル川を上流に向かって続けた旅もついに終わるときが来たのだ。
「俺に勝ったらこの『レイズデッド』をやるぜ」
隻眼の男はそう言った。
ジョルジュが賭ける物は『リベンジ』だ。
隻眼の男・・・アッシュと名乗った男の目的は、自分を追いやった伯父への復讐だ。
家は奪われアッシュの手元に残った財産は、切りつめればなんとか半年は過ごせる程の金だけだった。
片目は自分で潰した。
互いに譲れない願いがあった。
譲れないカードがあった。
こうして戦いは始まるのだ・・・
「喰らえアースクエイク、天をも揺るがす震度8の地震を!」
アッシュの放った呪文はジョルジュのアースドラゴンをあっさりと葬った。
しかし、ジョルジュも負けはしない。
「アイスフォールだ、零下300度の冷気を受けて見ろ!」
アッシュのクラウドドラゴンは耐えきれずに地上に墜ちる・・・そして果てた。
「アポカリプス#1!!テメーは一億光年のあいだ眠ってやがれ」
ぶつかり合い、反らしあい、交わしあう。
二人は間違いなく最強だった。
他の人間とは背負っている物が違うのだ。
しかし、最強の二つがぶつかればどうなるか・・・
グッ・・・
ウハッ・・・
苦しそうな声を上げて二人が倒れる・・・
決着は・・・引き分けだった・・・
傷ついた体を引きずりながら、二人の戦いはサドンデスに突入する。
5回もの戦いでも決着はつかない。
互いに残されたカードもない・・・
そして時間が切れた・・・
男達は手を取り合った。
二人はもう親友だった。
二人の漢は言葉ではなく魂で語り合ったのだ。
アッシュが言った。
「なぁ、俺のレイズデッドとお前のリベンジ、トレードしないか?」
第75回 完