


入団試験〜「虎の穴」第4話
これから数十人がこの部屋に訪れる。
私は自分の直感を信じてはいたが、同じ割合でそれを信じていなかった。
だから、私はその人物に質問をする。
そのための面接官だ。
私が見るのは、実力、意気込み、将来性、そんな物だ。
「ふむ、先攻チャージデックか、バランスもいいし奇をてらってもいない、素直でいいな」
「それだけが取り柄ッスから」
「しかし、なぜスリーブを付けていないのかね」
「あんな物ただの飾りッス」
「よろしくお願いします〜」
「ん、では早速だがこの・・・」
「あ〜『お願いします』言わなかった〜反則負けね〜」
「このデックは何だ?」
「重儀式ですが、それが何か?」
「何で今の時代に重儀式なんだ?」
「問題が?」
「あるだろう、いろいろと」
「僕はいつもそれ使ってますよ、僕は1のルールでやってますからね」
「・・・再提出」
「これは・・・」
「にゃんこデックです、かわいいでしょ」
「ファンデックかね?」
「にゃんこデックですってば」
「イヤに8レベルが目立つが・・・」
「ユニットはパワーです、パワーこそ正義、パワーこそが正道、パワーこそが全てなんだ!ねぇそうでしょ、そうだと言ってください!!」
「ふーん、プラントデックか・・・このデックのコンセプトはなにかな?」
「愛です」
「デックのコンセプトが見えにくいな」
「小型わらわらデックです」
「ユニットが絞られていないが、大体君の相棒はどれなんだね」
「相棒は居ないですが、AIBOなら家に」
「・・・我が組織に下品な男は不要だ」
「ネタ・・・ネタ振りじゃなかったんですか先生!」
「コーチだ」
「コーチ!」
「つまみ出せ」
・・・
「それで今期の合格者は何人だ?」
「12人です」
「いつも通りか・・・」
これからまた辛い3ヶ月が始まるのだ。
第84回 完