


マリー・ザ・ラストエンプレス
「太陽王を在るだけ頂戴」
少女は店に入るなりそう言った。
その言葉に周りのファイター達が一斉に振り向く。
しかし少女は不躾な視線には慣れているようだった、気にもとめない。
少女は16〜8歳くらいの金髪碧眼でたいそう豪華に着飾っていた。
今にもバラが飛んできそうな・・・こんな店にはまるで不似合いだ。
そして、その少女のそばには一人の男が控えていた。
25歳ほどで、サングラスを掛けていて素顔は判らない。
その男が少女をたしなめている。
「お嬢様・・・せめて3パックくらいにしておいてはいかがですか?」
「なにを言ってるのビックリマンじゃあるまいし、私にはお金があるのよ」
少女は取り合いもしなかった。
しかし男も食い下がる。
「しかし・・・庶民の心象を考えますと・・・段ボール3箱は遣りすぎだと」
「どういうこと?」
少女は段ボールという単語に少し気を留めたようだった。
「ここには拡張セット1パックさえ買うことの出来ない人間が居るのです、それらの事を考えますと・・・」
「あら、モンコレを買えないのなら遊技王をやればよろしいのに」
・・・革命の起こる2ヶ月前のことだった・・・
第76回 完